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018 入学前夜

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 貴族は13歳になると全員、王都の貴族学園に通うことになっている。


 俺も今年。13歳だ。


 この11ヶ月余りで俺も相当に鍛え上げた。


 とは言え、所詮モブ。サブ職業の転職により無数のスキルを得ることができたし、ステータスの底上げもできた。


 だがしかし自分の実力がどれくらいなのかは不明だ。低い方と言うことはないはずだが所詮モブだ。


 自分の実力を知りたいので、俺はある日アイリスに稽古を付けて欲しいとお願いしたが、もはや実力差がつき過ぎてしまったのか断られてしまった。


 余りにも実力差があると下手をすると殺してしまうと言うのはレベル制を取るこの世界では常識だ。


 最近では、アイリス嬢は、余裕なのだろう、ゆるゆると俺の後をついてくる。時には遅れることもあるほどゆっくりとやってくる。その余裕の様をみていても相当な実力なのだ。事実、時々思い出したかのように邪魔な魔物を切ってることがあるが、スッパリ両断するのも面倒なのか手を抜いて半分程度に切り下げて「チッ」などと舌打ちしたりして、実に無駄なく魔物をしとめている。弱い俺に魔物をずっと譲ってくれていると言うことだろう。


 ボスは経験値が美味しいので何百回も周回しつつレベリングを行っているが、アイリスには本当に申し訳なく思っている。


 アイリスによると、一緒にいるだけでそこそこの経験値になるとのことで公子様には本当に何もかもおんぶに抱っこだなどど言ってくれるが本心では無い事は明らかで有る。



 ようやく俺は、一覧表に載っている全てのサブ職業を制覇した。


 そして、『嘆きの壁』からここ『暗き魔物の森』に修行の場所を変えた。ここの最深層のボスは、経験値が高く数体倒すだけで、レベルが100になるのでとても効率的なのだ。


 大抵の魔物が宝珠を出してくれるのでサブ職業がどんどん増えて毎日、何百ものサブ職業をクリアして行くことができた。


 一日で数十個のスキルを得、宿への帰りに教会に寄り宝珠を奉納してサブ職業をどんどん増やしつつ直ぐにレベル100までレベリングして転職を繰り返している。


 順風満帆な日々だったのだが、困った事が起こった。


 宝珠をいくら奉納しても新しいサブ職業を貰えなくなったのだ。どうやらサブ職業の転職によるレベリングもできなくなったらしい。


 そろそろ学園の入学式が近いし、時期的にはちょうどよかったのかもしれないが、まだまだ実力は足りないような気がしてならない。


 そして、どうやら最後のサブ職業も200でレベル限界になってしまったようでこれ以上上がらなくなってしまった。


 残念ながらこれ以上のステータスの底上げ方法は、学園で研究するしか無いようだ。


 昔に比べると遥かに強くなったものの、レベルは200で限界らしい。剣王のアイリスは、500を超えたらしいが雲泥の差だ。


 ずっとレベルを上げしてきたアーク騎士プラス聖騎士のコンボは、想像以上に強力だ。


 Sランクの魔物でさえ、単独で屠る様は圧巻としか言えない。


 人のステータスは、裸を覗くようなもので失礼そのもの。いくら従者でも全てを開示させられるものでない。


 貴族の多くは平気で相手のステータスを覗くとも聞くが俺にはそんな破廉恥な事はできない。


 故にアイリスの本当のステータスは不明だ。


 感触としてはステータス的には俺も少しだけアイリスに近づくことができているようだが、スキルレベルなどは俺よりも遥かに高いと見ていいだろう。


 ステータスの底上げによって、剣王の称号持ちのアイリスの足元ぐらいには成れた訳で当初の目的は達成できたと思う。


 これで学園に行ってもどうにか英雄の卵としては無理だろうが、なんとか卒業できるかもしれないと考えている。

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