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オールドイースト  作者: よこ
第2章
254/532

2-12 鈍い目覚め(7)

中盤より、女性に対する暴力表現があります。ご注意下さい。

 駐車していた車に戻ると、早速といった調子でアナベルが切り出した。


「やっぱりこのアパートメントにいたんだ!明日の早朝にでも…」

「まず、警察に伝えるべきじゃないかな?」

「警察が動いてくれるかな?」

「それは、わからない」

「それに、あの男の子の言うのが本当なんだとしたら、セアラは見つからないようにしてるってことにならない?」

と、やや沈んだ調子になって、アナベルが疑問を口にした。


「いや、それは…。俺にはわからない」

「うん…」


アナベルにだってわからない。捕まって無理やり閉じ込められているんだったら、外の人に助けを求める筈だ。なのに、セアラはそうはしなかった。相手が子供だったから巻き込んではいけないと思ったのかもしれないが、仮に、そうだとしても、昨日の夕方、自分とリースが呼んでいたのには気が付いたはずだ。それなのに、応答はなかった。


…戻りたく、ないのだろうか…。


考えていくうち暗い方向に思考が進む。


と、再度背中を、ハインツに叩かれる。

「ここで二人で考えるより、一旦持ち帰ろう。あのアパートメントにいる確率が、格段に高くなった。それだけは間違いない」

そういうと、ハインツは車を発進させる。


「うん…」


悄然と項垂れるとアナベルは、とりあえず口を噤んだ。手の中にあるセアラの写真を見つめてしまう。どうして、助けを求めなかったのだろうか?


 …セアラは自分では戻ることが出来なくっているのかもしれない…


 そう言ったのは、カレンだ…。カレンの言う通りなんだろうか…。


 アナベルはやや落ち込んだまま、携帯電話を持ちかえると、画面を操作し始めた。とりあえず明日のトレーニングは、休みにしてもらおう…。そう思いながらイーサンの番号をコールする。何コール目かで相手が通話に応じた。


『なんだ、珍しいな』

「うん、ちょっと、明日の朝のトレーニングなんだけど…」

『ああ、休むか?』


色々あって、試験あけの週末のトレーニングは、休みになっていた。が、アナベルとしては、もっと鍛える必要性を感じて…要は焦りもあったので、今週末にはトレーニングを再開して欲しいとイーサンにお願いしていたのだ。それなのに…。


「うん、こっちから頼んでおいて申し訳ないんだけど…」

『気にするな。見つかったのか?』

「え?あ、ああ。うん…。いそうな部屋はわかったんだけど…」

『だったら、明日、時間通りに公園に来い』

「え?いや、わかっただけで、まだ、みつかったわけじゃ…」


『いそうな部屋はわかったが、住人が顔を出さない』

「あ、うん…」

『だから、明日は公園に来い。一人がまずいなら、誰か連れてくればいい。まあ、可能なら学生の方がいいな』

「あの…一体…」

『踏み込むんだろ?手伝ってやろうと言っているんだ』


アナベルは絶句した。そんな依頼のために電話をかけたわけではないのだが…。


「え、いや…。え、ええ~~?!」

『物わかりの悪い奴だな。とにかく明日は時間通りに公園に来い。わかったな』


イーサンは、一方的にそう言うと、一方的に通話を切った。アナベルは買ってもらったばかりの自分の携帯電話をまじまじと凝視してしまう。


「なんだ?」

と、ハインツが声をかけてきた。


「いや…」


ようは、昨日、とんでもない奴に、事情を知られてしまった…ということなのだ、とアナベルは途方に暮れた。


***


 次の日の早朝、アナベルはイーサンの言いつけに従って、普段のトレーニング開始時間に合わせてリースと共に、セントラル公園に赴いた。イーサンと、何故かウバイダまで先に来ていた。緩やかな芝生の丘を登るアナベルの姿に目を止めると、イーサンは声を上げた。


