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<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

第四皇女に拾われて〜勇者を決定する戦いを辞退する事に決めたら無職になって〜

 誤記、脱字チェックがゆるゆるですみません。


* 2021/08/08 帰郷の部分を追加。

* 2021/09/04 牢の中での話を少し加筆修正。

* 2021/10/23 オーク樽の話を追加。

* 2021/12/31 誤記修正など。

 僕が洗礼したのは、生まれて直ぐのときだ。

 いわゆる、小児洗礼というやつである。

 この時、神様が与えた僕の職業は勇者。

 勇者が現れる時、魔王もついとして現れる。

 故に、私は国の中央神殿で育てられた。

 お陰で、両親の顔など知らない。

 聞く所によると、僕が引き取られていく時、両親は名誉(めいよ)なことだと言っておお喜びしたのだという。

 だというのに、僕はその両親のせいで、窮地(きゅうち)に立たされていた。




 さて、この国では、洗礼と共に神様から職業を貰うのだが、世の中には例外というものがある。

 王侯貴族だ。

 彼らは、神殿に多額の寄進や供物(くもつ)を渡すことで、ある程度、職業を買うことが出来た。

 国王の第一子は王、第二子以降も基本的には肉体労働以外の賢者や神官の職を買うことが多かった。

 侯爵や貴族等は、第一子は親と同じ職業を買うのだが、第二子以降についてはその家の資産状況に応じてという感じだ。


 そして、僕の災難(さいなん)は2歳年下の第四皇女が勇者の職業を買った所から始まったと言っても過言ではない。

 通常、王族は勇者になりたがらない。

 必ず魔王が現れ、対峙(たいじ)しないといけないからだ。

 だが、この第四皇女は違ったようで、世界を救うのは私と言って嬉々(きき)として勇者になったらしい。

 最初は、同じ時代に二人も勇者が現れたと言って喜ばれた。

 だが、次第に状況が変わってくる。

 中央神殿に、新しい大神官が就任したのだ。

 僕は勇者だ。

 普通なら就任式(しゅうにんしき)の時、中央神殿に呼ばれるはずだ。

 なのに、僕は逆に中央神殿への立ち入りを禁じられた。

 学校で力を立つけることに専念せよということらしい。

 僕への逆風は、それだけでは収まらなかった。

 第四皇女が15歳になった時、『世界に勇者はただ一人』そう、お告げが出たというのだ。

 僕は、王族相手に戦ってもいいものだろうかと悩むことになった。




 その日の夜、僕の部屋には1通の手紙が届いていた。

 差出人は不明。

 中身は、

 『僕の親が返済不能な借金をしている。

  奴隷落ちさせたくなければ、身を引け』

 という内容だった。

 姿を一度も見たことのない両親。

 それでも、自分が身を引かなかったという理由で奴隷落ちするというのは、良心の呵責(かしゃく)を感じざるをえない。

 僕は、元々悩んでいたというのもあり、この戦いを辞退することにした。


 その日の夜、僕は夢を見た。

 その夢では、神様と名乗る者が現れ、なりたい職業を言うように言われた。

 僕のなりたいも?

