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【11/1書籍2巻&漫画1巻発売】呪われ王女は魔法植物を研究したい~公爵様が婚約者!?私、呪いで幼女になっているのですが~  作者: かのん
第一章

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14話

 その服装は見たことのない民族衣装であり、私は驚き身構えた。


 よくよく見れば、私は今、そうした民族衣装を着た人々に周辺を囲まれている。


 皆が殺気を露にしてこちらに向かって武器を構えている。


「っひ……だ、誰」


「お前こそ何者だ。普通の子どもは、この森に入れるわけがない。魔物の類か!?」


「ち、違います!」


 すると後ろからこちらに武器を構える人々が声をあげる。


「生け捕りにして帰ろう!」


「おばば様に見せよう!」


「災いを運んできたのかもしれないぞ!」


 様々な声の中、ルッソと呼ばれたその人が、地面に足をダンっと打ち付けると、皆が黙る。


「生け捕りだな」


 私はその言葉に後ろを向き、逃げようと走り出した。


 しかし、右に行っても左に行っても男の人達が武器を構えて私の行く手を阻む。


「逃げられるわけがないだろう」


 そう言って私は捕まえられそうになった。


 怖くてしゃがみ込んだ瞬間、ざわめきが起こった。


「何者だ!」


「また違う人間だぞ!」


「この森に……一体どこから入った!」


 目を恐る恐る開けると、私を守るように立つレオン様の姿が見えた。


一体どこから現れたのかわからないけれど、剣を構えて男達を威嚇する。


「下がれ! 下がらねば敵とみなす!」


 すると、距離を取るように男達は下がり、だけれど武器を下ろすことはない。


「貴様ら何者だ! ここが聖地であると知っているのか!」


「森の民の敵か!?」


「災いを持ってきたのか!?」


 レオン様は私のことを片腕で抱き上げる。


「私にしがみついていてくれ」


「は、はい」


 レオン様にぎゅっとしがみつくと、森の民を名乗る男の人達は、地面を同じリズムで足で叩きつけ始める。


「「「「「去れ! 去れ! 去れ!」」」」」


 初めて感じる雰囲気に私は怖くなってしまう。


「去らねば、敵とみなす!」


「……敵ではない」


「では何者だ! 敵以外の何物だという!」


 ルッソと呼ばれた男の人がこちらに弓を射る。


 それをレオン様は空中で叩き落とすと、睨みつけた。


「敵ではないと言っているだろう。こちらには、女性がいるのだぞ」


 殺気を含んだその声に、男達の足踏みが一瞬止まる。


 緊張感が走っていく中、遠くから遠吠えが聞こえた。


「……この声は」


 その瞬間、また足踏みが始まる。


「聖獣様だ!」


「天罰を下しにきた!」


「貴様ら、聖獣様がお怒りだ! 生きて帰られると思うなよ!」


 そう言うと、その男の人は弓をこちらへと構える。


「動くな! 聖獣様を待て!」


 一体何が起こっているのか分からずにいると、森を走ってくる足音が聞こえ、私とレオン様の元へとジョンが駆けてきた。


「主!」


 尻尾をブンブンとふるジョン。


「聖獣様が来たぞ! 生きて帰れると……え? 主?」


「聖獣様?」


「尻尾が……」


 ジョンは男の人達の方を見て、スンと表情を入れ替えると言った。


「……森の民よ。どうしたのだ」


「せ、聖獣様? 今、え? 今……すみません。自分、少し幻覚が見えたようです。その、聖なる森に不法侵入者が……いたんです」


 男の人の言葉に、ジョンはちらりと私達を見て、それから口を開く。


「……不法侵入者ではない。森の民よ。……我が主だ」


「え? そ、その男が!?」


「まさか! 聖獣様の主!?」


「どういうことなのです!? その男は何者なのですか!」


 皆が驚いている中、ジョンは首を横に振る。


「いや……違う。主は男ではない」


 その言葉に皆が動きを止めた。


「え? ……聖獣様……え、だって他に主って……え? まさか、その子どもですか?」


「女の子?」


 驚きの声が広がる中、ジョンは嬉しそうにうなずいた。


「うむ。可愛い我が主だ」


 私はこちらへと向けてくる視線に気づき、へにゃりと笑いながら頭を下げた。


「初めまして、シャーリーです……その、縁あって、ジョンの主になりました」


 男の人達の視線が、私とジョンとの間を行き来していく。


「ジョン?」


「まさか、聖獣様のお名前か……」


「ジョンって……なんだか……親近感のある名前だな……」


 先ほどまで漂っていた緊張感のある雰囲気が和らいだのであった。




ジョン。可愛いお名前です(●´ω`●)

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