「ずいぶんのんびりだな」

アナベルは二人のそばまで近づくと

「私は普段通りの時間に来たぞ。そっちこそなんだよ。普段より早いじゃないか…」

と、仏頂面で応じてしまう。


普段は圧倒的にこちらが早いのに、なんだろう、張り切っているのか?イーサンはアナベルの見慣れた不敵な笑みを浮かべると、

「そう拗ねるな」

と、意味の分からないとりなしを入れてくる。アナベルはこれ見よがしにため息をつくと自分の背後に視線を向けた。


「こっちは、私の下宿先の先輩でリースっていうんだ。お前らと、同い年だな」


シュライナー家での話し合いの結果、リースが同行することになった。今更と言えば今更だが、一年留年しているイーサンはリースと同じ年齢の筈…なのだが、全然そんな風には見えない。


イーサンは、アナベルの背後に立つ気弱そうな男子学生を一瞥すると、「ああ」と、だけ応じるとすぐに視線を転じる。自己紹介をする気は全くないらしい。


一応、自己紹介をしようと構えていたリースは、イーサンの態度に困った様に首を竦めた。が、イーサンの無言の意思を尊重したのか、単にあまりお近づきになりたくないと思ったのか、アナベルに向かって両手を広げて見せただけで、それ以上、イーサンに話しかけようとはしなかった。


アナベルは少し顔をしかめて頷いた。イーサンが無礼なのは、基本設定のようなものだ。アナベルは首を傾げると

「で、ウバイダも一緒に行くのか?」

と、イーシャの兄に向かって声をかける。


アナベルの言葉にウバイダはどこか困った様な、麗しい笑みを浮かべ

「僕が?まさか、行くわけがないだろ?」

と、両手を広げて見せる。


「よくわからないけど、物騒なことなんだよね?」

と、確認まで取ってきた。アナベルは深々とため息をつくと

「あまり、物騒なことにはしたくないんだが…」

と、一応はそう断った。が、イーサンは目を細めて笑っている。


「警察にいった方がいいんじゃないかって、昨日一緒に行ってくれた人は、言ってるんだけど」

「警察?家出人の捜索に警察が役に立たないことくらい知っているだろう?下手に関与して、警戒されたら、その女ごと地下に潜られるのがおちだ。そうなったらもう素人ではどうしようないだろうな。それでも構わないというんだったら、今からでも警察に行けよ」


「…わかった。とにかく見たという情報が確かかどうかだけでも自分たちで確認しないと」

「いるのがはっきりしたら連れ出せ。いなくなって一週間以上が経過しているんだろう。自力じゃ逃げられない可能性が高い」

「それってどういう…」

「要因は様々だ」

と、イーサンは短くそれだけを言った。無表情だったが、何かひどく昏い表情に見えた。


***


 目を覚まして、隣に寝ている男がまだ眠っていることを確認すると、セアラはブランケットの中で、ほっと肩を落とした。このまましばらく起きないでくれるといいと、心の中でそう呟く。


 男に拾われたのは、先週の火曜日…いや、あけて水曜日の深夜だった。サイラスに脅されて、アナベルやミラルダを攫うことに協力し、その挙句、ミサキに帰ってもいいと言われて、それでも、一人でどうすることも出来ず特別病棟の仮眠室で、一人おとなしく待っていた。


待つ間、ミサキが踏みつぶした自分の携帯電話の残骸を拾い集めて、部屋着のポケットにねじこんだ。その作業が終わるとすることがなにもなくなってしまう。恐る恐る部屋から出るが何の変化も起こらない。そのまま廊下を進むうち、人のざわめきに気がついた。


どうやら担架に乗せられて人が運び出されているようだった。咄嗟に廊下の角に身を隠してしまう。心配そうに担架についていく青ざめたアナベルの横顔が目に入った。セアラは自分がひどく震えているのに気が付いた。


