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067 クラスは化け物屋敷

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《レリトニール公子視線》


 今日は初授業だ。


 いわゆるオリエンテーリングってやつだ。


 あ。そうそう。俺は実家の実力のおかげでSクラスに晴れて入ることができました。ははは。虚しい。


 同じ寮からSクラスのメンバーとなったのは、俺。槍のシュレディー。疾風ドリュー。俺の従者達と魔法使いリージィー嬢だった。


「こんにちは。わたくしはベーベンダール公家エカテリーナです。同じクラスとなれましたこと光栄に存じます」


 そう自己紹介してくれたのは小さな女の子かと思ったらドワーフの娘だった。


 俺の前世の記憶ではドワーフと言えばずんぐりした身体に筋肉質な男のイメージだったが、エカテリーナ嬢はそんなイメージを根底から覆すような可愛い女の子だった。


「やあ。僕はレリトニール・テンシラーオンです。よろしくお願いします」


 俺達が自己紹介し合っていたら別の二人の男の子達がやってきた。


「公子様。よろしくお願いします。僕は近衛騎士団長デュラン・ジャムシクの嫡子ノイツ・ジャムシクです。一年間同じクラスの仲間としてよろしくお願いします」


 お。この子のお父さんは近衛騎士団団長デュラン・ジャムシクらしい。確か剣聖だったよな。


「こんにちは僕は第一騎士団長スラッシャー・イッシューラッツの長男イールド・イッシューラッツです」


 こちらも剣聖第一騎士団長の息子さんらしい。


「ああ。こちらこそよろしくお願いします」


 俺もきっちりと挨拶を返した。


「こんにちはです。わ、た、し、は獣王レギオール・ディートラの息子。レオン・ディートラ言います」


 やたらと片言みたいなたどたどしい話し方で自己紹介してきたよ。


 こっちの世界は魔法のおかげで共通語が普及してるはずなのに。獣王国ディートラは違うのか?


「こんにちは。レオン殿下。本日よりよろしくお願いします」


 俺は相手が王族なので丁寧に挨拶した。



《女忍エーメラルダ嬢の回想》


 なんとも凄い教室になったわね。


 世界中の有名人が集合したって感じかしら。


 我国ラッシートの有名人としては、槍のシュレディー。疾風ドリュー。魔女リージィー公女。近衛団長の息子に第一騎士団長の息子。


 公子様の名声が高すぎるし、存在感がありすぎなので皆さん霞んじゃって可哀想だけどそれは目の錯覚って奴よね。


 普通に街を歩けば普通の人は小さくなって道を譲ってしまうような人ばかり。


 そして外国からの人。


 私たち従者の一人聖女リリーアージュさんを筆頭に、鍛治の国からエカテリーナ・ベーベンダール公女。獣王国ディートラからレオン王子。


 エカテリーナ公女様は、鍛治の腕一本で公爵にまでなったベーベンダール工房で新進気鋭と言われる匠。


 特に彼女の作る魔剣は、有名で剣王アイリス様がお持ちの剣も彼女の作だと聞いている。剣王アイリス様は彼女に会えたと喜んでいた。そんな彼女がこの学園に来られたのは恐らくレリトニール公子様の戦力を探るため。とても研究熱心な方らしい。


 そして獣王国レオン王子様。レギオール王よりも才能は上とお噂の獣戦士。恐らく彼も公子様の戦力を直に確認するおつもりか。彼の国の獣人達は、強い者を求めると聞くもの。


 それよりも。我が光の公子様だ。獣王国レオン様に殿下と敬称を付けて普通に挨拶されていた。


 これにはレオン王子の方が驚いていたようだ。


 わたくし達は、レリトニール公子様が差別なんてするはずが無いと知っていましたが、しかしあれほど普通に相手を敬って対応していらっしゃったのにはわたくし達も驚いたもの。


 いや。これは公子様の正義的な思惑のあってのことかも。


 獣王国は例のメーラシア様を亡国の王女の貶めたリールセラート王国と我国と丁度反対側で国境を接する国。つまり敵の敵。


 そんな思惑もお持ちなのかもしれない。


 しかし、この人たちはとんでもない実力者ばかりって言うか、、、

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