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デストラクションクインテット  作者: キタリア
青碧のおはなし
12/28

クインテットまであと三人!

 

「だれか死んだんだ‼やったー!これでひとりぼっちとおさらばじゃん‼」


 さっきのどんよりムードはどこえやら、所詮はゲームでの出来事、時間がたてばそんなことはすぐに、それ以上の喜びによってかき消されてしまう。独りぼっち生活とおさらばできるのがうれしすぎた。


(だっれかなぁ~♫だっれかなぁ~♫出来ればミライがいいなぁ―あ?)


 というか、こんな状況をすんなり受け入れて行動してくれるのはミライくらいだろう。それに異世界に詳しいミライが来てくれれば百人力だ。

 そこまで考えたところで

 一瞬、さっきのゲームのミライが頭をよぎった。


(あれ?あの後、ミライどこ行ったんだ?見てないような気がしたけど)


 深く考えてみると、さっきトラックで引いてしまったNPCとの最悪な想定が頭をよぎった。僕もバカではないそんなことが起こってもおかしくはない。その考えに至ると体中の血の気という血の気が抜けきり背筋が凍ったと錯覚するほどの寒気が襲ってきた。


 それと同時に、オスの叫びと書いて雄叫(おたけ)びと読む、その言葉にふさわしいほどの勇ましい大声が遠方からやってくる。


「うおおおおおおおぉ‼おしゃあああっっっ!!」


 ものすごく聞き覚えのある、久しぶりに聞く声だった。それはさっきまで来てほしいと思っていた人の声だった。


(声だけでわかる…ミライじゃん‼え?よっしゃ、異世界勝ったわ。異世界イージーモードはいりまーす)


 しばらく強制的にほかの生き物に合うことができなかったストレスが爆発して物凄く感情が高ぶってきた。このまま祝砲がてら全魔力つぎ込んだ爆発もっかい起こしてやろうかな。


 全速力で看板のある所に駆け付ける。PPWのおかけで走る速さもかなり鍛えられたおかげで、かなり離れていると思っていた道のりも思いのほか早く着いた。


 が、看板のところにはもうミライの姿はなくなっていた。だが、足跡はきちんと確認できたためこの世界にきていることは間違いないようだ。さすがはミライ!と改めて感心させられる。きっとミライのことだろうから、いついかなる時も異世界に飛ばされても対応できるように脳内イメトレでもしてるのだろう。


 少し前に、まだあまり今ほどよくなかった頃に一度だけどんなもうそ……ゴッホン!!イメトレをしているのか聞いてみたことがある。その時のこともしっかりと覚えている。


『異世界行ったらまずやることといえばねやっぱりね剣術だよね!魔法も捨てがたいけどね、どんな主人公も一度は剣の道を通ります。そしてその剣を極めたね主人公は群を抜いてかっこいいと思ってますからね!』


 と、軽く10分近く熱弁されて休み時間が終わってしまったこともしっかりと覚えている。正直、『異世界は魔法だ!』派の僕からすれば、異世界まで来て剣術を学ぶなんてもったいないことしてるな~と思ってしまい、あまりよさがわかっていない。男のロマンというやつなのだろう。あいにく僕は、人生のなかで爆発でしかロマンというものを感じたことがないのでよくわからない。


 とにかく、ここまで行動が早いとなると前々からずっと決めていたとしか考えられない。

 となると必然的にミライが行く場所は限られてくる。そこをしらみつぶしに探していけばいつか合流することができるだろう。


 奇遇なことに、僕は”しらみつぶし”は得意だ。いや、、得意になったというべきか………

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