 正直、考えたこともない。

 僕は生まれてこの方、神殿の学校で勉強しかしたことがない。

 世の中にどんな職業があるのかもわからない。

 僕は素直に、特にないと答えた。

 これがよくなかったのだ。

 神様と名乗る者は、では、(なんじ)が次に()いた職業にしてやろうと言って消えていった。


 翌朝、僕は勇者を辞退し、新しい職業を授かった。

 前代未聞の「無職」。

 神官から、もう神殿の学校に行く必要はないと言われた。

 僕は今は17歳。

 本当はもう1年、学校に通う事になっていたのだが、中退させられた。

 ただ、厳しい訓練を受けなくていいと思うと、ちょっとうれしくもある。




 憐れむような目で神官たちに見送られ、神殿を出発。

 顔見知りの聖騎士から、大したものじゃないがと剣をもらった。

 乗合馬車とかいうので数日。

 途中、大きな街で馬車を乗り継ぎ、更に数日。

 一人、両親のいる故郷(ふるさと)に戻る。


 実家があると聞いていた場所には、豪邸(ごうてい)が立っていた。

 周りの人に聞くと、この家は勇者御殿と呼ばれているそうだ。

 なんでも、将来、僕が勇者として活躍すればあっという間に返済できると言い含められ、金貸しが両親の欲っするだけお金を借したらしい。

 これが原因で、返済不能な借金をすることになったのかと思うと、金貸しを(うら)めしく思う。

 すでに、僕の職業は勇者ではなくなった。

 両親はどうするつもりなのだろうか?


