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キメつく

作者: さきら天悟
掲載日:2015/12/23

さきら天悟からのショートショートのクリスマスプレゼントです!!

キメつくを知っているだろうか。

当然、知っているだろう。

今、ブームとなっているキメつくを。


しかし、このキメつくに反対すれ勢力が現れたのだ。

「そんな行為は倫理に反する」と言って。


そんなのは本心じゃないと分かっている。

彼らは上手くキメラを作れないだけなのだ。

そう『キメつく』とは、『キメラを作ろう!』なのだ。


キメラとは二つ以上の生物を結合させて生まれた生物だ。

同種の生物の優れた部分を組み合わせたり、

二つの異なる生物を融合したりするのだ。

分かりやすい例を挙げれば、人魚である。

上半身は人間、下半身は魚だ。

いや人間ではない。

キメつくで好評だったのは、

下半身が魚、上半身は美女だった。


これがブームの火付け役となった。

人魚以前にペガサスも作られていたが、

すぐに上半身が男、下半身が馬のケンタウロスが作られた。

周りからパクリだと批判を浴びたが、

作者本人は「インスパイアだ」と言い切った。


人魚のヒットした数年後、画期的なキメラが登場した。

それは、外観では見分けがつかないのだ。

あるキッカケで変身するのだ。

カッコよく!

そのキッカケは満月、そう狼男だ。

この狼男はキメつくのヘビーユーザーに愛された。

これを超えるモノは現せないだろうと言われた。


そんな時だった。

「これは倫理に反する」と叫ぶキメつくに反対する勢力が現われたのだ。

その反対法案を最高評議会の議題に提出したのだった。

長老とも言える評議会メンバーらは、キメつくを行なったことがなかった。

ペット虐待と同程度と決めつけ、そのキメつく禁止法案を可決してしまった。


法案可決から、一年が経った。

しかし、皆、陰でキメつくを楽しんでした。

違反者に厳しい罰則が課せられたが、それでも皆止めなかった。


「絶対に許さない。

私の全知全能をかけて止めさせる」

最高評議会の長老が胸の前で両手を合わせて叫んだ。

その瞬間、長老から強い光が発せられた。


その瞬間からだった。

キメつくが出来なくなってしまった。

生物を結合させると、拒否反応がでるようにしてしまった。


しかし、その影響は意外な所で現れた。

人間の臓器移植を困難にさせたのは、神がキメつくを禁止したことから始まったのは、

意外と知られてない事実だ。

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