怪我を…誰かが怪我をしたのだろうか?ひょっとしてサイラスが何か…。セアラは組んだ手を祈るようにして口元に寄せるが震えはおさまる気配を見せず、歯の根が合わないままカチカチと音を立てていた。


アナベルのあの表情…ひょっとしたら、アナベルの知人が何か被害にあったのでは…。


 出ていきたかった…が、自分がそうできないこともセアラにはわかっていた。恐怖で体が動かない。何もかも全て自分が招いた結果だ。脅されていた、ではすまされないだろう。全部自分の責任だ…。


 そう思った瞬間セアラは反対側の方へと震えながら歩いていた。仮眠室の向こうに非常階段があったのを記憶していた。かつては特別病棟に、毎日のように通っていたのだ。震える足で非常階段を降りると、セアラはあてどなく歩き始めた。その場から逃げるという以外、何も考えられなくなっていた。


 どのくらいの間歩いたのか…。灯りのある方向へ目的もなく歩いていると、気が付くと、古めかしい集合住宅が軒を連ねて自分を見下ろしている。路地は狭く、暗い。普段から移動にはバスしか使っていなかったので、周辺の地理には疎かった。セアラは明るい通りへ出ようと、踵を返した。そこを男に捕まった。


「こんな時間に、何をやってるの?」


男はセアラの顔を覗き込むようして訊いてきた。セアラは両手を合わせ、身を縮めるようにして彼女なりに拒絶の意思を示したが、男には通じなかったようだ。


「ひょっとして、家出?行くところがないの?」


…行くところがない…。


 男のセリフに深い意味は無かった。が、その言葉はその時のセアラにとって、これ以上ないほど適切だった。


 そうだ…。一体自分はどこに行こうというのか?ママと暮らすアパートメントに戻って、また、あの日々を繰り返そうとでも?あるいは、カレンのところへ…。


そう思ってセアラは泣きそうになる。


戻れるのだったらカレンのところにこそ戻りたかった。けれど、先ほど見たアナベルの青ざめた顔を思い出す。サイラスに怒鳴られて怯えていたミラルダの顔を…。


全部自分が引き寄せたことだ。一体どんな顔をしてカレンの元に戻れるというのか?自分を助けてくれて、カレンの家まで連れて行ってくれたアナベルを、裏切ったのは自分の方ではないか?


それなら、オリエの家に行ってルカに助けを求めるのか?その思い付きが、最も非現実的に思われた。


 セアラは顔を上げると男の方を見た。見たところ二十代前半くらいだろうか。やけに痩せた男で、着ている服装のセンスはいただけなかったし、表情を見る限り、親切で声をかけている…わけでもなんでもなく、自分に対して下心しか抱いていないようだったが、それが今更なんだというのか?もう、自分は汚れている。サイラスによって、散々に汚されている身ではないか。それも、自分は…嬉々として彼の欲望の虜になっていたのだ…。


 男の言葉にセアラは無言で頷いた。男は慣れた調子でセアラの肩に手を回すと、当り前のように、自分の住む部屋へと彼女を連れ帰った。


 男との行為は悪夢の一言に尽きた。行為のあと、セアラは自分の甘さを嘲笑った。


何がサイラスによって汚されている、だ…。自分の背後で、男のいびきが聞こえてくるのを耳にしてから、セアラはブランケットの中で体を丸くして泣き始めた。


今更…こんな形で他の男と強制的に関係を持たされて、初めて分かるなんて…。


ルカは間違っていなかったのだ。自分は、本当はもうずっと、サイラスのことが…。それなのに、自分はサイラスといる間、ずっとルカのことばかり考えていた。彼の名を呼んだことも一度や二度ではない。そんなひどいことを自分はずっとサイラスにしていたのに、彼はいつでも、優しかった。たった一度の、あの時を除いて…。


