082 なんか魔物多くない?
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《女忍エーメラルダ嬢の憂鬱》
ああ。憂鬱よ。わたくしはお父様にさっさとテンシラーオン大公爵に帰順して寄子になるべきと進言しているのにお父様ったら意気地がないし。
公子様のあの論説を読んだよね? 馬鹿なの?
槍のシュレディー様が近衛騎士爵団長のご子息のノイツ様に楽しそうに話かけている。
もう。見た目だけは格好いいけど中身がついていかないわよね。
なよなよしちゃって。剣王アイリス様の頼みじゃなかったらこんな役目なんて引き受けなかったわ。
あ、魔物が出てきた。何してるの?
そんなに硬くなったらダメ。
もう。仕方ないわね。
あんな雑魚モンスターも打ち取れないなんて。
でもキマイラよね。
こんなのがどうして一階にいるの?
あ。またまた魔物ね。今度は五匹も同時に。あ、ちゃんと仕留めなさいよ。槍のシュレディーって本当に二つ名なんてつけてもらってるの?
手裏剣は魔物にはとても有効ね。
やっぱり公子様が考えた戦法はとても有効だわ。
でもこの数は。あ聖女様。
「聖女様。前に出ては危険です。お下がりください。あなたは世界の希望なのですよ。お怪我があっては」
わたくしの言葉を無視して聖女様が槍のシュレディーの前に出た。
へ? さすがお噂には聞いたいたけど素晴らしい杖捌き。公子様に神官は力が強いから杖術を極めろとかって激励を受けて必死で練習したとか言ってたけど凄いわね。
え? サスティナ様。いくらお金持ちだからってこんな時に財布なんて出してどうしたのかしら?
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