第47話:戦争の方針
本日は連投で更新します。
アメリカ合衆国首都ワシンントンDCホワイトハウス大統領執務室にて第三十三代米国大統領トルーマン大統領は数十名の閣僚達の前で怒号を発していた。
上陸部隊はそうだが太平洋上における大艦隊が消滅したのだから。
「前線の指揮官たちは何をしていたのだ!? ロックを聴きながら昼寝でもしていたのかね? オリンピック作戦に動員した兵力や艦船が殲滅!? 残存艦が僅か数十隻で海兵隊や陸軍師団は全滅? はは、エイプリルフールでもここまでの嘘はない」
怒声を発するだけ発してトルーマンは椅子に座ると改めて報告された冊子の報告書を読む。
一番先に目に入ったのは損害数であった。
航空母艦四十一隻・戦艦二十四隻・巡洋艦・駆逐艦・潜水艦等を含めた補助艦艇五百隻以上・輸送船や揚陸艦を始めとする上陸用艦艇三千隻・喪失航空機はサイパン・テニアンを含めて二万機以上、陸上兵力三十万以上、海軍も十四万以上の死者が出たとの事で事実上の大敗北であった。
「この損害を見たら開戦時からの日本以上の損害ではないのかね? 私は史上最大の無能で間抜けな大統領として後世に語り継がれるだろうな」
怒りが収まらない大統領にスチムソン陸軍長官が冷静な表情で答える。
「閣下、我々はまだまだ負けていません! たかが数十万の損害ではありませんか? 我が国の戦時体制での生産力を最大限に発揮すれば喪失した艦船ですが一年あれば正規空母百隻、護衛空母五百隻、巡洋艦を始めとする各種艦船を数千隻、艦載機を始めとする爆撃機も百万機は生産可能だという事ですので何の心配もありません。それと原子爆弾も一月に百発は生産できるとの事ですので来年になれば千二百発のストックを期待できます。これを一斉に投下すれば日本と言う地は永遠に地図上から消え去ります。兵力ですが既に欧州から陸海空軍を始めとする連合軍三百万が太平洋上に異動します。日本には暫しの夢を見させていればいいのです! それとドイツから亡命した世界最先端を行く科学者や物理学者の協力を得てナチスドイツが研究していた夢物語としか捉えることが出来なかった新兵器の開発も順調だとの事です」
スチムソンの言葉にトルーマンは少しだけ表情を和らげるとその新兵器の内容を聞くとスチムソン長官が後でその科学者たちが閣下に説明に参りますと言うと大統領は頷いて引き続き口を開く。
「話は変わるがソ連は順調に満州を進撃しているのだね?」
トルーマンの言葉にスチムソンは頷いて現在の状況を説明する。
ソ連に譲渡した戦艦一隻、護衛空母三隻、巡洋艦四隻、駆逐艦十二隻がダッチハーバーに到着してソ連軍に引き渡されたとの事で輸送船二百隻をもおまけとして渡してソ連軍上陸部隊十万人が乗船したとの事で間も無く出撃して一気に北海道帯広方面に上陸するとの事を説明する。
大陸方面はソ連軍が大連に突入する寸前で別働体が朝鮮半島に雪崩れ込み平壌近郊で日本軍と激突する予定だと言う。
「ソ連が釜山まで侵攻した後は九州北部に攻め込むつもりなのかな?」
トルーマンの言葉にスチムソンが首を横に振り否定する。
先日、モスクワのスターリンに信用されている人物とコンタクトを取った時にスターリンは朝鮮半島を押さえた後、毛沢東を支援して蒋介石を大陸から叩きだす作戦を立てていてそれと同時に北海道の全制圧を第一目標としているとの事を説明する。
「東北方面は日本本土占領の暁に譲渡されるのを待つ姿勢です。北海道は仕方ないですが中国方面にソ連の影響は喜ばしき事ではありませんがそこはいかがなさるおつもりでしょうか?」
トルーマンもそれに関しては頭が痛い種であったが現在の状況は数か月前の状態ではなく何が何でも日本本土を廃墟と化して完全制圧して天皇を始めとする皇族を全て戦争犯罪人として処刑して初めて終了すると思っているのでソ連の蛮行を見逃す事にするという事を話す。
参加している閣僚からは色々な反対意見が出たが結局は一年間の延期が決定されて現在、日本本土付近の諸島を制圧している軍にはそのままの状態を維持命令を出して万が一、奪回に来た日本軍がいればその前に退却しろとの事を決める。
来年の一月一日に発動されるコルネット関東侵攻作戦の為に……。
「新たに日本本土侵攻作戦最高司令官は『アイゼンハワー』元帥を任命すると共に負傷したマッカーサーは老いぼれの老兵として予備役に編入してスプルアーンス提督を更迭して後任にニミッツ提督に現場指揮を執ってもらう」
会議が終了してトルーマンはスチムソンの紹介でドイツから亡命してきた物理学者で世界第一と名高い『マッドサイエンスト』博士と邂逅して握手を交わす。
「博士の悪名……いや、ご高名は兼ねて聞いています! ようこそ、お会い出来て大変光栄です」
マッドサイエンスト博士はトルーマンの間違いに笑みを浮かべながら肯定する。
「いえいえ、学者にとって悪名名高く言われるのは栄誉の誉れです。話は変わりますが私が開発した新兵器と言うかゾンビ兵の説明をさせて頂きます。ククク、これを聞けば人間の神秘性がお分かりになれるかと」
マッカーサー提督はGHQ最高司令官として赴任して3S政策で我が国の愛国心を破壊した人物ですが彼がいなければ日本は分割統治されていたことも事実ですのである意味で彼に感謝してもいいのかな?と思います。
更迭されましたが彼には復帰予定の舞台を考えています。
これからもよろしくお願いします。




