261 アイリス嬢の剣気
本日2話目です。
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《天の視点》
難攻不落の筈の玄武が切られて空から落ちると下にガイアが現れて玄武を助けたって感じになっている。
何が起こっているんだみたいに戦っている神々が全員固まって様子を伺っていた。
四神の一人、朱雀が慌ててモーフの側に着地するとモーフに頭を下げて挨拶した。
「ガイア様。玄武を助けて頂いてありがとうございます」
朱雀は深々と頭を下げた。
「我はモーフじゃし」
「モーフ様?」
朱雀は怪訝そうに聞き返した。
「そうなのじゃし。我は名を改めたのじゃし」
朱雀は意味が分からなかったようでキョトンと首を傾げた。
しかし、モーフはそれ以上説明しようとせず、お腹の上に落ちた玄武を払いのけると、身体をどんどん縮めるとふわりと空中に飛び上がり、レリトニール公子たちがいるところにフワフワと飛んでいった。
朱雀と玄武はモーフの大きさに合わせるように小さくなると後を付いて行った。
モーフはそのまま飛んでくるとフワリとレリトニール公子の肩に止まった。朱雀はレリトニール公子達の前まで飛んで言った。
剣聖天アイリス嬢がレリトニール公子を守る為に一歩、前に出て四神達とレリトニール公子の間に立ちはだかった。
彼女は、ラクシュミーとこ邂逅の時に死を覚悟するほどの屈辱を味わっていたから今度は絶対にレリトニール公子を守るとの意識が高く、全身から溢れるような剣気を吐き出していた。
朱雀は、剣聖天の放つ剣気に震え上がり、少し離れた地面にフラフラと降り立つと許をこうように地面に頭を付けて見せた。
「わたくしは四神の一人、シュと申します」
朱雀の後に同じように小さくなって付いて来ていた玄武も地面に降り立つと同じように地面に頭をつけた。
「わらわはオウと申します」
直ぐに他の四神や神々も小さくなって勢揃いして地面に降り立っていた。
「アオにございます」
青龍だ。
「ハクと申します」
白虎だ。
レリトニール公子達は、自己紹介した四神の背後に勢揃いした神々を見て驚いてた。さっきまで空を埋めるように大きかった彼らも四神と同様に小さくなっている。
彼らはアイリスの剣気に震え上がり小さくなったのだろう。
その時、インダスの女神達も飛んで来ていた。
「光公子様。再会できて光栄ですわ」
そう叫びながらレリトニール公子に抱きつこうしたのはラクシュミーではなくサラスバティーの方だった。
しかし、当然にアイリスが立ちはだかった。
「待て」
前の失敗があるので剣聖天アイリスは強く叫んで制止した。
獣王国の宮殿での出来事が再現したかのようだった。
しかし、サラスバティーは剣聖天のアイリス嬢を一目見るなり、あまりにも強い剣気に今度は震え上がって地面に土下座してしまった。
「これは畏れ多い大御神様 失礼致しました」
サラスバティーは小さくなってプルプル震えている。
どうやら剣聖天アイリスの威圧感にビビってしまったようだ。
ラクシュミーもサラスバティーの横でアイリス嬢の威圧感に驚きつつ震えていた。
「ラクシュミー、サラスバティーよ。お前たちが言っていた光公子様とはこちらの方か?」
インダスの主神シヴァがアイリスを見つつ二人に尋ねた。
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