壱
人様がやっていることを見るのは楽だ
人様がやっていることをするのは面倒くさい
誰だって自分が楽する道ばかり選ぶはずさ
だって、感情で動いたって仕方ないじゃない
だって、必要としないことも押し付けてくるじゃない
だって、疲れるだけじゃない
だって、辛いだけじゃない
だって、何もしない方が楽じゃない
だから皆で見ていよう
それが一番、楽な方法なんだから
by 部活創設者兼傍観部副部長 七騎 結城
‐係りに属するときの約束
その壱
回りの人に嫌われるな‐
「んー? なぜだろー」
腕を組ながら俺は一人、考えている。
なぜ考え込んでいるかと聞かれると、話せば長ーいことになるんだよね……ま、いっか。
ではでは回想いってみよう。
朝、自分のクラスに行くために廊下を歩いていたら未来のクラスに机と椅子が一つ、足されていることに気づいた。
それが今、考え込んでいる事のきっかけなんだよね。
どうしてその席に気づけたのかと言うと理由は、俺が寝坊して遅刻ギリギリに学校についてしまい、チャイムが鳴る前だからほとんどの人が自分の席に座ってたからなんだけど
別にそれはいいんだよ、いつものことだから。
注目するところは転校生が来るってこと。
もちろん、関わるつもりは全くないけど、気になりはする。
つまり、冒頭のあの言葉は
どうして、この時期に転校してきたんだろ? と考えていた言葉だったのだ。
回想が別に長くなかったって?
気にしない。気にしない。
それは大人の事情と言うか、面倒くさかっただけと言うか。
……ほら、気にしすぎはお肌に悪いと言うし記憶の隅に捨てておこう。
そんな風に誰に向かって言ってるのかわからず、話続けていると
「何、一人で話してるの? 気味悪いよ」
と、my friendである歩がそう声をかけてきた。
なぜ、英語なのかと言うと気分だ。
「というか、気味悪いって言ってる事がなにげに酷いよ」
そう俺が言い返せば歩は、やれやれと言うように肩をすくめる動作をした。
その動作の意図がわからなかった俺はビシッと歩を指差しながら言ってやった。
その時、ちょうどチャイム鳴ったから遅刻になっちゃったけどこの台詞は言いたかったんだ。
「なーぜに俺が落胆されてるのか意味不明! 説明を要求するんだよ!」
その言葉に歩は俺を見てからため息を吐きやがった。
「何でため息吐くのさ」
かっこよく言えたと思ったのに、とブーブーと不満たっぷりな俺のことを無視して歩はあしらうかのように
「気のせいだよ。ほら、早く教室に行こう。
チャイム鳴り終わったから遅刻だよ」
と、言った。
なんだか本当に扱いが酷い気がするんのは気のせいだよね? 歩。
そう思ったことは口にはださずに先に行った歩の後を追いかけるのだった。
昔、書いてたやつ




