表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/312

015 ステータス値の爆上がり

ブックマーク、高評価、いいねお願いします。

 俺はサブ職業『転職』のおかげで教会に行かなくても様々なサブ職業に就く事が可能だ。


 しかし教会不要などと言うのは流石に公子と言う身分があったとしても神々に対する不敬との(そし)りを受けかねないのでその辺は誤魔化さないとね。誰にも詳しい話はしていないよ。


 今は俺はサブ職業に魔術師をセットしている。


 俺のレベルは今28だ。


 三月前にアイリスは宝珠を奉納しサブ職業に『聖騎士』が生えた。なかなかレア職だし癒しやバフなどの魔法まで使える万能職業だ。


 良かったねと思ったが。


 レベルリセットの効果で彼女の手持ちのスキルがほとんど消えてしまったのだ。


 これには驚いた。


 慌てて初期ダンジョンに戻ってアイリスのレベリングをしたのは言うまでもない。


 レベルが上がるに従って前のスキルが出てきた時はホッとしたものだ。


 俺が最初にサブ職業を得た時は、スキル『身体強化』だけ消えてしまったがその他のスキルそのままで、スキルレベルすらそれほど変わらなかった。


 だから俺はレベルリセットの効果は、限定的だと思い込んでしまったのだ。


 恐らく天職が無いのにスキルを取得していた俺は珍しい例なのだろう。


 そんな事をしたのは前世の記憶があったからで、天職に頼らずに能力を得るのが当たり前だった世界の経験があったからできたこと。


 しかし、それが当たり前の世界にいたからできたことで、転生者でなければ無理なことだ。


 さらに何よりも、こちらの世界にはステータス画面があることが大きいと思う。


 ステータス画面を見ることができるこの世界ではどんな努力でも結果が直ぐに確認できるのだ。それが面白くてどんどん努力できたと言うことが大きかった。


 生まれて最初からステータス画面が当たり前の世界では俺のようにステータス画面の内容を隅から隅まで調べ尽くし、自分の能力を別に記録したりして、ステータスシステムを解明しようだなどと思わないようだ。


 話は少し逸れるが、ステータス画面のシステムは、本当に優れているのだが悪影響もあるようだ。


 それはこちらの世界では能力至上主義がとても強いのだ。


 いっそ能力崇拝主義のようになっていまっているのではないだろうか?


 何よりもこっちの世界には、天職やスキルだけではない。


 称号や恩恵、更にはステータスだ。


 これらは神々からの贈り物って感じが凄くするのだ。


 人々は努力して能力を得るのではなく、能力は天から授かると信じている。


 これがこっちの世界との大きな違いじゃないだろうか?


 これは俺の想像だが、前世の世界からこっちの世界に来たら、大抵の人はせっせと能力アップに励むと思う。


 やればやるだけ能力が上がるのはとても気持ちいいものだし、それをステータス画面でいちいち確認できるなんてこんなゲームみたいな楽しみがあるだろうか?


 俺は、天職なしでスキルをこうして得たわけだ。恐らく神様からの贈り物的なものじゃないスキルな訳だ。


 だからサブ職業に就いてレベルリセットされても俺のスキルはあまり消えなかったのだろう。


 レベルリセットによる能力低下は、俺やアイリス嬢など天職を得るまでに努力していたは、そうじゃない人よりも落ちにくいってことなのかもしれない。


 アイリスの場合、スキルは天職を得るまで全く得られていなかったからなのか、転職によるレベルリセットによりスキルがほとんど無くなってしまったのは大きな痛手だった。


 俺の誤算でもあった。


 スキルもなくステータスが大きくダウンされてしまった状態では、さすがのアイリス嬢も恐怖が勝り初心者ダンジョンの深層でのレベリングができず、初心者ダンジョンを一階からやり直さねばなら無かったのは彼女にとっては大きなトラウマになってしまったようだ。


