出発、新たなる旅路へ、今日までの自分で、
ここからが異世界↓
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……また突然景色が変わった
ここは何処だろう?などとは言うまでもあるまい。自分はただ刮目し、正面から右へ、右から左へと、大きく首を回した
活気のある大通り
道行く人人からは、ブランドロゴの入ったシャツなど隅にも見えず、異国情緒を匂わせる古風な装い達がつらつらと、青灰色の石畳の上をあちらこちらへ流れていた。諸処見える金属の光は、屈強そうな男共が着る鎧か、或いは魔法使いの“様な”恰好の者が持つ、装飾が施された杖のものだ
向かいの背景には木造一戸建てが軒を連ねている。当然、日本で見るような三角屋根の住宅ではなく、映画か何かで見たような、どことなく箱型の建築様式である
空は青く、多くの話声や砂の噛んだ足音、木を叩くか擦れるかの音達が鬩ぎ合っていても、機械の発てる音は一つも混ざってはいない
直ぐ目前を“馬車”が通り、巻き上げた土の臭いが鼻孔を鼻腔をくすぐった
異世界だ。他に言いようが無い。自分は確かに今、異世界に居るのだ
……おや?転生って話でしたよね?
ふと、不自然に思う
転生と言うなら、違う世界に生を受けるその日から始まるのが普通である
しかし、自分は転生の間から、気が付けばこの道路沿いにつっ立っているのだ
まさか道路沿いで突然産まれた訳ではあるまい。もしそんな事があれば、異世界とはいえ、今この様に何のトラブルも異常も無い日常風景を眺められているのはおかしい
これはどういった事なのか、判断の為、更なる情報を得ようと振り向いたその矢先
「あのーすみません。そこの神父様。少しお時間宜しいですか?」
この世界初の、会話イベントが始まった
これからも異世界