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119 ひ・み・つ

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《レリトニール公子視点》


 ベーベンダール商会長のヤードおじさんが恭しく(グリップ)だけの剣を差し出してきた。


 俺はワクワクしてその(グリップ)を手に取った。


 持った感じは、重さ500mlのペットボトルくらいの重さだ。なるほど名工の作った物だ。握り具合が丁度良い感じだ。


「それは魔法具なので公子様の手に馴染むように大きさを変えてくれるので、ピッタリでしょう」


 ドワーフのヤードおじさんが自慢するように言った。


「本当だね。握った感じが手に馴染んで丁度いい感じだ」


 俺は感想を言った。


「分かりにくいですが、(グリップ)の先の(ガード)の先に小さな出っ張りが付いておりますがそれがマジックバックになっている鞘です。

 その鞘を左手で持って(グリップ)を右手で剣を抜くイメージで引っ張り出してみてください」


 ヤードおじさんが先程と同じように、なんか意味ありげな顔で説明してくれた。


 俺は言われたように左手で革製の鞘を持ち、右手で剣の(グリップ)を持って剣を引き抜くようにそおっと抜いてみた。


 なんかすんごい長いのが出てきた。3メートルで効かんだろ?


 どんどん長くなる刀身に一番驚いたのはヤードおじさんだった。


 確かはこの長さじゃあ驚くわな。


 どんな仕組みになっているのか、剣を抜く感じと同じように刀身が湾曲してどんどん鞘から出てくると右手の先の剣の長さが長くなっていった。


 剣を抜くと言うよりも鞭をしばいている感じに寧ろ似ているのでははいだろうか。


 長い鞭が目的に向かってまっすぐ前に伸びていく感じだ。


 この剣、長さ十メートルくらいあるんじゃね?


 外で試して良かったよ。


 まぁ、結構重いけど聖剣より軽いじゃん。


 ほれ。ほれ。ほれ。


 俺はその十メートルの剣を上下に3度振ってみた。ブンブンと風を切る音が凄い。


 普通に振れるし。


 これの何がどう問題あるんだ?


 刀身は底が見えない澄んだ水面のようで、暗色の美しい鏡面を見せており、なかなか美しい佇まいだ。


 ただ巨大だと言うだけでなく美しさを兼ね備えている明らかに名剣と分かる剣だ。


 長さがえらい事になってるけど。


 如意棒?


 伸びるんだな。この剣。重さも何だか刻一刻と変わっているようだ。


 重心も変わるんだな。


 振ってみて分かったが、この剣は、勝手に伸びたり縮んだりと忙しい剣だった。自分の意識があるかのように自動的に軌道を変えたりするのだ。


 そんな風に勝手に軌道やら大きさを変えられる度に腕にまともに重力が掛かり結構な負荷が腕にまともに掛かるのだ。


 これ、少し前の俺なら重くて落としていたな。


 今回、スタンピードによってたくさん魔物を狩った。


 しかし残念ながらレベルは200でピタと張り付いたように止まった感じだし。モブ職業が上級職になる兆しすらなかった。更にたくさんあるスキルについても一つとして対してレベルを上げることは無かった。


 こんなの有り? って思ったけど、実はステータスがそれなりに上昇したりしているので一応満足していたのだ。


 全てのサブ職業を転職してしまった俺にはもはやレベルリセットの特殊技も使えなくなって成長が止まってしまうかもと危惧していたのだが、なんか普通にステータスがどんどん上がるようになったのだ。


 スタンピードでステータスは20パーセント程度上がったと思う。


 これはレベルリセットしてせっせとステータス値を上げていた時よりも効果が高いとすら言える。


 どうしてそんなに上がったのかは不明だ。


 一つだけ違いがあるとすればアルテミス神の恩恵が10になったことか?


 しかも恩恵の横には秘密とか書いてあるし。常識的に恩恵は3ぐらいが上限でリリー嬢のように聖女などの称号のある人が稀に恩恵4を授けられることもあるとか聞く。


 恩恵10ってそんなのあるの?


 そう思ったが、ステータス表記には。


 恩恵5『ひ・み・つ』


 と表記されているのだ。なんだか言ってはダメだよねって感じがしてならないので誰にも言っていない。


 ちなみに腕力が50万を超えました。めでたし。めでたし。


 これって強いの?


 皆のステータスがどんなのか知らないから分かりません。

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