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第五幕 今後の方針


「これからどうされるのですか?」


アスタリアは俺に今後の方針を尋ねて来た。

だが、どうするもこうするも取り合えずの目的は元の世界へ帰る事なので、それに関する情報を集めたいのだが...。


「なぁ、アスタリアよ。さっき現時点では帰る方法はないって言ったよな?ってことは元の世界へ帰る方法知ってんだろ?」


すると、アスタリアは首を傾げて頭に、はてなマークを浮かべた。


「いいえ?帰る方法については存じ上げません。ただ、帰った人がいると言う事例を聞いたことがあるだけで詳細は知りませんし」


は...?ちょ、おま...つっかえ...


「ってことは今の俺は...」

「はい、帰る宛0ですね。頑張って探してみて下さい!」


そう言うとアスタリアはニコニコしながら片手を天に掲げてえいえいおーっとやって見せた。


こいつ...他人事だと思って適当な事言って笑っていやがる。

許すまじ...。


「はぁ...じゃあここでウダウダ言ってても何も始まらない訳か」

「そうですね。ではここら辺に村があったのでそこへ寄ってみるのは如何ですか?何か情報得られるかも知れませんよ?」


ぶっちゃけそこへ行っても何も情報は得られないと思うが、兎に角此処にずっと留まっていては元も子も無いのでアスタリアの進言に従う事にした。


ーーーーーーーー


それからしばらくアスタリアに従って歩くと、村らしきものを発見した。

モラスと言う村らしい。


村の入り口からは荷台を背負った馬車がガラガラ...と出てくのが見える。

馬車と言っても、馬ではなく大きな鳥の様な生き物の訳なんだが。


「やっと、着きましたねー」

「あぁ、結構歩いたぞ。って言うかお前さ...」


俺が言葉を一旦止めると、アスタリアは首を傾げて俺を見つめた。


「世界の管理者なんだろ?俺なんかに着いてきて良いのかよ...」

「そうですねぇ...貴方の事が気になって仕方がないので暫くお供させて貰う事にしました。あ、後管理者の事についてはご心配なく。転移者の案内も他の管理者がやってくれますから。案内業務を一旦離れる旨も既に他の管理者に申請済みです」


「って、只のサボりじゃねぇかよ!!働け!!」

「心外ですね、貴方の様なイレギュラーを見守るのも管理者の仕事ですから、サボりじゃありませんよ!!」


そう言うとアスタリアは両手を腰に当て俺を凝視した。

怒っているのだろうか、頬を膨らませてプンプン顔だ。


「はぁ...この先が思いやられる...」

「そんな事ありません。私だって管理者ですからそれなりの進言はできる筈です。村だって案内しましたよ」


その発言に俺は肩を竦めた。


「はいはい、期待しない程度に期待しておきますよ」


そんな漫才を展開していると、何処からか女の子の悲鳴が風に乗って聞こえてきた。


「ーーーちょっと!!近寄らないで!!」

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