どうしてこんな風になるまで、目を逸らしていたのだろう。彼を怒らせ、周りを傷つけ、あげく他の男との行為のあとで、こんな風に気が付くなんて…。


…前から君はサイラスのことが好きなんだ…


…ルカを想っていたというのは本当だ。今だって彼のことを想うと泣きたくなる。けれど、サイラスに恋をしていたというのも本当なのだ。サイラスの祖父の家で、彼の部屋で、苦しむサイラスを慰めるため、自分に触れたがる彼を許し、優しいキスを交わしていたあの頃から…もうずっとサイラスに恋をしていたのだ…。


母を許せなかったのも、母がサイラスのせいであさましい女になってしまったから…。それだけではない。ミサキのことが嫌いだったのも、結局はみんな、ただの嫉妬だ。本当はただ、サイラスを…自分だけのものにしたかっただけで…。


セアラは自分の浅ましさに一人で泣きながら、見知らぬ男のベッドで眠った。


目を覚ますと、男の姿はなかった。体を起こすと、ベッドのそばにごみ袋が置いてあった。ごみ袋の中には、昨日まで自分が着ていた服が、ところどころにはさみを入れられた状態で、他のごみと一緒に突っ込まれていた。


それを目にして、セアラはぞっとした。


男が自分をここに、閉じ込めるつもりなのだと気が付いたのだ。これでは一週間前、カレンの家に逃げる前と同じ状態ではないか。いや、明らかにあの時より悪い状況だ。


あの時のセアラは無気力から外に出る気になれず、半ば自発的にサイラスに身を任せていたのだ。が、今はそうではない。


セアラはベッドの上のブランケットを体に巻くと、恐る恐るドアノブを回した。ドアが普通に開いたのでセアラはほっとした。が、部屋を出るなり、居ないと思っていた男が近づいて来て、「起きたのか?」と、笑いながらセアラを部屋へ押し戻した。セアラにはなすすべもない。そのまま再び男の体ごとベッドへと戻される。


男の行為は、終始一貫して、セアラを意思なき道具と見做したうえで行われた。悪気があるわけではなく、男にとってはそれが自然なことなのだろう。欲望の解消のためのツール、もしくはただのアイテムとして扱われるうち、セアラは何もかもがどうでもよくなってきた。


むしろ、自分にはこんな扱いが似合いではないか…。どうせ、どこにも戻れない、ならば道具になってしまえばいい。男との行為のさなか、次第にセアラはそう思うようになっていた。


行為を終えると男は、

「キッチンもバスルームも自由に使っていい。ただ、俺に断りもなく、出かけようとするな」

と、ベッドに横になったままのセアラに向かってそう、言い聞かせた。セアラはぼんやりと頷いた。男は笑顔になると、再び部屋を後にした。


 そんな風にして、気が付くと、一週間は過ぎていた。その間、セアラは一度だけ、男がいない隙を狙って、逃げようしたことがある。男の服だけを勝手に借りて、玄関まで行ったのだ。驚くほど多くの鍵があったが、全部あけてドアノブを回した。が、ドアは開かなかった。


体ごと押し付けたがそれでもドアは開かなかった。あきらめて部屋へ取って返し、窓から外の様子を見てみるが、飛び降りるのは自殺行為だ。迷っていると男が戻って来た。自分の服を着たセアラの姿を目にすると、男はいきなりセアラを殴った。


