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014 気合いだ!

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《テンシラーオン公子視点》


「ここの魔物の特徴は、宝珠を良く落とすって事だね」


 俺は宝珠を見せながら言った。


「これはアイリスが奉納すれば良いよ」


「いえ。わたくしには『聖騎士』のサブスキルがありますし、せっかく苦労してあげたレベルが勿体ないので」


「そうだね。アイリスの今のレベルはいくつだい?」


「はい。ようやく前のレベルを超え290になることができました。これも公子様のおかげです」


「凄いレベルだね。ふふふ、確かにレベル1に戻るのはきついよね」


「はい。新たなスキルは覚えられるとは言えレベルの初期化は、ネックです」


「まぁそうだよね。でも気合いでステータスを少しでも維持すればその後のレベルアップによる恩恵は計り知れないよ。むしろレベルリセットは神々からの恩恵だよ。リセットできなければ一度上限に達してしまえばそれで終わりだからね。レベルリセットをすれば前よりも確実に経験が増しているんだから少なくとも前よりも効率良くレベリングできるはずだからね。ましてや新たなスキルを使えるようになるメリットは大きいよ。それを繰り返せばステータスのアップは、天井知らずなはずだよ」


「ふふふ。公子様なら本当にそうされてしまわれるかもしれませんね」


「ああ。でも全てが冗談と言う訳でも無いんだよ。どうもジョブチェンジによるレベルリセットとレベルリセットによるステータス低下を同じように思っている者が多いようだけど、両者は全く別だからね。現に僕はサブ職業の転職でステータスが初期化されたことはたったの二度。前よりもステータスが下がったのは一度きりだからね。多少のステータスダウンがあったと言っても初期値に戻らないのなら少しくらいのステータス低下ぐらい気合いでなんとでもなるさ」


「はあ。そんなことに耐えることができるのは公子様だけです。普通は、レベルリセットして前よりもステータスが落ちてしまったらショックで死んでしまうような精神的ダメージを受けて二度と浮かび上がる気力など持てないでしょう。

 サブ職業の恩恵は無視できないとは言え、ある程度レベルが高い者はサブ職業を諦めているそうです。今現在、サブ職業を得ているのは、上級貴族の姉弟などが主で、しかも職天祭を受ける時に同時にサブ職業も得るような形の者が多いそうです。

 わたくしもサブ職業を得た時のレベルリセットはとても辛かったです」


「あははは。あの時は本当に大変だったね。巷でもステータスダウンで酷いことになった人が続出したらしいね。でも気合いでやり直せばリターンの方が遥かに多いんだよ」


 何度もサブ職業をチェンジしている俺の実感だからね。


 とは言え、なかなかそんな賭けのような冒険をしたいとは思わないのだろう。


「まぁ、せっかくサブ職業システムを解明したんだから有効に活用できたら良いと思ってね。アイリスで試すのも申し訳けないし、気にするな。

 じゃあ、この宝珠は、僕が貰っておこう」


 俺はアイリスに無理強いするのをやめた。


 懐にはすでに八つの宝珠が入っているので、そろそろ教会に奉納してジョブに変更しよう。これで更なるサブ職業のジョブが増えることだろうと俺はほくそ笑んだ。

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