295 限界突破? ダメだこりゃ
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《レリトニール公子視点》
あれ? なんでこの娘、跪いてるの?
「リビエラ嬢。どうしてこうなった?」
ジャストフットの娘サンが俺の前に土下座しているのだ。
「それは光公子様が偉大だからです」
リビエラ嬢が訳の分からない事を言い出した。
「いいかい。俺はモーフから貰ったから権能とかは使えるし、レベル上げは得意だからせっせとレベルを上げたけど、それだけだよ」
「まぁ、光公子様は深く考えないでください。それでなくてもややこしい事になっているんですから。
で、確認ですが光公子様は『真理の書替』がレベル9なんですよね」
「そうだよ。今もレベル上げ中だよ」
「はい? レベルMAXは、とんでもない事だとモーフ様も仰っていたような気がしますが?」
「え? そうなの?」
「いや。なれるならなっても良いような気がしてきたのじゃし。そもそもレベル8だとか9なんて存在に出会ったこともなかった。我が自らがそのような存在になってしまうなんて考えたこともない」
モーフはため息を吐いた。
「まぁ、ともかく月の女神さん達を助けてあげようよ」
俺は皆に提案した。
☆
ジャストフットの娘サンは付いてくるらしい。
放っておこうとしたら足にしがみついて来たのでさすがに蹴る訳にもいかないよね。
「貴方様の眷属の端にお加えくださいまし」
とかなんとか本当に訳が分からない。
「皆と仲良くするなら付いてきても良いよ」
と答えたら泣き出した。ジャストフットも泣くんだと感心していたらリビエラ嬢に睨まれた。
何?
「いいえ。こうなるとこの娘を見た時に思いました」
どう言う意味なのか全く不明だ。
「じゃあ、皆で月の女神達を迎えに行こうか。モーフ、ルナにようやく会えるな。邪魔する者がいたら泣かしてやる」
俺は決意を込めて言ったが、皆のノリが悪い。
「光公子様。本当に泣かすんですか?」
一人疾風ドリューだけが期待したように目をキラキラさせて聞いてきた。
「あ、いや。言葉のあやだよ」
もちろん、邪魔する奴は本当に泣かしてやるが。
「あ、そうそうモーフ。レベル9はそんなに凄いの?」
なんか皆が大層に言うので確認してみた。
「光公子様。もう今更じゃ。あなた様なら限界などないじゃろう」
「え? 限界突破? そりゃ良いや。頑張るよ」
「ダメだこりゃ」
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