殴られるのにも慣れているつもりでいたが、ここでもセアラは自分の甘さに気が付いた。男の平手打ちのせいでセアラは軽い脳震盪に襲われた。


意識を取り戻して気が付くと、再び裸にされて、しかも、口と手首にはガムテープが巻かれていた。


男は歯ぎしりしながら

「俺に断りもなく、出かけようとするな…確か俺はお前にそう言ったよな?」

と、言うと、セアラの肩をつかんで揺さぶった。


「お前には宿を提供した。食事も許してやっている。毎晩可愛がってやって、何が不服だ?」

セアラは泣きながら首を振った。男は

「いいか、俺に断りなく出かけようとするな。わかったな。わかったら手首のこれを外してやる」

と、言い聞かせた。泣きながらセアラは頷いた。男は、満足そうに頷くと、セアラの口と手首に巻いたガムテープを外してくれた。


…以来、セアラは逃げようとすることをあきらめた。



その日、朝、目を覚ますと横で男が眠っていた。起きなければいいけど、とセアラが祈っていると、男は寝返りを打って目を覚ました。セアラは急いで目を閉じたが、男はセアラが目を覚ましていることに気が付いた。


そのまま普段通り、無造作に行為に及ぶと、その日は珍しく

「あとでシャワーを浴びておけよ。今日は俺の知り合いが来るからな」

と、言い聞かせ、先に立って部屋を出た。


 …知り合い…?


セアラはぼんやりと考えた。なんだって今日に限ってわざわざシャワーを浴びろって…。いわれなくてもシャワーはいつでも借りている。入浴の時間は、今のセアラにとっては数少ない、ささやかな楽しみの時間でもあった。必要以上にバスルームを借りているといってもいいほどだ。


ぼんやりと考えながら、嫌な可能性に気が付いた。無意識で、セアラは一人、首を振った。


…これ以上は嫌だ。いまだって十分、我慢している…。


セアラは男に逆らってシャワーを浴びずにいようかとも思ったが、そんなことをしても殴られるだけだと分かっていたので、のろのろとシャワーを浴びに行った。濡れた体のままタオルだけを巻いて男の部屋へと戻った。そのままベッドに座って、ぼんやりと自分の足元を見つめた。


客を取らされるのだ…。今から自分は…。


やけに静かにそう思った。そして、こんな展開を全く予想していなかった自分のおめでたさに、吐き気がしてくる。


分かっていた筈だ。男が自分を抱くのは愛情からではない。ならばいずれ、似たような男に自分を抱かせて、稼ごうとするだろう。男にとって自分はあくまでも道具にしかすぎないのだから。多少の所有欲はあっても、それは愛情ではないのだ…。


客は既に来ているのだろう。リビングから話し声が聞こえた。こんな朝っぱらから、盛んなことだ。部屋に閉じこもっていた自分が知らなかっただけで、ひょっとしたら夕べからいたのかもしれない。


惨めさのあまり、セアラは無言で泣き始めた。零れ落ちた涙は、体に巻いたタオルに静かに吸い込まれて痕跡すら残さない。


ドアが開いて、見知らぬ男が入って来た。男はセアラに近づくと、

「へえ、聞いていたより、ずっと可愛いじゃないか」

と、言いながら、ベッドに腰かけたままのセアラの横に腰を下ろし、肩を抱き寄せると、体を包むタオルを静かに外して彼女の体に触れ始める。


セアラは見知らぬ男の動きを無視して、いきなり立ち上がると、男を突き飛ばした。これ以上、勝手な男に自分の体を勝手に扱われるのには我慢できなかった。


予想外のセアラの動きに男が呆気に取られているのを横目に、セアラは狭い廊下へと走り出した。自分を拾ってくれた男となら、まだ、自分に言い訳もできた。けれど、こんなのは我慢できない…。


が、リビングの手前で、当たり前の様に腕を掴まれて、セアラは男に殴られた。


「お前は…俺に恥をかかせる気か?」

「まあ、これぐらい威勢がいい方が面白いだろ?」


いつの間にか部屋から出てきたのか、見知らぬ男は何事もなかったように、男からセアラを受け取ると、彼女の体を引きずるようにしてリビングに入り、ソファの上に彼女の体を横たえた。


「俺はあいつより優しいぜ」


そう言いながら見知らぬ男は下卑た笑みを浮かべながら、セアラの上に覆いかぶさってくる。そして、自分のジーンズのベルトの留め金に手をかけた。

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