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ドワーフの鍛冶屋1

 遅れました。思った以上に、説明部分が難しくて……っていいわけですね。

 次は、多分明日かな?


「痛たたたたたた……いきなり触手で攻撃してくるとかどうしたんだよイータ」

「……」


 ふいっ

 そんな効果音がつくような感じで肩に乗ったイータ人形が顔を思いっ切り逸らしたのを見て、雪人は大仰に溜息を吐いた。


 場所は竜人町、二番角大通りから三本道を外した地元の人でも迷うという複雑な小道。ドワーフの妖精種という雪人の興味をそそる鍛冶屋というのがなんでも偏屈な人物らしく、こういった人気のないところを選んで店を作ったらしい。木造建ての家に左右を囲まれて入り組んだ狭い道を通りながら、隣を行く案内人のシャルクはそのドワーフの偏屈さを色々と話している。


 そんなシャルクの隣で、雪人はイータをどうすればよいかと頭を抱えていた。

 先ほど廊下に出た時に、いきなり先を鋭利に尖らせた数十の触手からなる全方位攻撃と、その攻撃に先んじて不意をついて行われた雪人の両足の拘束を喰らって、魔王戦以来の命の危険を感じ、本能に従って戦闘準備をしてしまった。


 イータが自分の相棒になる前から愛用する内ぞりの鉈、カマキリナイフを逆手で構え、触手で貫かれたら不味い臓器の上あたりの体表面を防御して、残りの触手は体に刺さった直後に筋肉を極端に隆起させて強引に捕まえた。


 尖った触手は体表約二センチほど埋まったが、このくらいの怪我は森の中の魔物との戦いでも日常茶飯事であったのでそこまできつくもない。ちょっとふざけてじゃれ合ったようなものだ。


 ただ、いきなりそれをされる理由というのが雪人には分からなかった。たまに不意打ちの攻撃を仕掛けることはお互いにスキンシップの一環としてよくやったが、拘束までされて攻撃してこられたのは初めてである。


 流石に今回は不満を言おうと思ったのだが、なんか「私、不機嫌です」といった怖いオーラを放っていることが分かったので、怒ったイータの対処法なんか知らない雪人はイータに不機嫌の原因を聞くことにした。


 結果が大きく顔を逸らされるという、父親に対する思春期の娘のような反応で地味にショックを受けた雪人である。勿論表には出さないが。


 こういう時はなんか楽しそうな会話をしていれば、その内イータも入りたがって話しに入ってくるだろうと、雪人は隣を歩いていたシャルクに声を掛けることにした。 


「なあ、シャルク。その妖精種のドワーフが偏屈だっていうのは……」

「ひゃあああああああああ!」


 別にいいから。そう雪人が話しかけようとすると、シャルクは突然、雪人の隣から飛びずさった。


 先ほどまで立っていた位置から直線距離が十メートルは離れた建物の屋根の上に跳躍し、尻尾を逆立てた状態でこっちを警戒している有様は、まるで犯罪者に襲われた少女のようである。というか実際先ほどの蛮行を見れば十分にそう言えるのだが、生憎と雪人は無意識の行為だったのでそのことを覚えていない。なので彼の目にはシャルクが突然過剰な反応をしたようにしか見えない。


「あれ? どうした?」


 いきなりの跳躍に呆けたような雪人を除いて、原因を知っている二人は、一人は唸り、一人は凄味のある気配を醸し始める。


「くぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ」


 ワサワサッ ワサワサッ


「え~。何この空気」


 同行していた二人の殺気に、疲れと困惑が半々で混ざった声を出す雪人。勿論原因は雪人なのだが、本人はまったく気づかない。


「えっと……鍛冶屋の場所まで案内してくれるんだったよな?」

「し、仕方ないわね!」


 困惑とともに声を掛けると、地面に戻ってきて案内を再開してくれる。ただ、ここまでツンケンされる理由が分からない。


「痛っ!?」

 

