◇町
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城から出ると、もう町の中だった。
屋台が並ぶ城下町。
賑わっている。
「は〜い、そこのお嬢さん、いかが?」
屋台のおばさんが話しかけてきた。
串焼きが並べてある。
……美味しそう。
「ほら、食べてみない?」
誘惑に勝てず、私は一本買ってみた。
美味しい。
「もう一本……」
「串焼きください」
私が頼もうとした瞬間、来たのは、黄色の髪をした男。
「……貴様」
小声で言い、睨んできた。
何かしただろうか?
初対面で睨まれるって変だな。
ここでも悪運か。
「は〜い、串焼きね」
私と男に串焼きをおばさんは渡す。
「……ちょっと来ていただけないか?」
男は小声でそう言い、串焼きを頬張った。
「ん?何が言いたいわけ?」
こんな見ず知らずの人に言われる筋合いがあるか。
少しイラつき気味に私が言うと、
「……貴様、魔王の匂いがします」
魔王!?
まあ、近くにいたのは確かだけど……。
「私は勇者です。魔王の側近の貴方を倒さなければいけない」
男が串焼きを食べ終え、スタスタと歩き出す。
勇者……?ああ、魔王とよく敵対で描かれているやつか。
魔王がいれば、勇者もいるってことね。
「どこいくの!?」
「戦闘にいい場所へ」
勇者はそう言うと、公園まで私を引っ張っていった。
戦闘……。
私は刀の柄に手をかける。
「やる気になられましたか?この公園なら、派手に暴れても大丈夫ですよ」
「別に。敵であれば叩く」
「私も同じです。魔王は倒さなければならない存在」
勇者は、フッと笑った。
「その前に少し喋りませんか?」
「……戦うのではないの?」
「滅相ではない。私にも、自己紹介というものがあります」
そうして、勇者は名乗る。
「ロンパ・ユール……地の勇者です」
「……私はビャクヤ・ラムカ。ラムカ・ビャクヤと言ったほうがよろしい?」
勇者は地に手をついた。
攻撃をするらしい。
私も、刀を抜く。
もちろん、お気に入りの日本刀だ。
「では」
「こちらこそ」
勇者と私の戦いの幕開けだ。