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【完結】獣兵計画  作者: D-delta


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▽第29話 実戦の幕明け

 草木が生い茂る森、私が獣兵として目覚めた場所、今回の戦場となるALPHA地点。

 私たちはそれぞれの武器を持ってALPHA地点に入る。

 誘導員もシエルも、この戦場には来ない。

 戦場にいるのは私たち新兵だけだ。


「緊張するね、実戦なんて……」

「まぁ緊張せずに行こうよ。もう来ちゃったんだからさ」


 緊張するヨワナシに対してキョウカは戦う気持ちが出来ている。


「キョウカの言う通り! 緊張してたら、敵を倒せないんだから!」

「ふふ、でも多少は緊張感ある方がいいわね。その方が色々気を付けられるから」


 ミックとミッケも戦う気持ちが出来ている様子。

 メガネ君も「戦うんですから緊張し過ぎも緊張皆無もダメですよ」と戦う気持ちが出来ている。


「そんで、スーパールーキーは大丈夫? 緊張してんなら解いてあげよっか?」


 キョウカに聞かれる。

 確かにヨワナシと同じで緊張する。実戦は命のやり取りをするのだから。

 それでもやることは決まっている。この実戦を戦い抜いて生き残ること。

 緊張はあっても戦う覚悟も気持ちも出来ている。


「大丈夫! 緊張はしてっけど、敵を全部ぶっ飛ばすつもりだから!」

「おぉ……流石スーパールーキー!」

「アハハ、やっぱり教官倒したスーパールーキーは言うことが違うねぇ!」


 すごーい、スーパールーキーの印象崩したくないから自分の口から思いもしない見栄が出ちゃった!

 別に私はそんな大したことないのに、たくさんチヤホヤされたい欲が出てきた。


「調子乗ってたら死にますよ、アルクさん?」

「アハハー!」


 メガネ君、全くその通りでございます。

 今一度緊張感を身に纏わせて頭を切り替える。


「そういえば全員新兵なんですよね? 訓練期間はどれほどなんですか?」


 続けてメガネ君は言う。

 言われて初めて、私もみんながどれくらい訓練しているか気になった。


「ウチとヨワナシは同期で二人揃って二ヶ月くらいだわ」

「うん、二人でずっとがんばってきたよね」

「そうそう、マジで走るとか運動とか慣れてなかったから鬼キツかったわ」


 まずはキョウカとヨワナシの訓練期間。

 二ヶ月で私よりやっている日数が多い。それでいて、やはり最初の内のトレーニングはキツいらしい。

 今は慣れたとはいえ、私も最初の内のトレーニングはとてもキツかった。


「二人が二ヶ月ならミックとミッケは三ヶ月! こっちの方が先輩だね、えっへん!」

「うふ、たった一ヶ月の違いだから上下関係は気にしないで。こんなのどんぐりの背比べなんだから」


 次のミックとミッケのおねロリペアは三ヶ月だ。

 見た目では判断出来ないほど、私より訓練日数が多い。

 では「言い出しっぺのメガネ君は?」と気になって私は告げる。


「僕は……えっと、今日で十五日目です」

「お、私と同期じゃん?」

「えっ、スーパールーキーのアルクさんも?」

「そうなんだよねぇ」


 同期発見。メガネ君と私はまさかの同期だった。


「へぇー! じゃあウチら含めて、それぞれ同期ペアになってるんだ」

「ホントだ。ちゃんとペア出来てるね」


 言われてみるとそうだ。

 三ヶ月、二ヶ月、約二週間と訓練期間がそれぞれ違う同期ペアが綺麗に出来ている。


「こうも綺麗にペアが出来ていると逆に怪しくなるね」

「訓練期間による戦闘力、生存率の影響……もしくは僕たちの素質を見ているんですかね?」


 なにか仕組まれていると勘繰っていれば、メガネ君から素質という単語が出る。

 私は気になって「素質ってどういう?」と尋ねてみた。


「僕たちの戦略、作戦立案、戦術、個人戦闘力がどれだけ優れているかですよ。この場にはアルクさんというスーパールーキーがいるんですし、新兵だけの実戦でどう力を示すか見ているんじゃないかと思います」


 質問の答えを聞き、意識していなかったものが見える。

 001管理者は私たちを気に掛けてくれる一方で、立場上管理者としての仕事をこなす人間。スーパールーキーなんて呼ばれる兵士がいれば検証するのが当たり前か。


「メガネ君の言う通りだったら……しっかりやることやってんなぁ、あの管理者」


 その仕事ぶりには感心が出てきそうだ。なんて思っていると、突然警報が鳴り響いた。


「うわ、なに?」

「これ、敵が来たんじゃないかしら?」


 耳に響く警報。一気に緊張感が上がってくる。


「上、見てください!」

「上……っ!?」


 上空を見上げた。

 遥か上空。なにかが光を放ちながら落ちてくる。


「あれは……」

「軌道降下ポットです! 敵襲ですよ!」


 メガネ君は敵襲と、敵が来たことを告げる。


「始まった……」


 実戦の幕開けだ。

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