 無感情の乗っていないイータの触手の鞭を受けて、首をかしげながら雪人はシャルクの後についていくのだった。

















「すいませ~ん。ミルさんいますか~」


 ガタガタガタ、という長い年月の末に建て付けの悪くなった古い扉を開けて、シャルクと雪人は表に「鍛冶屋」とだけ小さく書いてあった何とも愛想の無い店の中に入る。普通に町の大通りに従って歩いていればこの道を通ることすらないというのに、まるで目立ちたくないとでもいうように店がここにある何らかのアピールもまったくなかった。まさに寂びれた店、という外観を裏切る事無く、店の中もずいぶんと汚れや傷が目立つ作りだ。しかも木造の店内には、外側から見ただけではわからない広いスペースがとってあることと、カウンタ―となっている大きな机があること以外には何も置いていない。


 大通りにあった鍛冶屋のように、直剣や両刃長剣、長槍、両手斧やハンマーといった武器や、鎖帷子、プレートメイルといった防具までなんでも店の中に整然と並べてある店を想像していた雪人にとっては、随分と違和感を感じる配置だったが、こういう入り組んだところに立地している以上、大通りにあったような、客に武器を見せて引き留めるといった配置にする必要も無いのだろう。というかそもそも、店の外装からして客に武器を売る意思を感じられない。


 ここって本当に鍛冶屋なんだよな、とシャルクに確認する前に、店の奥につながる通路の方から一人の少女が顔をだした。


 いや、少女というと正確ではない。見た目六、七歳の幼女である。


「なんだ? シャルクか? 今朝方、カシャの小娘が慌ててお前さんを見てないかって言ってきたんだが、いるじゃねえか。よく分からんが、喧嘩でもしたのか? 早めに仲直りしろよ。お前らいつも喧嘩するし」


 チッと舌打ちをしながら、通路から出した顔に続いて残りの隠れていた体もこちら側に出してくる。姿は上下ともに作業着のような生地の厚いごわごわしてそうな服。髪は黒く、それを肩にかかるくらいの高さで綺麗に切りそろえてある。さっきまで何をしていたのか分からないが、全身あちこちが煤だらけで、だらだらと汗を掻いて止まる様子がない。


 首にかけていたタオルで顔を拭う姿には、女らしい丁寧さとか繊細さとかは見られず、ごしごしと実に漢らしい剛毅な仕草であった。これで年のいった老人であれば様になっただろうに、この容姿でやられてしまえば違和感しかない。


 態度が悪く、とても接客業には向かないタイプの人間だろう。いや、ドワーフなのか。彼女がこの鍛冶屋の職人でいいのだろうか。そんなことを雪人が考えていると、シャルクとの話し合いに一段落ついたのだろうか、幼女の方がこちらに意識を向けた。


「で? シャルク。この見るからに只者じゃない無能らしき若造はおめえのコレか?」

「違います! 彼は雪人といって、今日ここに来たのは彼が鍛冶屋に行きたいといったからで連れてきたんです」

「ほ~お」


 会話の途中に、左手の小指を立てるジェスチャーをして、それを顔の赤くなったシャルクが必死に否定するという一幕の後、幼女はこちらをじっくりと観察してきた。

 

 まるでこちらの体の内側の臓器すらも見透かすような視線に、多少居心地の悪い不快感を覚えながら、雪人の方から話しかけるとする。


「初めまして。私の名前は雪人といいます。貴方はこの鍛冶屋の職人さんですか?」

「おお、初めまして。俺はミルだ。本名は別にあるが、誰も覚えらんないし嫌になるほど長いからミルって呼び捨てでいい。というかおめえその口調はなれてねえだろう。普通に話してくれ」

「……それは俺も楽なんだが、いいのか? 多分アンタは俺よりも年上だろう?」

「いいっていいって。どうせ俺もかしこまった口調っていうのは全然できないんだ。それのせいで昔、国を追い出されたし、筋金入りだよ。それなら相手にも同じ口調で話してもらった方が気分が楽だしな」

