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242 またやっちまったようだ

誤字脱字、本当にご迷惑をおかけしてすみません。いつも誤字報告してくださる方ありがとうございます。


ブックマーク。高評価。いいね。よろしくお願いします。

《レリトニール公子視点》


 モーフによると、とんでも無いビッグネームであるアスラ大神様に俺は盛大に勘違いされているようだ。


 あんなお遊びで俺の実力など分かるはずもないのだ。


 ちなみに、アスラ大神様とのやりとりの間も空を騒がしく大音量で音を響かせて様々な神様が森に向けて飛んで行くようだ。


 今まさに俺たちの目の前を横切っている神とその眷属達は、美しい蓮華色(少し赤みが強いピンク)の衣装で統一されていた。


 その集団の後ろには白色の衣装で統一された一団が付いて行っているようだ。


 なんとも美しい姿で壮観ですらある。


 アスラ大神様が俺の視線の先を追って背後を見上げた。


「ふむ。あれはラクシュミーとサラスバディーの二人ですな」


「ラクシュミー? サラスバディー?」


「ふむ。あれは南西の大国の女神達です。興味をお持ちなら呼んで参りましょう」


 俺の返事も聞かずアスラ大神はすっ飛んで行った。


「光公子様。また問題ばかり呼び寄せて。どうしてそんなに異国の女神様に視線を向けるのですか?」


 背後からリビエラ嬢の恐ろしい声で詰問されて、全身が総毛だった。


 恐る恐る後ろを振り向くと怖い顔の少女達の視線に震え上がってしまった。


「いやいやいや。アスラ大神様が勝手に呼びに行っちゃっただけだよね」


 なんの意図もなく音がするから視線を向けたら美しい女の子達の集団がいたら少しくらいじっと見てしまうよね?


 賛成の方は左に票を


 反対の方は右に票を


 なんで男の君が右に票を投ずるんだよ!


 こんな感じだよな。俺が悪いんだよ。明らかに。


(本当に票決したわけではありません。あくまでもレリトニール公子の想像です)


 全面的に自分の不明を恥じてここはなんのことか分からないポーズですな。


 ヒュー


 ヒュー


「光公子様。空口笛など吹いていないでシャキッとしてくださいまし。女神様には力技は通じませんわ。わたくしたちは、女神様と眷属の方々を歓待する準備を致しますよ」


 金聖天サスティナ嬢がキッパリと言った。


「そうです。女性方はとても扱いにうるさいのです。どうせあなた様は無意識に美女を引き寄せてしまわれるのですから、あの女神様達は恐らくとても力あるお方々でしょう。そんな方に嫌われて酷いことならないようにしないと。

 獣王陛下と光公子様は彼女達をご案内してくださいまし。わたくし達は女神様と眷属の皆様が満足していただけるような宴の準備をして参りますから」


 賢聖天リビエラ嬢ももう意識はあの女性方をどう歓待するかを考えているようだ。


「光公子様はわたくしたちが宴会の用意が終わるまで女性方をどうか飽きさせないようにしてくださいまし。

 あんなに大勢いらっしゃるのですから大変です。なかなか厄介そうな女性方ですよ」


 剣聖天アイリス嬢もそう言ってリビエラ嬢達と一緒に宮殿に入ろうとする。


 俺はアイリス嬢の腕を即座に捕まえて。


「すまないアイリス嬢。君は一緒にいてよ。知らない女の子と話するのは苦手だからさ」


 俺の言葉にアイリス嬢は掴まれた右手を振り解くようなことはせず、少し考えてから。


「そんな戯言がどの口が仰られるか全然分かりませんが。でしたら光公子様が無意識に甘い言葉で女性方を勘違いさせてしまいそうな時にご注意する役と言うことで一緒にいましょうね」


 アイリス嬢は逆に俺の腕を掴むようにして言った。


 あれ? なんか怖い。


「「「それはいいアイデアです」」」


 なぜか他の女性方も賛同した。


 いやそんなこと頼んでるんじゃ無いんだよ?


 ああ盛大にやっちまったようだ。


 このとても連携の取れた仲の良い嫁候補達に平謝りをする姿を頭の中でシュミレーションしつつ俺は天を仰いだ。


 深くベールを被ったリリーアージュがリビエラ嬢の背中からそっと出てくると俺の方にそろそろとやって来て、俺の耳元にそっと呟いた。


「ファイト」


 ああ、なんでこんなに過ごしやすい北国なのにこんなに汗がでるんだろう?


(冷や汗です)

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