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036 やはりこの方は天才なのよ

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《諜報員エーメラルダ嬢の視点》


 やはり、公子様は全てをお見通しだったようだ。


 街の不安分子が何者か。


 それを常々意識しその動向に注視しろと父上はいつも仰る。


 公子様も父上と同じように考えておられたのだと思う。


 新たに国境を接した新興国リールセラート王国。彼らが一番恐れるのは国境を接することになった我国ラッシート王国の動向である。そしてその最高戦力となる可能性のある公子様は注目の的となっていするはずだ。


 恐らく公子様はそれを看破されていたはず。


 無駄に華美な行列などのデモンストレーションをすればそれに対して何かをしかけてくる可能性があった。今回は非公式ゆえに護衛が十分とは言えなかったのだから余計に可能性が大きくなっていた。


 レリトニール公子様はそれらを全て頭の中に入れて行列に何か仕掛けてくるとすればリールセラート王国である可能性が高いとまで看破されていたのだろう。


 こうして全体を見渡してみれば謎解きなど意図も容易い。


 それに比して公子様は、全てを既に予想されていた。襲撃の直前のあのタイミングでリビエラ様にご注意されていたから間違いない。


 なんとも想像を絶する知謀と言わねばならないだろう。


「公子様。この事はわたくしの父上に報告してもよろしいでしょうか?」


 もちろん否やなど言うはずもない質問をするのはわたくしの処世術。


 わたくしのあざとい言葉に女執事リビエラ様が微かに頷いたのが分かった。


「もちろん。エデンバーク卿には僕からも報告を入れておこう」


 やはり公子様の了承を得ることができた。


「では、リールセラート王国には思いしらせてやりましょう」

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