080 ボッチを常態にしてはならない
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《レリトニール公子の視点》
どうやら自分がボッチになってしまったと気づいたのは朝の早い時間帯だった。
「皆はどうしたの?」
女執事リビエラストに尋ねた。
「はい。なんでも軽くレベリングしてくると剣王アイリス様と一緒に行かれました」
「そうなの。じゃあ僕は槍のシュレディーと疾風ドリューと遊びに行こうかな」
「Sクラスの皆さんも一緒にレベリングに行かれましたよ」
そう、女執事リビエラストから聞いて愕然とした。
どうやら俺はやらかしてしまったに違いない。あのお菓子の名前のような教授に仕掛けられた罠にハマってしまい、下手な講義などしてしまったのが誤りだ。
多分目立ち過ぎたのだ。前世でもデビューを図ろうとして自滅するやつがいたのを思い出した。
まさに自分がそうだ。皆から煩がられたに違いない。
せっかくのお休みなのに皆で遊びに行く機会なのに。やられてしまった。
なんとも寂しい。
しばし考えてみてからここは偶然を装って合流するのが一番だと判断した。
このままボッチが常態となるのだけは避けねばならない。うざい奴と認定されてもずっと絡みついていた奴は前世でもいた。
そのうち諦めて仕方なしに呼んでくれるようになるはずだ。
「仕方がないな。じぁ俺たちもレベリングでもするか?」
なぜかリビエラストの顔が引き攣っているような気がしたが気のせいだろう。
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