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第12話 俺の『ステイタス』その2!

 ふふふ。

 エミネルとかいう天使が来たせいで忘れていたが!

 俺は進化した!!!


 まぁ見た目はたいして変わってないんだけどね。

 小さい足が四本付いて、小さい翼が二枚付いたってだけ。

 殆ど白いミミズのままだね。

 ミミズか……。

 はぁ。


 なんでこんなに悲しくなってんだろ。

 進化して嬉しい筈なのに。

 気を取り直して行くか。

 よし、見るぜ!

 見るよ!

 行くよ!

 来いっ! 『ステイタス』!!!



 〔進化完了〕

 〔進化ボーナス 各種能力値にボーナス〕


 ーーステイタスーー


 名前:ダル

 種族:ドラゴニックパラセクト 《詳細》

 状態:寄生(1/7)


 レベル:1

 体 力( ヒットポイント):623/623 (+211)

 精神力マインドポイント:1021/1021 (+445)

 持久力スタミナポイント:666/666 (+242)


 攻撃:181 (+57)

 防御:175 (+49)

 魔力:411 (+109)

 魔防:258 (+105)

 敏捷:121 (+51)(+2)


 〈先天的スキル〉


 【寄生虫 Lv4】

 ・傀儡操作 15/30 《詳細》

 ・寄生針 5/10 《詳細》

 ・暗視  2/30 《詳細》


 【転生者】

 ・言語翻訳  《詳細》

 ・ヘルプ(低) 《詳細》

 ・自己ステイタス開示可 《詳細》

 

 【*** Lv1】 

 ・**** 1/30 《詳細》 

 ・******* 《詳細》


 〈獲得スキル〉


 【気功法 Lv5】

 ・衝撃掌 28/30 《詳細》

 ・体力回復速度上昇 Ⅰ 《詳細》

 ・持久力回復速度上昇 Ⅰ 《詳細》


 【呼吸法 Lv5】

 ・咆吼 30/30 《詳細》

 ・水中呼吸 1/10 《詳細》

 ・精神統一 1/10 《詳細》


 【格闘法 Lv3】

 ・正拳突き 12/30 《詳細》

 ・軽快 2/10 《詳細》


 【下級竜法 Lv1】

 ・低級ブレス 1/30 《詳細》

 ・竜人化 《詳細》


 【打撃耐性(小)  Lv2】

 【痛覚耐性(小)  Lv1】

 【熱耐性 (小)  Lv1】

 【恐怖耐性(小) Lv10】

 【恐怖耐性(中)  Lv2】



 ほう……。

 なるほどね。


 ぶっちゃけさ、進化ショボって思った奴素直に手上げてみ?


 うむ、正直でよろしい。

 俺も最初はそう思ったよ。

 ちょっと能力値上がっただけじゃんって。

 だが、レベルの部分を見てみろ。

 

 レベルが1に下がってる。

 レベル1でこの性能。

 ヤバすぎでしょ。

 まぁ進化による恩恵は少ないから、ただの限界突破みたいな物なのかもね。

 

 てか、遂に精神的が1000の大台乗ったんだな。

 ステイタスの伸びやすさの差が酷いよね。

 900差ってなによ。

 はー、早く魔法使えるようになりてー。

 魔法さえ覚えれば俺の魔法特化能力値が火を吹くのになぁ。


 とりあえず、種族詳細だな。


 ーードラゴニックパラセクトーー

 

 危険度:C


 ・下位竜の力を手に入れたパラセクト。

 ・その手足と翼はお飾りで、使い物にはならない。

 ・『下級ブレス』に“寄生”属性を追加した『寄生ブレス』を好んで使うが、“寄生”状態にされたところで、それを利用する術も頭も持たない個体ばかりなので、無視してもよい。



 へぇ。

 “寄生”って属性なんだね。

 あと“寄生”ってなんかに利用できんのか?

 わからん。


 一気に危険度がCかぁ~。

 飛び級だぜ。

 

 あと、他のスキルに変更点は無さそうだね。

 そういえば、おじさまやエミネル達と普通に会話してたけど『言語翻訳』さまさまなんだろうなぁ。

 感謝感激雨嵐だわ。


 あ、そうだ。

 【下級竜法】の『竜人化』っての試してみるか。

 人型になれれば色々と楽になるしな。


 よし、『竜人化』!


 ……あれ?

 何も起きねぇな。

 うーん、まだ竜種ではないってことなのかな?

 まあいいか。

 声が出せるようになっただけで十分だ。


 俺がニヤニヤとステイタスを眺めていると、奥からスカルおじさまがやってきた。


「どうでしたか、ダル殿」


 ぽかぽかと湯気をたてながら歩いてくる彼は、風呂上がりなのだろう。いつものスーツではなく、浴衣のような服を着ていた。勿論、シルクハットは被っていない。

 俺は床に蜷局を巻いたまま、翼をパタパタと動かしてみた。

 

「ギャオ」

「ええ、中々気持ちよかったですよ」


 ふーむ、俺も入ってみようかな。


「是非どうぞ、うちの湯加減は中々評判なのですよ」


 そう言いながら椅子に座ったおじさまが、牛乳っぽい何かを飲み始めた。

 

 骨だからか?

 骨だからなのか?


「カカカ、別にそういうわけではありませんよ。元々は、ある転移者が風呂の後にはミルクという風習を広めたそうです」


 へぇ。

 なるほどなぁ。


「それで、『ステイタス』はどうだったのですか?」

 

 あ、その話でしたね。

 はい、どうぞ。


 俺の『ステイタス』を見たおじさまが目を細めて呻る。

 実は、『ステイタス』は任意の相手に見せることが可能なのだ。

 まあ、おじさまが教えてくれたんだけどね。


「うーむ、寄生対象が一体なのにここまでの上昇値があるとは……。ダル殿は一体どんな相手に寄生を……?

 これでは“龍帝”クラス……。一応、ヌラ様に報告をしておくか……。まさか、ヌラ様本人? いや、そんな……」


 なぜかおじさまがフツブツと呟き始めたんだが。

 しかも声が小さいせいで聞き取れない。

 おーい。

 帰ってきてくださーい。


 ……駄目だ。 

 帰ってこない。

 あ、そうだ、今の俺は声を出せるじゃないか。


「ギャルル!!!」

「おっと、申し訳ない」


 うむ。

 やっと戻ってきてくれた。


「……ダル殿の能力値は魔法系がずば抜けて高い。魔法を使う気はないのですか?」


 いや、ありますね。

 めっちゃ使いたいです。


「ふむ、それならグルートに会うのがいいかもしれませんね」


 グルート、さん?


「えぇ、私の友人兼ペットです。戦友、仲間、好敵手、乗り物、そんなところですかね」


 乗り物……。


「彼の強さは私が保障しますよ? どうです?」


 それじゃあ、お願いします。


「本来ならば私が教えてもいいのですがね……。あなたの場合は“寄生”する方が早いでしょうし」 


 おじさまがそう言い、残念そうな顔をする。

 そんな表情に少し興味が湧いた。

 おじさまって、どんな魔法を使うのだろうか。

 

「私の魔法ですか? あまり面白い物ではありませんよ?」


 焦らされると余計気になるのが人の性というものよ。

 虫だけど。

 おじさまのことだから、氷魔法とか使いそうである。

 後は闇魔法とか。


「私が使うのは、幻惑魔法を少々と、後は死霊術ですかね。試しに作ってみますか? 腐死体ゾンビ。中々可愛いですよ?」 


 にっこりと笑う彼を見て、俺の笑みは自然と引きつっていった。

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