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171 どうかお助けください

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《レリトニール公子視点》


 ん? あれは見たことのある馬車だよね。


 窓の外、砦の前方から馬車の列だ。


 ん? あれは騎龍だよな。


 龍の中でも小柄なドラゴン。ドレイクと呼ばれる種族が馬車の後をドタドタと歩いてくる。


 結構な数がいるようだ。


「リビエラ嬢。さっきの龍帝の馬車が戻ってくるよ」


 俺がそう言うと、賢王リビエラ嬢が笑いながら俺の方を見た。さっきまでどこかに行って慌ただしく何かしていた彼女。今はもう落ち着いている。何をしていたのやら。


「何をしたいのでしょうか? 読めないお二人ですね」


 何食わぬ顔をしてリビエラ嬢は言った。


「それが騎龍をたくさん引き連れてきてるんだよ。騎龍を引いてるのは龍騎士だろうね」


「は? そんな。襲撃ですか?」


「いや。襲撃なら地面をドタドタ歩いて来はしないだろ?」


 俺が答えると、リビエラ嬢が俺に走り寄ってきた。


「公子様。わたくに見せて頂いても?」


 俺はリビエラ嬢に窓際を譲った。


「あれは、龍騎士隊に間違いなさそうですね。騎龍を歩かせているのは敵意のない事を示そうとしているのでしょう。

 槍聖シュレディ。剣聖ノイツ。剣聖イールド。拳聖レオンの四人は悪いけど出迎えてあげて。公子様が何度も出迎えるのは良くないでしょう」


 リビエラ嬢がクラスメイト達にお願いしていた。


「「「「は」」」」


 四人が一斉に返事をすると見事な連携で玄関に向かった。


 なんか、この四人は便利使いされる運命にあるような気がする。


 俺に付き合わずに学園に帰ってもいいんだよと伝えたが、めちゃくちゃ寂しそうな顔をして置いて欲しいと懇願された。


 まぁ、俺の周りには美女率が高いからね。気持ちは分かる。


 ささ仕方がないので置いてやる事にした。


 Sクラスは、女王メラーシア以外はここに残っている。


 女王だから仕方がないよね。



 なんだか前と同じ状況だが、一つ違うとすれば鎧の兵士が一人増えていることだ。


「私は、第四龍騎士隊長のメリエール・ヘザンと申します」


 彼女は、立派な双丘を聳かせて自己紹介した。


 アマゾネススタイルがとてもお似合いだ。


「で? どうしたの?」


 俺は、素朴な疑問を投げかけた。一度は歓迎会も辞退して去った人たちだ。なぜに戻って来たのか?


「すみません。こちらの都合で舞い戻ってきて。実は(がくがくしかじか)」


 必死の形相で龍帝は説明し、最後に懇願した。


「どうか我国をお助けください」

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