キメつく
さきら天悟からのショートショートのクリスマスプレゼントです!!
キメつくを知っているだろうか。
当然、知っているだろう。
今、ブームとなっているキメつくを。
しかし、このキメつくに反対すれ勢力が現れたのだ。
「そんな行為は倫理に反する」と言って。
そんなのは本心じゃないと分かっている。
彼らは上手くキメラを作れないだけなのだ。
そう『キメつく』とは、『キメラを作ろう!』なのだ。
キメラとは二つ以上の生物を結合させて生まれた生物だ。
同種の生物の優れた部分を組み合わせたり、
二つの異なる生物を融合したりするのだ。
分かりやすい例を挙げれば、人魚である。
上半身は人間、下半身は魚だ。
いや人間ではない。
キメつくで好評だったのは、
下半身が魚、上半身は美女だった。
これがブームの火付け役となった。
人魚以前にペガサスも作られていたが、
すぐに上半身が男、下半身が馬のケンタウロスが作られた。
周りからパクリだと批判を浴びたが、
作者本人は「インスパイアだ」と言い切った。
人魚のヒットした数年後、画期的なキメラが登場した。
それは、外観では見分けがつかないのだ。
あるキッカケで変身するのだ。
カッコよく!
そのキッカケは満月、そう狼男だ。
この狼男はキメつくのヘビーユーザーに愛された。
これを超えるモノは現せないだろうと言われた。
そんな時だった。
「これは倫理に反する」と叫ぶキメつくに反対する勢力が現われたのだ。
その反対法案を最高評議会の議題に提出したのだった。
長老とも言える評議会メンバーらは、キメつくを行なったことがなかった。
ペット虐待と同程度と決めつけ、そのキメつく禁止法案を可決してしまった。
法案可決から、一年が経った。
しかし、皆、陰でキメつくを楽しんでした。
違反者に厳しい罰則が課せられたが、それでも皆止めなかった。
「絶対に許さない。
私の全知全能をかけて止めさせる」
最高評議会の長老が胸の前で両手を合わせて叫んだ。
その瞬間、長老から強い光が発せられた。
その瞬間からだった。
キメつくが出来なくなってしまった。
生物を結合させると、拒否反応がでるようにしてしまった。
しかし、その影響は意外な所で現れた。
人間の臓器移植を困難にさせたのは、神がキメつくを禁止したことから始まったのは、
意外と知られてない事実だ。




