098 おれのセリフ何先に言ってんだよ
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《近衛騎士団ノイツの視点》
俺は自分はかなり有能だと思っていた。ところが蓋を開けてみると、このSクラスの皆は本物の化け物揃いだ。
こんなに綺麗な化け物がいるものかと否定していたが完全に化け物だ。
もう。テンシラーオンの公子様は論外で何も言うまい。
ラリー公国のこの聖女様もとんでもない。杖って武器なんだ充分に理解しました。杖術を馬鹿にしていた俺、馬鹿め。
実は今まで心の底では、このベールで顔を隠して声も分からない聖女様に少し色々疑っていました。ごめんなさい。
うちの親父が剣聖だと言うことで近衛騎士団長になってからは親子で図に乗っていました。ごめんなさい。
しかし親父も大概いい加減な奴だ。お前なら学園で一番だとか、この国で化け物と言えるのは剣聖の我々かテンシラーオン大公爵様ぐらいなんよだなどと。
化け物なんて教室の扉を開けたら全員が化け物なんだよ!
それより俺は貴族派なんかやめてやる。俺は王家派になるぞ。いやそれも少し違うな。
そうだ俺はレリトニール公子様派になるぞ。それが一番だ。
「おいイールド。お前。これからは俺と馴れ馴れしくするなよ。俺は貴族派から出るぞ。親父も説得してみせるからな」
「は? 何言ってんの俺はもう貴族派じゃない。レリトニール公子様派だからな」
「あ! おまっ! それは俺のセリフなんだよ、なに、先に言ってんだよ」
話がダブっているところが二箇所もありました。ご迷惑をおかけしてましたお詫びします。




