勇者、帰る・・そこは・・。
南の前線に居つく勇者
魔王を討伐した勇者、日乃本太郎は魔法陣を潜り抜け、
懐かしい令和の祖国へ向かってた・・ハズだった。
だが降り立った世界は・・。(;^ω^)
「回せ~~!!!」
轟音轟く南の前線。
熱気溢れる戦争待っ最中のラヴァウル基地。
既にミッドウエーで敗れガダルカナルに敵が上陸。
時は昭和17年8月7日早朝。
そんな場所に彼は降り立ったのだ。
だが勇者として魔王を倒した彼には軍も全然怖くない。
「待て!!まだ出撃するな!!」
と、彼は出撃を止めたのだ。
当然、N島正は怒る。
「貴様~~ナニモノだ!!」
「俺は勇者、日乃本太郎。未来から来たみたいだ。
だが今の装備では貴様らは負ける。ヲイ、そこのオヤジ来い!!」
N島を無視し斎藤部隊司令を呼び出す。
「爺さん、お前が司令だな?」
「ウム、所で少年、キミは??」
「俺は日乃本太郎、未来世界で少年だったが異世界に召喚され勇者として闘って来た。
魔王を討伐し帰国しようとしたら、何故か戦前のこの地に降り立ったのだ。
斎藤司令、今すぐ出撃を一時止めるのだ。
特に陸攻部隊は今すぐに!だ。」
「キミにそんな権限は無いハズだが??」
「権限は無いがこのままでは坂井3郎が重症を負う。
戦果も殆ど無い。ガダルカナルまで飛ばすには飛行距離が長すぎる。
俺が今すぐ飛んで途中の島に滑走路を造ろう。
帰りはそこで補給、休憩させ翌日からは交代で出撃させろ。」
かなりムチャ言うが彼は無視し、出撃を強行させようとした。
だが。。
「止まれ!!」
時間停止魔法を出し時間を止める。
そして全ての機のエンジンを停止させ時間を戻す。
轟音が一瞬で静まりラヴァウルは静寂に包まれるのである。
「バカか!!このままでは日本は負ける。
この程度の知能もないサル脳なら帰れ、敵は強大な米軍だぞ。
舐めるな!!
俺が今から貴様等の零戦を強化してやる。
機から降りろ。」
太郎は召喚前は軍ヲタでもあったので当然、零戦の短所は把握済。
勇者の魔法で全ての機の風防を魔法で強化。コックピット周辺もカーボンに。
タンクも20mmまでは耐えられる様に加工。
機銃は全てベルト給弾式に変更し200発(一基)に変更。
燃料もハイオク化し、エンジンプラグも未来の高性能プラグ。
時間停止して加工したので余所目には一瞬でしかない。
「ヲイ、司令。零戦の欠点は全て潰した。タンクも一撃なら耐えられるしコックピット周囲も強化。
燃料はハイオクにしたので600kmは出るハズだ。
前線の島にはこれから飛んで拡張するので整備士を陸攻で来させろ。」
さすがの斎藤司令もあまりの事で口をパクパク。。
そこへ・・。
「ヲイ、貴様。ナニモノだ!!」
怒りのN島が機から降りて俺を撃ったのだ。
まあ銃弾如き勇者には通用しないがな。
なんせ全てがカンストした魔王すらワンパン出来る勇者様が俺。
カ~~ンと甲高い音して銃弾は潰れて落ちる。
「なあ、貴様。後世では何と言われたか知ってるか?
鬼畜N島だぞ。特攻隊狂いで部下殺しとかな。」
そう言いコイツにデコピン。
一瞬で気絶したので、縛りあげる。
名指揮官とか3郎の本に書いてあったが、早くも末期の症状出てるな。
自分の考えを拒絶されると怒りが突出するのだろう。
「ヲイ、司令。コイツはダメだ。
部下を無駄死にさせるだけだ。営倉に叩き込め!!」
俺の威嚇に耐えられず彼は黙って従う。
さて鞭ばかりでは不憫なので飴も与えるか・・。
まずは零戦の欠点を潰します。チートだから出来ます。(;^ω^)