表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
281/312

271 どんどん話が外れて行くんだが、いかにしたら良いのやら

本日3目です。本日はこれにて、また明日掲載します。

ブックマーク。高評価。いいね。よろしくお願いします。

《レリトニール公子視点》


 転移した途端、何者かにがんじがらめにされた。何も見えない。


 苦しいはずなのに、なぜかとても幸せなこの感覚はなんだろう?


 しかし息ができない。


「こら! いきなり抱きつく奴があるか!」


「嫌です。絶対離しません」


「お前たち。レリトニール殿の連れだろう。アルテミスからレリトニール殿を剥がしてやってくれ。息ができていないぞ。

 すまん。アルテミスは乱心中だ!」


「絶対に離しません」


 どこかから声だけが聞こえてくるが意識が、、、



 意識を取り戻したら美女達が俺を覗き込んでいた。そのうっとりした目が怖い。


 あ、今、ヨダレを吸うような音を鳴らしのはだれ?


 あ、一人鬼のような顔が、、、


「レリトニール殿よ。お主は聞きし勝る色男だな。セイラーよ。お主まで見惚れていないで、レリトニール殿が気付かれたのなら、あちらで話そう。

 あゝ、済まないがレリトニール殿の従者殿達はアルテミスを捕まえておいてくれ。我が娘ながら力が強くて我らではどうするとこもできぬ、、、

 疲れるのう」


 主神ゼリューシュ様は大変お疲れのようだ。



 ゼリューシュ様が案内してくれたのは大きな広間だった。真ん中に巨大な円卓が置かれていた。


 既に副神セイラー様、剣の神ユーリブス様、武の神ファパイトス様、豊穣神ユイルス様、魔法神カーラー様、戦の神アート様、火の神イーディン様、水の神サーシャ様の主要な神々は円卓に座られていた。


 俺たちも、主神ゼリューシュ様の勧めに従って天界の十神たちと反対側の円卓に座った。


「改めて、ガイア様。お久しぶりにございます」


 主神ゼリューシュ様が俺の右肩に乗るモーフに挨拶した。


「ゼリューシュ殿。久しぶりじゃな。我は今はモーフと名を変えた。光公子様が名付け親じゃし」


「?」


 ゼリューシュは、驚いて目を見開いたが何も言わなかった。


「さすがわたくしのレリトニールちゃんね。大神御神(おおみわみかみ)様の名付け親になっちゃうなんて、凄いわ」


「アルテミスよ。知っていたのだろう」


 主神ゼリューシュが生暖かい目をしてため息混じりに言った。


「何のことでしょう」


「音もならぬのに口笛を吹く真似はやめよ。それもレリトニール殿の真似か?」


「ふふふ」


 なんと親娘で漫才を始めた。面白いけど。


 それに俺はちゃんと音は鳴らそうと思えば鳴らせるはず。


「それならガイア様、あ、いやモーフ様でしたな。移譲の相手はレリトニール殿なのですな?」


 居住まいを正した主神ゼリューシュ様が改めてモーフに尋ねた。


「ああ。長い間天空を異世界から守ってくれて感謝する」


 モーフらしくなくマジ声で礼を言った。


「ジャストフットから我等を守ってくださったガイア様のご恩にお応えしたまでです」


「あれは我等自身をも守るためでもあった。あの熾烈な戦いのために我も長く眠らねばならなくなってしまった。なによりも強力な神々がみな消滅したのは痛かった。それだけにお主達の存在はありがたかったぞ。

 あ、じゃし」


 なんか、じゃしって無理やりすぎる。


 二人で難しい話をしているけど。色んな事が過去にあったのだろう。


「我らは異界より来たりし者。分をわきまえてガイア様がお休みの間、新たな統治制度を敷いて治めていただけですので。

 移譲が済んだのであれば、ここはレリトニール殿、いや光公子様に明け渡しましょう」


 そんな主神ゼリューシュの言葉に俺は目を剥いた。


「何言ってるのさ。ゼリューシュ様の地位を奪う気なんてないよ。俺はモーフの名前を付けただけ。

 主神はゼリューシュ様でいいじゃないですか」


 二人で納得するのはやめて欲しい。


「光公子様。ワシの主神など形式だけのものに過ぎません。ガイア様から一時預かっていただけですから、お返しするは当たり前のことです。

 皆も良いな」


 ゼリューシュ様が十神に言った。


 皆、無言で頷いた。何、その分かりきった事だみたいな反応は?


「光公子様。そもそも我々はジャストフットにしろイネルバにしろ、いずれは滅ぼされることを覚悟しておりました。

 新たな大神御神(おおみわみかみ)様が現れるなんて奇跡が叶うとは誰も考えておりませんでした。皆諦めていたのです」


 魔法神カーラー様の発言だ。


「うむ。この要塞は旧世界の人類が作った『てくのろじー』と言う魔法で動くものだそうだな。これが無ければ当に我々はジャストフットに滅ぼされていただろう。

 光公子様は旧世界からガイア様の先代様が送ってくださった転生者と聞く、どこかの主神が色々邪魔をしていたと聞くが、それはともかく『てくのろじー』にも詳しいのでしょ?」


 剣神ユーリプスの発言だ。彼は古代人から十神にまで登りつめた神だ。


「え? テクノロジー? 僕のいた頃のテクノロジーなんてたかが知れているよ」


「なるほどテクノロジーと発音するのですな。やはり光公子様は頼もしいですな」


 戦の神アート様の発言だった。


 なんか話の流れがどんどん俺の考えている方向から離れて行く。どう言う事?

ブックマーク。高評価。いいね。よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