眠れないあなたに
眠れないあなたに、少しお話をして差し上げましょう。
とある童話に、睡眠に関わる妖精が出てくるのは知っていますか?…そう、眠りの妖精オーレ・ルゲイエ、です。
彼らは、夜に人々の元へやってきて目にミルクを流し込み、眠りに誘うそうです。絹でできた虹色の服に2本の傘、それと靴下を履いた姿で描かれ、履いているのが靴下だけ、という理由は、音を立てないように近づくためらしいですよ。眠っている人を起こさないように、という配慮でしょうか。
彼らの持っている傘は、絵の描かれた物と無地の物があります。絵の描かれた方の傘は良い子の頭にかざし、無地の方の傘は悪い子の頭にかざすそうです。絵の描かれた方の傘をかざされた人は楽しい夢を見て、無地の方の傘をかざされた人は夢を見ないんだとか。
あなたは夢を見ていますか?もし見ているのなら、それはオーレ・ルゲイエが絵の描かれた傘をかざしてくれているのかもしれませんね。
…寝物語にしては少し長くなってしまいましたね。すみません。
今夜、あなたがオーレ・ルゲイエに絵の描かれた傘をかざしてもらえますように。そして、あなたが心地よく寝られますように。
おやすみなさい。