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妹 ミリー・アンガス 2

妹視点、2話目になります。

「ねえ、お父様。いつになったら、ライアン様と婚約できるの?!」

私は、いらいらしながら、お父様に聞いた。


「それがな、ライアン様は騎士団の仕事が忙しいからと、縁談を全て断っているらしい」


「え、じゃあ、私、ライアン様と婚約できないの?」

不満いっぱいの声をだすと、すかさず、お母様が私の頭をなでながら言った。


「まだ、あきらめるには早いわ、ミリー。ライアン様が全ての縁談を断ってるなら、チャンスじゃない?」


「チャンス? なんでなの、お母様?」


「だって、他の令嬢たちに先を越される心配がないもの。今のうちに、ライアン様にミリーを知ってもらったらいいわ」


「どうやって?」


「今度、ムルダー王太子様の17歳のお誕生日をお祝いするパーティーがあるでしょう? その時にご挨拶するの。なんなら、クリスティーヌを使えばいいわ。王太子様の婚約者だもの。ほら、王太子様とライアン様は従兄弟同士でしょう? クリスティーヌがミリーを紹介するのは自然じゃないかしら?」


「なるほど! それはいい。クリスティーヌには、ミリーのために役立ってもらわねばな」

お父様が上機嫌で言った。


「じゃあ、すばらしいドレスを用意しないとね、ミリー」


「うん、お願い!」


ライアン様と出会う場面を想像したら、わくわくしてきた。




パーティー当日。


ムルダー王太子様から贈られたドレスを着ているお姉様。

いつもは、ずるい!と思っていたけれど、今日は、なんとも思わない。

だって、私は、ライアン様の髪の色にあわせた、真っ赤なドレスを着ているもの。フフ…。


そして、パーティー会場に到着。

でも、何故か、ライアン様が見つからない。


まだ、来てないのかしら…?


両親と一緒に、ライアン様を探しながら会場をうろうろしていたら、事件がおこった。



なんと、光の中から、突然、女の人が現れた。


しかも、見たことのない黒い髪に黒い瞳。

変わった服を着ているし、恥ずかしいほど足もでている。


もしや、これが娼婦という人…?

なんて思ったら、大神官様が聖女だって言うからびっくりしたわ。


結局、パーティーは大騒ぎになり、終わってしまった。

ライアン様を見つけた時には、もう、国王様の警護でお忙しそうだったし…。

聖女のせいで、ライアン様と話せなかったわ!


でも、それからよね。

お姉様の雰囲気がかわったのは。


静かというよりは暗くなった。なにか悩んでるみたい。


いつものように、お姉様の部屋で素敵な物を見つけたから、「これ、ちょうだい」と声をかけた。

なのに、返事はない。目もあわなかった。



それから一カ月後。

王宮で、聖女のおひろめのパーティーが開かれることになった。


読んでくださった方、ありがとうございます!

妹視点は残り4話です。よろしくお願いします!

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