264 矮小な神よ
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《レリトニール公子視点》
俺たちの向かっているのは須弥山と言う山だ。
ちなみに、俺たちもサイズを神々に合わせることにしたので今ではビッグサイズだ。
「光公子様はどれほど大きくなることができるのです?」
アスラ様がなぜか分からないがとても興味深そうに尋ねてきた。
「え? 分からないよ。今の百万倍ぐらいかな」
俺は適当に答えておいたが嘘ではない。恐らくどのような大きさにでもなれるような気がするからだ。
俺の答えを聞いたアスラ様は、目をキラキラさせて興奮したようだ。
「なんと。百万倍ですか。さすがに新しい大神御神様」
アスラ様はぶつぶつ訳の分からないことを呟いていた。
おお、目の前にエベレストのような一目で普通の山じゃ無いと分かる高い山が見えてきた。恐らくあれが須弥山なのだろう。
その頂上辺りに天帝のすむ帝釈宮があるはずだ。
俺たちも高度をどんどん上げて行きそろそろ頂上の大釈宮が見えそうなところまできた。
最遊記ではこの辺で天兵が現れるんだよな。
俺はアイリス嬢に今度は無茶しないように言い含めた。そんなことをしていると山頂の方から天兵らしい軍隊が飛んできたようだ。
見ていると山の上から雲に乗った天兵軍がスルスルと降りて来たていた。天兵軍は、結構な数がいるようだ。約一万ほどもいるだろうか。
その先頭を率いる四人の巨神達が天兵達から離れて俺たちの方にやって来た。
俺は彼らに真似て俺が先頭に立ってススッと前に進んで行った。
国津神達は遠慮して後ろの方で控えている。
アイリス嬢も俺の命令を聞いておとなくしく剣気を抑えて俺の真後ろ控えてくれているので安心だ。
彼らは、俺たちのすぐ前までくると大音声で名乗りを上げた。
「我は天帝様も眷属神であるたてあ黄門侍郎北斗星君である」
「我は司隷校尉南斗星君である」
「御史中丞西斗星君である」
「書尚令東斗星君である」
巨神達が名乗りをあげた。
「こんちは。僕はレリトニール・テンシラーオン・リールセラートです。皆は光公子と呼びます。
天界の女神アルテミス様から直接要請を受けましたので」
相手が丁寧に名乗りを上げたので俺も挨拶した。
「嘘を申すな。見知らぬ神よ。そもそとそなたのような矮小な神如きを天界のアルテミス様が直接指名されたように言うなど不遜な奴め」
あゝ、また俺のモブい特性のせいで低く見られてしまったようだ。
しかし俺がそんなことを思っていたところ、俺の真後ろにいたアイリス嬢にその一言が火をつけてしまった。
「我が主人を矮小などと侮蔑するなど許せぬ」
アイリス嬢は、ススッと俺の止めるのも間に合わないほどの速度で俺の前にでてしまった。
あちゃー、、、、
そのアイリス嬢からは剣気が目に見えるように身体から溢れ出していた。
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