15:『TKH至上最強の武器。エリュンケラー。』
ふと、
「リョウヤ。」
アヤがクールぶった声で近づいてきた。
「もう1つ装備が残ってるだろう。
早く見るといい。」
あれ?
なんか妙にカッコよく言ってないか?
『もう1つ装備が残ってるでしょ?
早く見よーよー!』
だったと思うぞ。俺は。
なんだなんだ、イメチェンか。
これじゃあ、最高に面白いライトノヴェル
『インフィ〇ット・スト〇〇ス』
の
『箒』
さんみたいじゃないか!?
これはこれで萌えだけど、なんか勿体無い気がするぞ…。
何もしない(固まっている)俺に対してじれったくなったのか、
彼女から武器を取り出してきた。
物凄い大剣だ。
持ち手は黒く、柄は金と赤で交わっている。
刃は両方に付けられていて、
全体的に真っ赤なペイントが施されている。
情報を見る。
『攻撃力7600 CT165 素早さ940』
という数字が出た。
凄いのか分からないが、アヤの顔は強張っている。
「リョウヤ……この武器は――――」
「――――凄いです!」
とカナが横から突っ込んできた。
「普通のレア武器でもこんなにバカ強い武器は見たことが無いです!」
カナ曰く。
武器は色でレア度が分かれていく。
白:ザコ
紫:普通
青:ちょいレア
緑:レア
オレンジ:激レア
赤:超激レア
という感じで分かれているそうだ。
超激レアは通称『赤武器』と呼ばれる。
TKH最強の赤武器で
『最高段階強化』
をしても攻撃力7300くらいだそうだ。
しかも強化には武器が壊れる確立20%というリスクがある上、
莫大なお金がかかるので
強化はお気に入りの武器でしか行わない人が多いそうだ。
この最強赤武器は初期状態だそうだ。
つまり、
『TKH至上最強の武器。』
「しかもしかもですよ!
この武器には―――」
「―――オールマイティという性質がある。」
今度はアヤがカナの言葉をシャットアウトした。
2人の間に火花が散る。
俺…女に生まれなくてよかった……。
「ん、でオールマイティって?」
彼女が口を開いた。
「この国には3つの国があるだろう?
その国同士が対立し合ってるわけだが……
今はそんなことどうでもいい。
1つの国には1種の武器と決まってるのは知ってるだろう。
剣。銃。杖の3種だ。
例えば、どれだけお気に入りの『剣』をソーディンギアで使ったとしても、
銃の国、バレッティングスには持っていけないんだ。
銃の国では別の武器を使用しなければならない。
つまり心細い生活を余儀しなければならないんだ。
ただ、このオールマイティという性質は最高、最強の性質であり、
何処の国に持って行っても大丈夫なんだ!
しかも武器の形が変わるだけで、ステータスは何ら変わりはしない!
うらやましいぞ……
私も欲しいくらいだ……」
「そっ、そんなに凄いのか!
これを、運営が……」
「まあ、一回装備してみろ、リョウヤ。」
俺はそのチートまがいの最強の武器を装備した。
その武器の名は。
『エリュンケラー』…………………!
アヤさんイメチェンしましたね(笑
しかも凄い喋ってる(大爆笑
読みにくかったら申し訳ございません。
次回もお楽しみにです!