収集の始まり
2020年12月31日
僕は芸能事務所を辞めて、一般人になった。
「一般人になった」なんて
ちょっとカッコつけてみたけれど、
なんてことはない。売れない役者が諦めただけだ。
夢から醒めて2年が経った今年の始め。
「もう未練は残ってないの?」
と身内に聞かれて、わだかまっていた自意識が主張を始めた。
自分でも驚いた。
まだ表現をしたいと思う自分が、
こんなにも心の中に残っていたのか。
気が付いてしまってからは、無視をするのが難しい。
せっかく新しい年が始まったタイミングで気が付いたんだ。
自分の気持ちに従って、何か表現活動を始めてみよう。
やりがい、もっと言えば、生きがいになってくれるかも。
……とは言え、色々な手段が取れる今の時代に、
どこで何を表現したらいいのだろうか。
10年過ごした夢の世界で得たノウハウから考えよう。
動画作り?
……ダメだ。工程が多くて続かない。
配信してみる?
……ないない。リスナーに媚び始める自分が見える。
SNSに投稿してみる?
……ちょっとあり、かも。
文章を書くことはやってきたけれど、
物語として他の人の人生を創作するばかりで、
自分について書くことはなかった。
「エッセイの連載もってる自分」に酔って、
つらつらと吐き出してみるのもいいかもしれない。
タイトルは……
夢に破れたモノの残骸が、集められて行き着く場所。
お、ちょっとそれっぽい。
そんなこんなで、始まったエッセイです。
余計なことを考えずに、ただ書いてみます。
回顧録になる時も、
日記になる時もあるかもしれませんが、
お付き合いいただけましたら嬉しいです。
今から何十年後。
自分が最期を迎える頃に読み返して、
キラキラと輝いて見えますように。
また、目を通して下さった方々の中で、
ちょっとした娯楽として光りますように。