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090 剣王はスタンピードなダンジョンで話し始める

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《剣王アイリスの視点》


 ドレイクがいた。こいつは確か二十層のボスだ。


 二百層あたりで普通に出てくる魔物である。


 もちろんわたくしにとっては子犬以下の弱い魔物だ。


 生意気に威嚇などしてくる余裕があるならさっさと奇襲でも掛けてくれば少しは可能性は、、、無いか。


 まぁ、雑魚である。


 さすがにドワーフの少女には大きく見えるのだろう。逃げましょうとか言っている。


 しかし、二十層のボスがこんなところにいるのはおかしい。この迷宮はスタンピードを起こしているのかもしれない。


 そうなると大量の魔物が押し寄せてくる。


 それではさすがにまずい。


 せっかく鍛えに来たのに仕方ないわね。


 わたくしが考え事をしているとドレイクが炎のブレスを吐いてきた。


 ドレイクの存在を少し忘れていた。テヘペロ。


 よし!


 ドレイクの吐く炎なんてケチくさい炎。まともに受けても暑くも痒くもないが、後ろの連れ達に当たっては大変だ。


 わたくしは、飛剣を飛ばして炎と一緒にドレイクの首を落とした。


 さて、後ろで固まっている皆に、向かって改めて尋ねてみる。


「どうしますか? スタンピードみたいですけど、それでも修行するなら付き合いますが。せっかく獲物が向こうから飛び込んでくるのだから効率的なんだけど、ちょっと危ないかな?」


 わたくしは三人に分かりやすく説明した。


「そんなの危ないで済ませられませんよ。さっさと戻るべきです」


 鍛治公女エカテリーナが叫ぶように言った。


「そう? エカテリーナ様は気乗りしないのね。じゃリージィー公女様はいかがです?」


「わたくしから修行をお願いしておいて申し訳ないですが、そろそろ厳しくなってきていたところです」


「そうなの。メーラシア様も?」


「はい。皆さんが終わりにしたいということでしたら。ですがスタンピードが修行に効率的だと仰られたのには少し興味がありますが」


「公子様なら嬉々として魔物を退治されると思います。一匹残さず全てをバラバラにしてお仕舞いになられるでしょう。

 そうすると結構、一緒にいる者にも恩恵があるんですよ。不思議ですね。強者によるレベリングはできないはずなんですが、恐らく魔物の経験値が辺りに充満するからなのでしょうか。

 わたくしも結構それでレベルを上げて頂きましたもの。今のわたくしならこのダンジョン程度のスタンピードなら皆さんをお守りしつつ公子様の真似事がてきると思いますわ」


「剣王様は、スタンピードの最中でもわたくし達を守れると? 本気ですの?」


 目を丸くして驚きつつ鍛治公女エカテリーナ様が言った。それはそうよね。誰だってそんなことは信じられないわね。


「ここの魔物ていどなら大丈夫でしょう。でも皆さんを完全に無傷で済ませられるかまでは確証は持てませんが。ごく僅かですが深層のボスクラスが集団で上がってくる可能性があるのです。彼らはとても知能が高いので潰し合わないためそんなことになるのです。その時は多少のお怪我は覚悟してくださいね」


「嘆きの壁の魔物程度? しかも深層のボスクラスが集団って。で多少の怪我ですの?」


「申し訳ありません。わたくし程度ではさすがに皆さん全てを無傷でお守りするとまではさすがに。

 公子様なら本当に談笑しながら恐ろし速度でそんな魔物達でも粉々、いえむしろぐちゃぐちゃ?」


「は? そんなこと信じられません」


「まぁ、リージィー様まで。確かにこのダンジョンは上級で出てくる魔物はそこそこ強い魔物です。

 ですが所詮A級はA級です。公子様と一緒に修行したら分かります」


「剣王様。公子様はどれほどお強いのでしょう?」


「わたくしにも本当にどれほどお強いのか分かりませんが、SSSランク重魔竜ベヒーモスと闘われた時の話を聞きたいですか?」

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