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258 拳聖天レオン王子咆哮す

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《天の視点》



 ラクシュミーの厳しい忠告に大いに心を動かされたインドラの主神シヴァ神が来ていたのは獣王国の宮殿だ。


 しかし、そこにはすでにレリトニール公子はいなかった。


「あなた様がグズグズするからだ」


 と、ラクシュミーでは無く珍しくサラスバティーが怒りだした。


「いやぁ、直ぐにきたじゃん」


 シヴァ神は言い訳のような言葉を呟いたが声が小さい。


 夫婦喧嘩の最中に禁忌の森から神々の集団が近いていた。


「おお。そこにいるのはシヴァ神ではないか?」


 その声にシヴァ神は振り向くと、四神に率いられた神々が飛んできていた。


 先頭には防御特化の大きな山のような亀の姿の玄武が皆を守るように飛んでいた。


「ん? お前は玄武か?」


「そうじゃ。シヴァ神殿も我らの呼びかけに答えてくれたのか?」


「ん? 悪いが余はお主たちの力にはなれぬ」


「ぬ。ならば天津神の走狗になるつもりなのか?」


「ふん。余を誰だと思っておるのだ。インドラの広大な世界を統べる大御神であるぞ。無礼を申すでは無い。

 余はガイア様の取り込まれた光公子様の傘下に入るため来たのだ。お主たちのような古惚けた者たちと一緒にするな。

 余は新しい世界を作るのじゃ」


 シヴァ神の話を聞いた四神と大勢の神々は、色めきたった。


「お主こそ。ガイア様を弑し奉る気だな。それがどれほど恐ろしことか知って言っておるのか?」


 残念な事にこの二つの勢力にはそれぞれ情報があり、勘違いが起こっていた。


 四神達はガイアを守ろうとしており、シヴァ神の言葉はガイアを取り込む勢力に見えた。


 一方、シヴァ神はレリトニール公子が既にガイアを乗り込んでいる事を知っていたが、本来なら世界や古い神々に大きな変化が起こっているはずだと言う古い知識が無かった。


 レリトニール公子がガイアと邂逅し、世界に希望の光が芽生えようとしている事を二つの勢力は知らなかった。





 インドラの神々と四神達が一触即発の状態に陥っているところ、獣王国の宮殿に一つの軍団が入って行った。


 その軍団を率いる将は、獣王国の王子レオン拳聖天だった。


 レオン拳聖天は獣王国の王宮の上空で睨みあう神々の集団に顔を青くして慌てて宮殿に入った。


「どうしたのです!」


 宮殿内でレオン王子の叫び声がこだました。

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