 玄関を叩き、両親を呼ぶ。

 が、召使いと思われる人に『不審者(ふしんしゃ)め』と言って追い返されてしまった。

 玄関の外、僕がいくら説明しても聞く耳を持ってもらえなかった。

 『こちらの坊っちゃんは勇者として中央神殿で勉強中だ』と言って、一向に取り合わない。

 結局、町の宿屋に泊まることになった。

 お金がどうのと言われたので、神殿を出る時に持たされたお金を袋ごと渡す。

 飯付きで、1年泊まってもいいこととなった。




 翌日、ぼーっとしていたら宿のお嬢さんに仕事をしたほうが良いと勧められた。

 何が出来るかと聞かれ、剣を少々と答えると、少々かと苦笑いしながら、冒険者ギルドに登録することを勧められた。

 ずっとボーッとしているわけにもいかないので、一先ず登録する。

 職業「無職」。

 当然のように周りからゴミカス扱いされた。


 溝掃除とかいう汚れる仕事は嫌だから、薬草の採取を受けてみた。

 ギルドの職員は、採取するべき薬草はこれだと、絵をくれた。

 だいたい生えていそうな場所も教えてくれる。

 それで、森の浅い所に行ってみた。


 誰か付けてくるなと思っていたが、そいつらが声をかけてきた。

 これからゴブリン狩りだからついてこいという。

 僕は嫌な予感がしたので辞退したのだが、どうしても来て欲しいと言われる。

 乞われたのであれば、仕方がないのでついていく。

 ゴブリンの巣穴の前、『おら、あの穴のぞいてこいや』と尻を蹴り飛ばされた。




 ゴブリン狩りというのは初めてだ。

 穴から警戒したゴブリンが、次から次へと出てくる。

 僕は、臭くて近寄りたくないと思ったのだが、相手からどんどんやってくる。

 飛びかかられたら、切るしか無い。

 バッタバッタと切り倒す。

 返り血を浴びないように、気をつけながら。


 しばらくすると、穴の中から大きいのが出てくる。

 大きな剣を手にもち、大きくひと吠え、威嚇(いかく)してくる。

 向こうから飛びかかってきたので、大きく踏み込み、逆袈裟斬りに。

 そのまま数歩駆け、返り血をやり過ごす。


 僕を蹴り飛ばした連中が、拍手をしながら出てきた。

 僕は、これでいいかと聞いたら、問題ないと言ったので、そのままさっきの所まで戻り、薬草を探す。

 夕方になってなんとか見つかり、ホッとする。

 薬草を持って帰ったら、ギルド職員に夜は魔物が強くなるから早く帰ってくるようにと怒られた。




 数日後、散歩がてら実家の前を通ると、家は借金取りに差し押さえられていた。

 門の近くにいた人に話を聞くと、親切にもその人は事情を話してくれた。

 ただし、内容は聞きたくないものだった。

 両親は、借金奴隷として売られたらしい。

 それでも、貸した金額に程遠いのだそうだ。


 どうしてそんな事を聞くのかと言ってきたので、この家の息子だと行ったら驚かれた。

 その人は、残りの金額を払うため、僕にも借金奴隷になれと言う。

 仕方がないので、肉体言語で丁寧にお断りをする。

 その日は、宿屋でゆっくり休んだ。


 翌朝、宿屋を憲兵が囲んでいた。

 僕も両親と同じく借金奴隷にしたいらしい。

 憲兵はやりたい放題で、心配そうに見ていた宿の娘を捕まえ、こいつも借金奴隷にするぞと脅してきた。

 論理不明。

 だが、権力の理不尽は学生時代によく学んだ。

 仕方がないので、肉体言語での説明は諦めて牢屋に入る。




 2週間後、僕はまた中央神殿のある町に連れ戻されていた。

 そこにいたのは、第四皇女。

 皇女いわく、職業「無職」というのを実際に見たくなって買ったらしい。

 だが意外なことに、僕の鑑定の結果は無職ではなかった。

 職業「勇者のおもちゃ」。

 困ったことに。

 第四皇女も大困惑。


 それからすぐ、僕は第四皇女の身辺護衛をすることになった。

 元々勇者だったので、ステータスは決して低くない。

 というか、現勇者よりも高いくらいだ。

 勇者に依頼されたモンスターの討伐依頼にもついて行く。

 身辺警護として。



 第四皇女は時折、依頼で森に出かけることがある。

 何故か、僕が討伐しているモンスターの方が強いし数も多い。

 が、とどめを刺すなと言われる。

 変だと思っていたら、実はこの依頼は形だけで本当はレベリングが目的だと教わった。

 倒す直前まで追い込んでは、最後のとどめを譲る。

 第四皇女には経験値が入る。

 僕は、体の動きが確認できるだけ。


 勇者よりも活躍していても、しょせん僕は勇者のおもちゃ。

 第四皇女からは、よくいじられている。

 虫系のモンスターがウジャウジャいる所にボールを投げ入れ、取ってこいというのはやめて欲しい。

 あと、魔獣が好きな肉を背中にくくりつけて、生き()と呼ぶのもそうだ。

 オーク程度ならまだいいが、空からワイバーンに狙われるあの恐怖ときたら……。


 オークと言えば、「レッドオークを()ってこい」と言われた事がある。

 僕は情報を集め、遠くの森まで頑張って探しに行き、ようやく見つけてギリギリの戦いで狩ってきた。

 なのに第四皇女、「これで樽が作れるか!」と大笑い。