「分かった」


 話してみると、ミルのさっぱりとした性格と豪快な感性がよく分かる。これで容姿がドワーフのおっさんらしかったら風格もあっただろうに残念だ。


「で、お前は一体何のようでこの鍛冶屋に来たんだ? というか、なんで俺が職人だってわかったんだ? 言いたかないが、初見で俺を見て職人だと看破した奴なんて今までいなかったぞ」


 細腕一本で奥の部屋から椅子を二脚、ほいっと雪人とシャルクの前の机のところに並べて「まあ座れよ」と勧めた後に、自分も備え付けの椅子に座る。椅子に座ってみた感触は柔らかすぎず、硬すぎず。どう見てもこういった高そうな椅子を買うだけの金銭的余裕はなさそうだったので、自作の品だろう。


「順番に話していくと、鍛冶屋に来たのは武器に興味があったのと、自分の持っている素材の買取りとかができないかという事、ついでに俺の武器も見てもらえないかということと、ドワーフっていうのがどんな種族なのか見て話してみたかったのと四つだな。で、職人だってわかった理由はアンタが武器を使える奴の身のこなしをしてるってことに気付いたのと筋肉のつき方が随分と上腕部に偏ってたこと。後は重心を保つ動き方をしてたからかな」


 確か職人っていうのは自分の作った武器を自分で扱えないといけないという考えの下に武器の扱いを修めているって話も聞いたと、雪人は付け足す。


 それを聞いたミルは呆れた、とでも言わんばかりに大きく肩をすくめた。


「おめえさん。雪人だったか? 随分と腕も立つし、眼もいいようだな。その実力に応えてその分は疑問を解消してやるよ。とはいっても、俺にはそこにある以上の魔剣を用意はできないだろうがな」

「へえ、コイツが魔剣ってわかるのか。……っていうかそうか! 職人だからか!」

「納得が早えようだな」

「あの~」


 シャルクがここでおずおずと右手を挙げる。


「どうした?」

「なんで雪人は職人ってことだけでミルさんがその黒い刀を魔剣だって分かったのに納得したの?」


 シャルクはどうやら、さっきからおとなしくしているイータが魔剣であるということを見抜かれたことに疑問を持ったようだ。

 雪人は念の為、ミルの方を見て視線で確認をとったが、彼女が大きく頷いたので話すことにした。


「だって職人だろ? 武器職人か防具職人かどっちが専門かは知らないが、ミルさんは一流の腕を持ってることくらいこの椅子に座ればわかる」

「武器職人だよ。俺は」


 ミルが自分のアイデンティティに関わることだったので、つい、と言った様子で途中口をはさむ。


「それは知らなかったが……まあいい。特に本筋に影響はない。で、そんな一流の職人が素材や武器に流れる魔力を感じられないとかいうことは無いだろう。だって媒体を流れる魔力を感じられなかったら、それの流れを矯正した一流の武器を作るなんてことは夢のまた夢だ。逆に言うと、一流の職人っていうのは物に流れている魔力をしっかりと感知する能力に長けてないといけないんじゃないかと思ったのさ」

「ああ、確かに。そういえば鍛冶職人の皆、不自然なほどに魔力感知に優れてたのはそういう理由か」


 雪人が、これであってるか? とミルの方を向くと、そちらもぐっと親指を立ててこちらに向けてきた。大正解といったところか。


「まあ、そう言うわけだな。俺たち職人が魔力感知の技術に優れているのは伊達じゃないさ。もしかすると、雪人には負けるかもしんないけどな」


 後半部分の話を聞いて、驚きに目を開いてミルの方を向く雪人。彼の驚きは自分の魔力感知の精度が、鍛冶屋として修業を積んでいるミルを上回るものだという事を見抜かれたことに起因していたのだが、雪人の驚きをあらかじめ予想していたのかミルはニヤリと笑って、


