表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/69

パペット

例えば、誰かとあの子が付き合ったとして、私はどう思うのかしら


例えば、あの子が私のことを嫌っていたら、私はどう思うのかしら


曖昧合い愛


私の心は簡単で、私が持ってる硝子のケースにすぐ愛がたまってく


愛してるの


愛してるのよ


愛している


例えば、僕の言葉をあの子が信じたとして僕はどう思うのだろう


例えば、僕とあの子が誰かから疎まれたら僕はどう思うのだろう


曖昧空い愛


僕の心は複雑で自分の言葉が本音なのか、くすんだ硝子のコップに吐き出しても確認することはできはしない


愛している


愛しているかも


愛しているんだ


例えば、俺とお前を引き裂く誰かが現れたとして俺はそれをどう思うのか


例えば、俺とお前の中を嫉妬して邪魔する誰かが現れたとして俺はそれをどう思うのか


曖昧哀愛


俺の心は脆くて強欲で、両手に乗る小さな箱に詰めきれない大切を抱えながら、涙を流して笑ってる


愛している


愛しているんだ


愛しているのに



片手に硝子のケースを抱き込んだ女のパペットを


片手にくすんだ硝子のコップを持った中性的なパペットを


握りながら、俺は笑う


ぼろぼろと崩れ落ちていく何かを見ながら俺は笑う


パペットを握っている手の中に箱を隠しながら


泣いてる自分を隠しながら俺は笑う

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