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022 賢者リビエラ

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 セシーザス国立魔法学院。それがその巨大で広大な建物群の正式な名前であるが、実際にそんな名前で呼ぶ者は誰もいない。


 皆、貴族学園と呼んでいた。


 敷地総面積は、37万平米。在籍者三万二千五百名。


 この学園は国立と言う建前であるが実はうちのパパ様が運営していおり、我が領都エバンガルドにある。


 全寮制なので、俺も公爵家を出て寮に住むことになる。


 家族との再会後直ぐに、俺は学園の寮に引越しである。


 今俺は、俺のたくさんの荷物を持って学園の寮への移住を真っ最中である。


 ちなみに、俺が家を後にする時、家族の悲嘆が凄くて少々辟易した。


 うちの末娘の公女様マリーアナだけでなくママ様まで一緒に来ると言い張って説得するのが大変だった。


 寮生活は、自立を促すための修行の一環ですと説明し、二人をようやく納得させた。


 ママ様などは法律を変えるとまで言って俺の腕にぶら下がるし、マリーアナは、俺の首にぶら下がりながら泣くしで大変だった。


 ちなみに平気そうにしていたのは、長姉セシーと次姉シルフィーの二人だ。彼女達は、俺が今日帰宅するとの噂を聞きつけて学園からやってきていただけなのだ。そう。二人は学園生なのだ。


 マリーアナは一人取り残されるみたいになって少し可哀想だった。ママ様がマリーアナまでいなくなったら死んじゃうとか言い出したのがきっかけで機嫌を直していたがなんて可愛んだろう。



 俺の荷物は、従者の一人にお願いした。彼女は、アイリスとは別の従者だ。


「リビエラ。済まないね」


 もちろん、伯爵令嬢のリビエラが俺の荷物を持ってきてくれているわけではない。


 荷物は、使用人達が馬車で運びこむ予定で、俺達の馬車の後ろに追随しているはずだ。


 リビエラは、今回の移動などのような細々した雑務をしてくれている。ちなみに彼女の天職は『賢者』である。彼女は、俺よりも三歳年上の16歳である。彼女は今は学園生の先輩でもある。


 彼女の天職の賢者は、かなりレアな上級職である。


 彼女リビエラは、アイリスの上司にあたり、バトラー職。つまり女執事である。


 俺は、渋い爺さんのバトラーが良かったのだが、ママ様が、早く俺の子供の顔がみたいらしく、たくさんの嫁候補で俺の周りを固めたと言う経緯があり、彼女もその一人。嫁候補の筆頭でもある。


 アイリスは、確かハイエルフの血が混じっているとかで輝くような美少女であるが、リビエラは、できる女系の美女である。


 そこは権力を欲しいままに振えるママ様が超可愛がっている息子へと選んだ嫁候補たちである。


 国内だけで無く諸外国も巻き込んで噂の絶世の美女を集めた事は間違いない。


 そんな訳だからリビエラもアイリスに負けず劣らずの美少女である。


 彼女は、リューペンス伯爵の次女で、現当主リューペンス伯爵が彼女の父親だ。リューペンス伯爵家は、いわゆる法衣貴族のエリート貴族で参議を拝命する名家だ。寄親になれる名門でありながら我公爵家の寄子筆頭となっているが、現実には小さな集団の寄親となるよりも我が家のような強力な集団の寄子筆頭の方が幅を利かせていたりするものだそうで、リューペンス伯爵は、血の繋がりは薄いが実の叔父のような立ち位置に存在する心強い味方である。


 次期公爵の俺とリビエラ嬢との間に将来の公爵が生まれたらこれほど嬉しいことは無いとリューペンス伯爵は日頃より公言している。

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