「若者よ。まだまだ俺を侮ってもらっちゃ困るぜえ」


 と指を振っていた。

















「で、まあ俺の相棒が魔剣だっていうことはこの際どうでもいいな。あんたに頼みがあるんだが聞いてくれないか?」

「なんだ?」


 虚を突かれた雪人のしばらくの停止の後に、彼は鍛冶屋に来た本題を切り出すことにした。


「いや……俺はドワーフというのを今まで見たことも知ったこともなくてな。ドワーフが一体どんな種族でどんな習慣があるのかを聞いてみたいと思ってな。まあ、武器の方も気にならないといったら嘘になるんだが」


 何ともどっちつかずな雪人の頼みに、ミルはしばらく目を丸くしたかと思うと、ついで大きな声で爆笑を始める。

 後半になってから、目に涙を浮かべ、ところどころ笑いすぎて呼吸がおかしくなりながらもミルは言葉を発してきた。


「これはまた……ず、随分と強欲な頼みを始める奴だな。というか普通、習慣とか気にするのか? おかしなやつだな、雪人」

「そうか? 気になったことは、すぐに調べる性分なだけだが」


 その返答がさらにツボに入ったらしく、しばらくヒィヒィ言いながらミルは腹を抱えて笑っていた。シャルクの方を見ると、もう勝手にしなさいといわんばかりの冷たい視線が雪人に送られてくる。


 この場合、悪いのはミルの方だろうと、シャルクの視線に理不尽なものを感じたが、何か言い返すという愚挙を犯すことはしなかった。雪人も学ぶのだ。


「じゃあ、雪人君の気になって気になって仕方のない、ドワーフについて講義してやるよ。といっても俺に細かいドワーフの習慣とかを尋ねるなよ?」


「別にいいさ。ドワーフって言っても千差万別だろうからな」


「それじゃあ話してやる。……といっても特に話す習性とかもないな。ドワーフっていうのは基本的に男は十二になるころには髭が生えて、筋肉がガチガチについた人間でいう四十代のおっさんというような姿に、女だったら、十歳くらいの見かけが幼いままで成長が止まるな。で、基本的にどいつもこいつも鍛冶の技術やら鉱石も見分けやらが得意になるように幼いころから修行する。……といっても強制じゃない。どいつもこいつも自然と鉱石の美しさと炉の煌々とした灯りに引き寄せられて、勝手に覚えていくのさ。理屈は分かんねえけどな。それが転じて、大陸ではドワーフの鍛冶職が実に総職人数の八割を占めているんだとよ。昔誰かが自慢げに言ってきたことがあって覚えてたが、今じゃもっと多いかもしれん」


「へえ。そいつは随分と多いな。ところで話は変わるが、俺はシャルクに「妖精種」っていう言葉を聞いたんだが、言葉の意味は何だったんだ?」


「ん? 妖精種っていう言葉のことも知らないのか。どんな経歴を辿ればそうなるんだ?」


「ミルさん。いきなり尋ねるのは駄目ですよ」


 雪人の出自に疑問を持ったミルに対し、シャルクが素早く注意する。といっても、別に雪人にとっては触れてはいけない過去というわけでもないのだが。


「あ? そういやそうか。悪かったな、不躾に聞いたりして」

「いや、別に構わないが。俺も似たようなことを聞くんだし、気になったんだったらその内話すさ」

「じゃあその内な。今は妖精種について教えようか」


 どっこいしょっといいながら、ミルはもう一度背もたれの無い椅子に座りなおす。


「妖精種っていうのは、極稀にいる精霊の加護を受けた者全体に与えられる一つの敬称だ。今まで妖精種になった奴の経験則から、主に保有する魔力と加護を与えてくれる精霊と同じ属性への高い適性の二つが必要だっていわれてるが、真偽は未だに分かってねえ。ついでに言うと、加護をもらった奴は精霊に魔法を発動してもらう以外に魔法と同じ効果を持つ行為を行うことはできないっていう副作用がある。例えば俺の場合は、火の精霊の加護を得ているから妖精種のドワーフと呼ばれちゃいるが、魔法を使うときは精霊に頼まないと使えないし、意思疎通もそれなりに難しいから、普通に魔法を使えるドワーフよりも色々不利なんだよな」


