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086 スタバって?

《レリトニール公子視線》


 迷宮に着いた。


「公子様。お疲れでは?」


 賢者リビエラ嬢が尋ねてきた。


「ん? 走っただけだし」


「いえいえ。わたくしと武王サイラス様まで抱えてあんなに早く走られてました。最後の方は飛ぶような速度でしたよね?」


「ん? 飛翔のスキルで、少し跳んでいたけど飛ぶようにとは大袈裟な」


「いえいえ。十分飛んでましたから」


「二人とも漫才は迷宮から出てからやってくれ。俺は精神的に疲れてしまったし、注意散漫になってしまいそうだから静かにして欲しいんだけど?」


 ちょい悪オヤジのくせに真面目なことを言う武王だ。


「ああ。悪い。じゃあ、さっさと行こうか」


 俺はそう言うとどんどん迷宮の通路を歩き始めた。


「公子様。そんなに早く走らないでくださいって。魔物を倒しながらどうしてそんなに早いんですか?」


 俺の後ろから賢者リビエラが叫んでいたが申し訳ないが皆に追いつくまで速度を落とす訳にはいかない。


 変な格好で抱えて走っていたので腰でも痛いのだろう。武王は歳のようだし。済まないことをした。


 本来ならモブの俺なんかよりもずっと二人は実力を持っているはずだからな。



《武王サイラス視点》


 このイケメン公子様。めちゃくちゃなヤツだ。走りながら魔物を倒して行くのだ。


 このイケメン公子様にかかったら魔物など柔らかいお団子みたいなものなのかもしれない。


 素手で引っ掴むと身体を引き裂いたり、片手で頭を引き抜いたりとめちゃくちゃしやがる。


 見ていたら魔物の方が可哀想になってくるから不思議だ。


 わお!


 回し蹴りで三匹纏めてバラバラにしちまいやがった。


 俺も武王の称号を戴く英雄の一人だ。俺の拳は刀剣よりも硬いと自慢してきた半生を嘘にはできない。


 俺は闘拳のスキルをフルに使って魔物達に殴り掛かった。


 しかし、当然だかレリトニール公子のように魔物は粉砕される訳ではない。


 想像するに攻撃力が桁違いなのだろう。


「どんだけ修行すりゃあんだけの強さになんだよ。俺っちもずっと化け物呼ばわりされて来たんだが、本物の化け物は桁違いだな」


「全くです。あれだけの魔物を倒しながらあの速さですから。わたくしなどは魔物も倒していないのに」


 いやいや。この若さで魔法系のお嬢ちゃんがこんな速度で走れる方が異常だっつうの!


「嬢ちゃん。頑張んな。あの公子様の急ぎ方を見ていて何考えてやがんだと不思議だったんだが、この迷宮はスタンばってやがるようだ」


「スタンばって?」


「スタンピードだよ」


「あ!」


「え? スタバって? 迷宮にそんなところあんの?」


 イケメン公子が俺の言葉に反応して戻って来た。スタバって何だよ。


「いやいやスタンばってって言っただけだよ」


「ああ。スタンばってね。スタバって聞こえたんで戻って来たんだよ。スタンばってね。そろそろ全力で走れるってこと?

 腰大丈夫?」


「は? これで全力じゃねぇのかよ。スタンばっちゃあいるし、腰は大丈夫だが、これ以上は無理だ。この速度でたのむ。特にお嬢ちゃんがな。

 公子様あまん無理させんなや」


「ああ。サイラスさんは歳じゃないって言いたいんだね。分かったし。リビエラはやっぱり腰が痛いの?」


「はい。あちこち痛いですがスタンばってるので頑張ります」


 お嬢ちゃん。健気だね。うちの姫様の次に偉い嬢ちゃんだよ。


 ウチの孫娘、姫様、次にこの嬢ちゃんを応援しちゃおう。



《レリトニール公子視点》


 なんだ。こっちの世界にもスターバ◯クスがあるのかって思ったよ。ちょっと寄っていこうかとか思ちゃった。ああスターバ◯クス行きたい。


 そっかスタンばって頑張れるようにしたいけど二人とも俺のせいで腰痛いんだな。サイラスも歳だしな。


 仕方ないな。少し速度を落とすか、、、、


(結果聞き直したのにも関わらずスタンばっての意味を取り違えております)

本日、二つ目になります。


作者は、英語圏の名前が覚えられません。恐らくそんな方が多いと勝手に思っております。剣王、武王、賢者、聖女、女忍、豪商、疾風、槍の、魔女っ公女、鍛治公女などの二つ名は名前を覚えなくても分かるようにと思って態と付けております。


恐らく通して読まれている方は少しウザいとか感じておられる人もいるかと思いますが、そこは流してくださればと思います。


なにかと拙い文章なのに読んで頂きありがとうございます。誤りの多くを指摘していただいてる方には本当に感謝しております。

励みなりますのでよろしければ、ブックマーク。高評価。いいね。よろしくお願いします。

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