4.arms sword attack
投稿ペースの早い人って、何か秘訣でもあるんですかね?
教えて頂きたいものです。
僕の指輪が光っている。指の付け根から第一関節までの、右手の人差し指にはめていた大きな指輪が。
「すみません、これ、一体どこで?」
銀髪の人が、しゃがみこんでいる僕の前に来たのが足音で分かった。見上げると、その人は驚いているのか、光っている指輪を見て興奮気味なのか、よく分からない表情をしている。
「貰い物ですけど……」
「じゃあ、誰から貰っ――――」
大きな爆発音がした。僕は反射的には音のする方を向いていた。電車が通り過ぎていった方向だった。何もない一本道にある線路だから、燃えているのがよく分かる。あれは多分さっき通っていった電車だと思う。遠くてよく分からないけれど。
僕はもう何がどうなっているのか分からなかった。指輪が光るし、爆発がおこるし、目の前で凪が電車に轢かれ……これはあまり思い出したくはない。考えただけで涙がでそうだから。
「おーい! 春風! 大丈夫か?」
「あれ、蘇我君! どうしてここに?」
黒い髪の男性が、線路の向こう側から勢いよく走ってきた。そして、銀髪の人のこと、春風って呼んでいる。友達か何かだろうか。そして、蘇我と呼ばれていた男性が、夢の中にでてきた、怪物と戦っていた男性にそっくりだ。
「春風てめえ、遅ぇよ! ずっと大学で待ってたのに、心配で来ちゃったじゃねぇか!」
「わざわざありがとうございます。そうだ、蘇我さんに伝えたいことがあるんですけど、そこの彼のつけてた指輪が光ったんですよ。」
銀髪の人は僕に指を指して言った。黒髪の男性がこちらを見たので、軽く会釈した。
「自己紹介はしたのか?」
「まだですけど……」
「馬鹿野郎。はじめまして、蘇我 天龍って言います。」
黒髪の男性が銀髪の人の頭を軽く叩くと、自己紹介をした。銀髪の人もそれに続いた。
「痛っ……ああ、はじめまして、春風 冬真です。宜しくお願いします。」
自己紹介をしてくれたので、僕も一応自己紹介をした。
「あ、はじめまして……黒音憂汰です……」
声があまり出なかった。僕が自己紹介を終えると、冬真さんが何かを思い出したような顔をして
「そうだ、黒音さん、ちょっといいですか?」
「何ですか?」
「指輪を、ちょっと回してみてくれますか? 指でつまむ感じで。」
そう言われたので、僕は、さっきまで光っていた指輪を軽く右方向に回してみた。何か、手応えがあり、少し回すとカチッという音が聞こえ、
「arms sword attack! Breakdown!」
「ほあっ!?」
思わず変な声が出た。指輪から音が鳴ったのだ。
「ねえ……天龍さん……あれ……」
「ああ……左腕が……剣になっている……」
皆様に、お話はちゃんと伝わっていますかね?
伝わっていればいいのですが……
ご覧頂きありがとうございました。