 なんでも、レッドオークでお酒を熟成させるオーク樽と言われるものを作りたかったらしい。

 出入りの商人に話したら、簡単に買えた。

 いつも、こんな理不尽続き。

 なのに、下手に可愛いせいで憎めない。




 ある日の夜、久しぶりに僕は神様と名乗る者の出る夢を見た。

 神様と名乗る者がありえないことを言ってきた。

 僕の職業は2つあり、一つは「勇者のおもちゃ」、そしてもう一つは「勇者」なのだそうだ。

 通常、1人が2つの職業を授かることはない。

 おかげで、鑑定では2つ目の職業が見落とされているのだそうだ。


 仮に2つ目の職業を与えなかった場合、二人も勇者は不要と言って僕は幽閉(ゆうへい)されていたらしい。

 そのせいで僕は奴隷落ちしたじゃないかと怒ったら、素直に謝ってくれた。

 両親については、自分の実力以上の物を手に入れようとした報いなのだから、自業自得なのだそうだ。

 僕はひと目見ただけだが、一応は肉親。

 何とかならないかとお願いしたが、状況は変えられないと言われた。


 僕がまだ勇者なら、僕を奴隷落ちさせた奴らにも何か罰はあるのかと聞いてみた。

 神様と名乗るものは、特に無いといい切った。

 僕は理不尽じゃないのかと尋ねたのだが、そんなことはないという。

 僕はどうしてかと尋ねると、その分の幸せは僕の両親が使い切ったと言われてしまった。

 だからこその、自業自得なのだそうだ。

 これはちょっと納得がいかない。




 1ヶ月、第四皇女の腰巾着をして過ごす。

 ある意味、平和な日が続いた。

 だが突然、大神官が隣の国の王が魔王に変わると言い出した。

 これからその国中に悪意が満ち、住民も魔族に変わっていくのだそうだ。

 勇者が現れれば、必ず何処かに魔王も現れるというのは周知の事実だ。

 もしそれが本当なら、捨て置くわけには行かない。

 国王は隣の国の王に書状を送り交渉(こうしょう)しようとしたのだそうだが、返事はなかったのだとか。

 いよいよきな臭くなってきた。

 現在の勇者は第四皇女。

 無関係ではいられない。

 いざという時のため、第四皇女も出撃準備を行う。


 その日の夜、また、僕は神様と名乗る者の出る夢を見た。

 今回は珍しく、第四皇女と一緒だ。

 僕は、今日はどんな要件かと尋ねた。

 神様と名乗る者は、これから大神官を()()して欲しいと依頼してきた。

 隣の国の王が魔王に変わるというのは、真っ赤な嘘なのだそうだ。

 大神官が国王をそそのかしたらしい。

 それで、(つぶ)しやすい国に戦争を吹っかけて国を混乱させようとしているのだそうだ。

 僕は、なんで大神官がそんな事をするのか不思議に思ったが、第四皇女は、分かりましたと安請け合いした。

 大神官を討伐って、いったい何をすればいいのだろうか。


 翌朝、第四皇女に夢の話しをすると、同じ夢を見ていたことが分かった。

 だが、第四皇女は夢の話でしょと鼻で笑う。

 僕は、あれは恐らく本物の神様だと言ったのだが、まさか、ありえないと取り合う気はないようだ。

 約束を反故(ほご)にしたらどうなるのだろうかと心配になった。




 数日後、いよいよ国軍が動こうとしていた。

 僕は、何もしないのは不味(まず)いと感じていた。

 だが、僕は対外的には勇者ではない。

 当然、大神官に会える身分ではない。

 かと言って、第四皇女に言っても、取り合ってくれない。

 仕方がないので、中央神殿に忍び込むことにした。


 数年ぶりに入った中央神殿。

 中は、何となく居心地が悪い。

 それも、奥に行けば行くほどだ。

 聖域とは程遠い、この居心地の悪さ。

 その奥で、僕は見てはいけないものを見てしまった。

 明らかに大神官と神官で(かわ)わされている会話。

 なのに、大神官と呼ばれている者の姿は人ではない。

 腕が6本。

 体色も緑。

 なのに、神官にはそうは見えていないようだ。


 大神官が人払いをし、僕に出てくるように(うなが)した。

 出ていきながら、早速、体について指摘する。

 すると大神官は、流石は元勇者、分かってしまいますかと言ってギロリにらまれた。

 体がすくむ。

 足も震える。

 だが、そうも言ってはいられない。

 あれは魔王に違いない。

 どうやって、魔王がどうやってこんな所に入り込んだのかと質問する。

 すると大神官は、変身と魅了の魔法で魔王とも気づかず、楽勝だったと見るも恐ろしい()みを浮かべる。

 魔王対勇者。

 1対1。

 正々堂々。




 初手は魔王から。

 音を消す魔法。

 次に、モヤを出す魔法。

 聴覚が封じられ、視覚も1mといったところ。

 仲間がいたら、相打(あいう)ちになっていたかもしれない。

 一人で来たことだけが救いか。


 こちらからは動けない。

 感覚を()()ます。

 だが、魔法力も殺気も()らさない。

 第四皇女について行き、魔物を倒すために身につけた技。

 (かす)かな気配も見落とさないように気をつける。

 魔法は使わず、周りの状況変化を全身で感じ取るようにする。

 頬に風を感じ、避ける。

 そこを魔法が通過する。


 魔王はこの状況でも、聴覚も視覚も使えるのか?

