164 あゝ、、、またやらかしてますね
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《賢王リビエラの視点》
公子様。どうしても迎賓用の礼服を着てくださらなかったし、自分を大公とか国王とかましてや皇帝なんて絶対に呼ぶなと強く仰っておられた。
まぁ、皇帝や大公などよりも光公子様の僕が本当にお似合いだ。
いつもの学園の制服もお似合いなので問題ないけど、できたら礼服に着替えて欲しかった。
(礼服姿が見たかっただけである)
遥々他国に女帝自らやってくるとは公子様ではなくても真意は不明だ。
何しろ調べたところ龍帝の旅路は二十日以上かかっていた。
もし公子様に会いにきたと言うなら、誰も予想もしていなかった公子様がここの城主になると20日も前に知っていた事になる。そんな筈がない。
ケーセシャリー帝国は、龍人と竜種が共同統治と言う特殊な政治形態をとっいる。
女帝リリューシュは、確かわたくしと同い年のはず。
頭脳明晰で武道、魔法に明るいと聞く。
そもが、長身で良い体格の者が多く身体能力が非常に高いと聞く。
しかし、態々どのような目的でこんなところまで来たのか。予測不能である。
ケーセシャリー帝国では竜種が重要な存在として崇められているらしい。しかし女帝と竜種の長とが不仲だと言う噂があるのは事実だ。
そんな女帝が国を空けて大丈夫なのか不思議なことだ。
そんなことを考えているとリリューシュ龍帝陛下が従者を一人だけ連れてやってきた。
頭髪は、美しいピンク色で、瞳は反対のブルー。彼女も聞きしに勝る美女だった。
従者は、赤い頭髪で灰色の瞳。龍帝よりも一回り小さいが鋭い感じの女性だ。態度からもかなり身分の高い人だと分かる。
少し龍よりなのか頭に角が生えているのが特徴的だ。
何よりも長身な上に均整の取れた体格がとても美しく身体能力の高さを伺わせた。
これほど美しく魅力あふれる女性達はなかなかいないだろう。
しかもなかなかの強者のようだ。少なくとも我国の騎士団長クラスの実力はありそうだ。
しかし、何よりも驚いたのは彼女達がドレス姿ではなく甲冑姿だったことだ。
公式訪問のお女帝様がドレスでないなど前代未聞だ。かく言う公子様も礼服でないので文句は言えないが。
これがケーセシャリー帝国の流儀なのか良く知らないが、相手国に勝手に訪問しておいて自分流を押し出すのは失礼ではないか?
「リリューシュ陛下のお姿は、戦闘着ですか? とてもお似合いで陛下のような素敵な人が戦闘服を着ると返って女性らしさが強調されるのが不思議ですね」
あ。また公子様。やらかしています。
無意識に相手の非をあげつらうのでは無く褒めて礼儀知らずだと知らせるとてもうまいやり方なんだけど、、、
それを公子様がやると別の効果が発現してしまう。ほらこの娘達、目がハートマークになってます。
そもそも公子様は、この娘達が公子様の魅力に圧倒されているのを自覚してください!
「え? は?」
案の定、リリューシュ陛下はあたふたして顔が真っ赤になっていますよ。
そもそも、訪問して来た方が挨拶もしないのは公子様の魅力の前では仕方が無いとはいえ。
は? 従者の美女もボーとして取りなす余裕も無そう。
それよりも事前に公子様の魅力のことすら調べていないとはこの人達は何なの?
この方々の態度から想像するに、レリトニール公子様がリールセラートを陥落させた経緯すら知らないのじゃ?
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