266 こりゃ少しやばいかも
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《レリトニール公子視点》
アイリスから溢れ出す剣気に天兵達が動揺した。
北斗、南斗、西斗、東斗の神将達も大いにたじろいで距離を取った。
「アイリス。ダメだよ」
俺は飛び出して行こうとするアイリスの首根っこを捕まえて引き寄せた。
「アルテミス様にはずっとお世話になったんだよ。他の神様は知らないけどさ。恩があるんだから。
戦わないでって言われたんだから、こっちから手を出したらダメだよ」
そうこうしているうちに、天兵に新手が加わった。
見ると天兵達は真っ青な鎧を着ているようだ。その先頭には相当強い神がいるのが分かった。
(7神の青帝と蒼帝の二柱です)
「光公子様。天兵があれほど現れるのは四神や私がいるからでしょう」
アスラ様が背後から近寄ってきて説明してくれた。
「どう言う事?」
「はい。天帝と私は長年戦っておりましたし、今回四神は、天津神と戦おうと神々に呼び掛けておりましたから。
私がここに来ても普段なら星斗四神将しか出てきません。あの天兵達は別の7神の軍ではないかと思われます」
あちゃー。確かにそうだ。謀反の首謀者に長年の天帝と敵対してきたアスラ様を連れてきたら誤解されても仕方がないか。確か須弥山に7神が集まっているとアルテミス様も仰っていたし。
どうしたものかと悩んでいると、またまた、新たな天兵軍が現れた。しかも二つの軍団だった。
(赤帝と黒帝の軍です)
これは大変だと俺は皆を連れて四神とインダスの神々のところで退いて行った。
「四神の皆さん。ちょっと良い?」
「光公子様。なんでございましょうか?」
「皆さんは僕について来ちゃったんだけどまだ天津神と戦うつもり?」
「いいえ。もはや新たな大神御神様が現れた上は天津神と戦っても仕方がありませぬから」
ん? なんか朱雀の言う大神御神って言うのが意味分からないよ。確かモーフが自分が一番偉い大神御神だと言ってたからモーフのこと?
まぁ、いいか。
「よく分からないところもあるけど、戦わないと言う事で良いんだね?
僕は天津神の要請であちら側に付くつもりだよ?」
「そうなのですか? あなた様がそう言う考えであるのなら妾たちも従います。
ですが新しい時代には天津神と国津神を平等に扱ってくださいますようにお願いします」
玄武が朱雀に変わって、またまた良く分からない事を言っている。
「僕? 僕は誰にでも公平だよ。天津神も国津神も別け隔てする理由も無いし。そもそもこの世界の外にはアウターやらジャストフット、イネルバなんて強敵がひしめいているんだよ。天津神も国津神も協力しなきゃ」
「世界の外ですか?」
「そう。この世界はあの太陽を中心にしてクルクル回る星があってね。それが世界だよ。ガイアはその世界そのものなんだよ。
そしてこの宇宙にはそんな世界が千兆個以上もあるんだよ」
俺はモーフの話を自分なりに解釈してそう説明したがそれが正しいのかどうかまでは不明だ。
「は? そうなのですか? そんな不思議な、、、」
玄武だけでなく俺の話を聞いた皆は、不思議そうにしていた。
「光公子様。また新たな軍団が来ました」
リビエラ嬢が指差す方向に視線を向けると黄色い鎧を着た天兵達が天兵軍に加わってくるようだ。空を見渡すと更に別の天兵軍が飛んで来ているのが見えた。
こりゃ少しやばいかも、、、、
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