 考えてみれば、対処法を持っているからこその魔法による聴覚と視覚の制限。

 一か八か。

 魔法が飛んできた方向に思い切って突きを放つ。

 手応えがない。

 ゆっくりと場所を変える。

 次ははっきりと、沢山の魔法が飛んでくるのが分かった。

 極限まで気配を消し、床に()せてやり過ごす。

 音をたてないように剣を置き、代わりに投げナイフを持つ。


 音は戻らないが、モヤが晴れた。

 魔王が魔法を解き、あっけなかったですねと感想を言いながら私に近づいてくる。

 そこに、不意を突いた形で投げナイフを飛ばし、剣を拾って片手で一気に切り上げる。

 入った!

 魔王が一歩引いた所に、今度は上段から両手で頭を狙う。

 一気に決着する。

 魔王が倒れ、音もしっかり戻ってきた。

 それからすぐ神官たちや聖騎士たちが入ってきて、そのまま取り押さえられた。

 魔王の亡骸(なきがら)を見て状況は把握(はあく)してくれたものの、そのまま牢に入れられた。




 翌日、第四皇女が来る。

 魔王倒して、牢屋って!と大笑い。

 武器を持って中央神殿に不法侵入したんだから、1ヶ月は無理ねと言ってまた大笑い。

 第四皇女、笑い過ぎじゃないだろうか?

 てっきり出してくれるのだと思ったが、違ったようだ。

 笑うだけ笑って帰っていった。


 牢の中にいると、外の状況がわからない。

 対外的には犯罪者になっているからだろう。

 見舞いに来る者もいない。

 国軍はどうなったのだろうか?


 そんな事を考えていたら、翌週、また第四皇女がやってきた。

 第四皇女が言うには、結局国軍は動き、電光石火で隣の国の王都を攻め落としたのだそうだ。

 だがその後すぐ、他の国から義勇軍が攻めてきて、現在は防戦一方とのこと。

 隣国を攻め落とすには十分だったが、義勇軍は草刈り場と言わんばかりに数を出してきたそうだ。

 数的に考えて、こちらが戦争を仕掛ける前から兵を準備をしていたのは明らかだ。

 周辺国に情報がダダ漏れだったのだろうとも言っていた。

 別れ際、『見納(みおさ)めね』と不穏なことを言い残し、(はかな)げに笑って帰っていった。




 2ヶ月が過ぎ、王宮が陥落(かんらく)してようやく私は釈放(しゃくほう)された。

 王都は戦火で焼き野原。

 王族は全て処刑されたらしい。

 第四皇女も王族だ。

 きっと処刑されたに違いない。


 ふと、第四皇女が私を牢屋から出さなかったのは、故意だったのではないかという考えが浮かんだ。

 仮に牢から出ていれば、戦争に駆り出されただろう。

 そうしたなら、今、生き残れていたかどうかも疑わしい。

 一度目は借金奴隷に落ちた時、そして今度は義勇軍から第四皇女は私を助けてくれたのではあるまいか。

 今となっては、確認するすべもないが。


 私は、職業がどうなったのか気になり、手持ちのお金を渡し、神官に確認してもらう。

 職業、「勇者のおもちゃ」。

 以前のままだった。

 第四皇女は、実は今もどこかで生きているのだろうか?

 神様はあれから何も言ってこない。

 なんだかんだで、拾ってもらった恩もある。

 もし第四皇女が生きているなら、その時は僕が助けになろう。

 そんな事を考えながら、行く宛もないので僕はあまり思い入れのない故郷へと帰路(きろ)についたのだった。


 思いついたネタは、「ステータスに後から追加された職業しか表示されない世界で、2個目の職業が増えたのに未指定だったら、次の職に付くまで無職に見えるんじゃないか?」というものです。

 一つのネタから広げたので、テンプレな展開が多い気がするのは反省……。(^^;)


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