精霊に愛された娘
皆様いかがお過ごしでしょうか?
少し思い付いたお話をのせようとしています
残酷描写ありになってますが、まだ分かりません
よければ、読んでやって下さい
ああ、いい忘れましたが、下ネタありなので苦手な人逃げて~!
「ら、ラケシス様?な、何で、あなたが、」
呆然と、私に指を指すのは数年前まで私を可愛がってくれていた、庭師のクライブだった
取り合えず、私の説明をしよう
私は生まれつき精霊に愛された
母のお腹の中に居るとき、精霊王と名のる男の人にお腹を撫でられる夢を見たらしい
「精霊王はとても格好良かったのよ!気まぐれでもラケシスに御加護を下さったことに、感謝してるのよ」
そう言って笑う母が大好きだった
「ラケシスって名前は未来をつむぐ者って意味があるんだ、お前は自分で未来をつむげる強い生き方をしろよ」
力強く、格好いい父も大好きだったが、父も母も私が六歳の時に雷の鳴り響く嵐の夜に高波にのまれて死んだ
海沿いにあった家は危険だからと両親と、避難する途中だったが、私は誰かに呼ばれた気がして立ち止まった
両親はそんな私を振り返ったところで波にのまれた
目の前で大好きな二人が姿を消したのを、忘れられない
私を呼び止めたのは精霊だった
両親の居なくなった私を引き取ったのは父の弟
私はそこの娘に気持ち悪いといじめられた
精霊に愛されているから、精霊達は私の世話を焼いた
だからこそ、精霊の見えない父の弟も私を気持ち悪るがって、違う引き取り手を探した
父の親戚の家に順に引き取られたが長く預かってくれる家はなかった
「俺の家に来るか?」
そう言って私を最後に引き取ってくれたのは母の兄であるエイラム様だった
彼は陛下を守る騎士団の隊長をしている
その妻であるアルト様は私を引き取ることを凄く喜んでくれた
「精霊王よりも、もっと私達が愛してあげますからね」
エイラム様の家には少しの使用人と庭師の家族が住んでいた
そのなかでも、庭師の次男のクライブは私に優しくしてくれた
いや、女には、すこぶる優しくする男だった
長男のレインは庭師の修行に出ていたが、長女のミスティはメイドとして私に使えてくれた
「ラケシス様、白バラが綺麗に咲きましたよ、部屋に飾りますか?」
優しく笑顔が爽やかなクライブは、何時も連れている女の違うタラシだったが、私を甘やかしてくれる人達の一人だった
エイラム様の家にも嵐はやってくる
嵐の夜は大抵、私はクローゼットの中に隠れて膝を抱えて震えていた
何時からか、雷の鳴りそうな雲を見かけると、クライブが私の部屋に来るようになった
「大丈夫ですよ、俺が側に居ますから」
嵐や、雷の時はクライブが朝まで抱き締めてくれるようになった
そんなある日、クライブが私に会いに来なくなった
ミスティに聞いてもあんなやつ知らないと、言うし
クライブの父親に聞いても死んだと思って下さって良いですと、笑顔で言われた
しばらくクライブが居ない事を悩んだが、女と揉めて雲隠れしたのだと、思うようになった
クライブが居なくなって沈む私に、エイラム様が護身術として騎士が覚える体術を教えてくれた
直ぐに技を覚える私にエイラム様は、面白がって剣術も教えた
エイラム様が教える騎士学に私ははまり、三年もすると騎士になることを決めた
アルト様は猛反対した
アルト様を説得するのに三年かかったが、騎士学校に入学した
エイラム様が教えた騎士学、体術、剣術が凄すぎて飛び級で学校を卒業
「ラケシス君はエイラムの下で働く気があるかい?」
直接陛下に呼び出され、そう聞かれれば、首を横に降った
「七光りだと思われたくありません」
エイラム様がガックリと項垂れたのは見なかったことたにした
「では、風の騎士団の隊長に任命する」
「はぁ?」
「不服かい?」
「いえ、ですが、私は何処にも配属された事の無い新米です」
陛下は美しい顔を崩して笑った
「七光りなどではなく、君は強い、隊長になることを反対する者があれば、握り潰せる、それだけで十分だし、風の騎士団が守るのは農村地帯だからな、精霊に愛された君なら豊作だって目じゃないだろ」
陛下はニコニコしている
「風の騎士団を頼むよ」
陛下に逆らえるわけもなく私は頭を下げた
「御意」
風の騎士団に付いた私を待っていたのは、クライブだった
そして、冒頭に戻る
「ら、ラケシス様?、何で、あなたが」
私の前から居なくなったクライブはこんな所で、騎士になっていた
「我が名はラケシス…ラケシス、ウェナルド…この隊の隊長に任命されてきた、意義があるものは前に出ろ!」
「ラケシス様」
クライブが前に出たのを見て悲しくなった
「お前から、ねじ伏せねば、ならないか…」
「ま、待ってください、俺があなたと戦うなんて無理です」
なら何で前に出た?
不思議に思いクライブを見つめる
「ラケシス様が隊長……俺はこの隊の副隊長をしています、何かあれば俺に言いつけて下さい」
クライブは昔と変わらず笑顔を向けた
私はその笑顔にどんな顔をしたらいいか分からなかった