 天職を得るまであれだけ魔物を狩りレベルも20程度までになっていたはずの彼女でもそうなのだ。


 ましてや普通に天職を得るまでレベル上げの修行をしてこなった人はもっと酷いトラウマとなることだろう。



 俺は、現在までに13ものサブ職業の転職を経、それら全てをレベル100まで上げてから転職を繰り返している。


 最初の剣士の時だけレベル120まで上げたが、レベル100から新たなスキルは一切得ることができなかった。


 更にレベル100を超えるといきなりレベルの上がりが遅くなる為、効率が悪いためそれ以降のサブ職業ではレベル100までしかあげないことにした。


 レベルは100まで上げるのが一番効率が良いと分かってからは、本当に気持ちが良いくらいにレベル上げを行っている。


 レベルリセットの効果は、前の90%程度のステータスダウンとなるようだ。


 これは正直運任せでどれほどステータスダウンするのかはバラツキがあった。


 これまでに、剣士→弓士→槍士→斧士→盾士→武術家などの戦闘職でレベルリングを行った後、魔術職であり最も有益と言われている治癒師を取った。その後、生活魔法士→火属性魔術士→風属性魔術士→地属性魔術士→水魔属性魔術士、そして現在、魔術士である。


 この結果俺のステータスは以下の通りとなった。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


名前:レルトニール•テンシラーオン

転職:モブ

サブ職業:魔術師

レベル:68

HP:2365/3250

MP:2560/2800

体力:8500

知力:13520

魔力:6430

器用:7013

俊敏:8650

運:2360

スキル

【剣術Lv3】【槍術Lv3】【馬術Lv3】【斧術Lv3】【弓術Lv3】【身体強化Lv3】【見切りLv3】【空間把握Lv2】【気配察知Lv2】【威嚇Lv2】【遠視Lv2】【瞬間視野Lv2】【嗅覚拡張Lv2】【物理耐性Lv2】【毒耐性Lv2】【治癒属性魔法Lv3】【火属性魔法Lv2】【水属性魔法Lv2】【地属性魔法レベル2】【風属性魔法Lv2】【魔力操作Lv2】【全属性魔法耐性Lv2】【魔力拡張Lv1】【埋没Lv4】【没個性Lv4】【モブ化Lv4】【努力Lv4】


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


 スキルレベルは、どうでも良さそうなスキルならLv4になれるようだが、それ以外の強力なスキルの場合、あまりレベルは上がらなかった。


 これもモブ効果だろうか?


 ステータス値は、何度もレベルダウン、レベルアップを繰り返したおかげで、かなり底上げができた。


 もちろんアイリスに気合いでなんとかなると言いながらもレベル低下によるステータスダウンはなかなか辛い効果だ。


 何度もレベルダウン、レベルアップを繰り返すと元々のレベルの時よりも少しずつステータス値が上昇し遂にはレベル1になっても元のレベル100ぐらいの高いステータス値をキープするようになった。


 とは言え、もし俺が上級職ならもっともっと凄く上がるのだろうし、アイリス嬢のようにレベルが上がり続けるならこんな苦労をする必要も無いのだが。


 そもそも、上級職のレベル500などになると今の俺よりもステータスは、高いだろうし、もう直ぐレベル300のアイリス嬢でも俺よりもずっと上かもだから俺の実力は、まだまだ大した事は無いかもだが、、、


 とにかくできる事は、とことんやらねばならない。時間も余裕が無いのだ。


 何度もサブ職業を転職して判明したことは、世間にも公表した。


 最悪の場合、前よりもステータスが落ちることもあるとの報告をしてからは、尻込みをして俺と同じようなことを実践する者は皆無となってしまったようで、残念で仕方がない。


 俺には剣王アイリスが守護してくれているからレベリングが可能なのだと揶揄する声も聞かれる。


 まさにその通りなので、反論の余地はないだろう。

ブックマーク、高評価、いいねお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