「じゃあ、妖精種っていうのはどんな種族にもいるんだな?」


「そうだ。ま、数は本当に少ないがな。精々が一万人に一人くらいといったところだ」


「そうか……」


 雪人は妖精種という存在の特徴とその数に、何か頭に引っかかるものを感じたが、それが言語化されて彼の思考の端に浮上することは無かった。


 代わりに「じゃあ鍛冶も精霊に頼んでいるのか? 会わせてくれないか?」と質問することにした。


「ちょっと雪人……」

「いいぜ。来い。焔蛇えんじゃ


 シャルクの制止をあっという間に振り切って、ミルは手を上に向けて何かを呼ぶ。


 その瞬間、ぽっと音を立てて出てきたのは、火が蛇をかたどった生き物であった。いや、蛇が火でできているといえばいいのか。どっちにしろ、体が赤々とした炎で構成されていることは間違いないが、こんな生き物がいるということに驚きを隠せない。


 体躯は手のひらサイズの小さな細い蛇。体長は十五センチに満たないであろう火の精霊には、その体の大きさから連想される魔力容量に反した異常な魔力密度を観測できる。といっても、かつてのイータほどではないが。


 それに、先ほどから気づいていたが、シャルクの少ない魔力に比べミルは莫大といってもいい魔力を保有していた。その魔力が、この精霊が出てきてから随分と速い速度で消耗され始めている。どうやらこの精霊が顕現するのは、随分と燃費が悪いらしい。


「初めまして、でいいのか? 俺は雪人という。あんたの加護を与えたミルさんには今後世話になるかもしんないからよろしくな」


 雪人が視線を逸らさずに、目を合わせて告げる。かなり眩しかったが、精霊の方はコクンと頷いてどこへともなく戻っていった。


 後に残るのは、今ので対応はよかったんだろうかと首をひねる雪人と、呆然としたシャルク、ミル、そして初めて見た精霊に興奮しまくりなイータ。


「なあ、突然消えたようだが、そこらへんは大丈夫なのか?」


 加護を持っている存在と精霊の関係が非常に気になったので、ミルに質問することにした。今のように、突然いなくなることを許していれば、鍛冶なんかは到底安心してできないだろう。という雪人の疑問からの質問だったのだが、返ってきた答えは随分と的を外していた。


「大丈夫っていうか……お前なんか精霊に気に入られたぞ」

「は?」


 雪人は脈絡の無い言葉に、なんだそれ、と聞き返した。


「いや、俺はさっき、「顔見せ程度の気持ちでこっちに来てくれ~」ってな感じで呼んだんで、別にすぐに消えたことはあんまり問題が無いんだけどよ、そもそもそんな適当な言葉でこっちに来てくれるなんて普通ないんだよな。あいつ召喚者の状況が何となく感覚で分かるし」

「それに、あの超人見知り体質で知られる精霊が初対面の人間の発言に頷くなんて……ありえない」

「いや、ミルは適当すぎるだろう。というかシャルクは貶し過ぎじゃないか」


 ミルのあまりのだらけっぷりと、シャルクの精霊へのあまりの認識に、雪人も突っ込む。というか、精霊は体質でいいのだろうか。霊質とかもっと適した言葉がありそうだが。


「まあ、なんにしても気に入ってもらえたんなら別にいいんじゃないか。悪いことってわけでもなさそうだし」

「ん~。それもそうか」

「二人とも軽すぎですよ」


 雪人とミルは深く気にしない方向で動き、シャルクもそれに口ではとやかく言いながらも、反発することは無かった。


 とは言え、この段階で、イータを含めた四人とも、その後起こる精霊の持ってくる厄介ごとについては思いもよらなかったが。



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