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チュッ、チュッと指の先にキスを落としてから人差し指を口に含む。撫でるように舌を動かしたり、指を甘噛みをしたりする様子を、握られていない手で頬杖をつきながら眺めた。

「……安藤くん」

彼の名を呼ぶ。彼は名残惜しそうに指を口から出した。唾液が俺の指と彼の舌の間で伸びて切れた。安藤は顔を真っ赤にしながら小さな声で答えた。瞳は潤み、顔は赤い。声は少し震えている。媚びた女の顔に似ていて、笑いが漏れた。

その笑みをどう思ったのかは分からないが、安藤くんは顔を伏せて体を震わせる。

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