無気力主人公系って書くの超難しくない?
半年ぶりですねこんにちは。あずです。
学校の帰り、電車に揺られながらふと思いついたことを綴りたいと思います。
タイトルの通りですが、無気力主人公系作品って書くの超難しいと思いませんか?
まず色々と語る前に、無気力主人公というものを、「目標もなく生きている」or「成長する気がない」主人公と定義します。
唐突ですが、ここで問題です。デデンッ!小説内において最も輝いており、目立つのは誰でしょうか?
A.主人公
当然ですね。主人公というものは99%以上の作品において、最も登場回数が多く、最も心理描写が多く、最も成長するキャラであるのですから、必然的に読者の心に深く印象づけられるものです。そして、その主人公を主人公たらしめる要素として、成長というものは不可欠です。
誰しもが、今の自分よりも更に良い自分になりたいと願っているものです。読者が作品に感情移入し、主人公にのめり込むと、段々とそこに自分を重ねていきます。故に、読者は主人公に成長を求めるのです。
しかし、これが無気力系主人公だった場合、成長がないだけでなく、誰しもが持ってる上昇志向すら持っていないので、読者の目には異分子として写ります。そして、人は周りと違うということを嫌う傾向にあるので、必然的に異分子の好感度は下がります。
ですが、大抵の作品の主人公は基本的に異分子です。主人公は特別な者でなければなりません。では、なぜ無気力系は異分子なのに好感度が下がるのか。これが先程述べた、成長がないというものに繋がります。
主人公というものは最初から特別なわけではありません。序盤では、周りと大して変わりもなく、力もないようなただの一般人なんです。そして、その一般人が、何かをきっかけに、もしくは、本人に元から備わった野望や、欲望を糧に、強くなる、成長する。その姿にこそ読者は感動し、惹かれ、憧れるから主人公として輝くわけです。
ではここで、無気力系主人公の話に戻りましょう。強くなる気もない、成長する気すらない、変わりたいとすら思ってない。これではダメです。かっこいいわけが無い。かと言ってこれで物語として成立する訳もなく、何かしらの問題が起きて、主人公が巻き込まれるが故にストーリーは進むわけです。
そしてこの部分でも、無気力系主人公と、ノーマルな主人公の差が生まれます。
少し話を脱線させますが、皆さん勉強は好きですか?えぇ、知ってますとも嫌いですよね。わかりますわかります。私も大嫌いです。みんな勉強は嫌いです。しかし、皆さんは勉強をします。なぜか、これには大きく分けて2通りの回答があります。
1、親に言われて仕方なく、なんとなく
2、夢があり、それに向かって進むため
多くの人が、憧れるのは2の方でしょう。人が夢に向かって努力する姿は美しいですから。そして、この勉強に関しての回答は、物語の主人公にもあてはまります。問題が起こった時、なにか目的があり、そのために頑張るのか、仕方がないから解決に当たるのとでは、読者に与える印象が全く違います。
しかし、ここまで読んで、皆さんは疑問に思っていることでしょう。
「初めから、目標がなくても、物語の途中で目標を見つけ、突き進むむのならばそれで良いのではないか」
と。
はい、いいです。でもみなさん忘れてませんか?このエッセイのタイトル、無気力系主人公は主人公は書けない、ではなく、超難しいなんですよ。
その主人公が頑張ろうとする理由付けこそが難しいんです。世の中には既に無数の作品が存在しています。その全ての作品において主人公が様々な理由や、目標を持って存在しています。つまり、もう開拓され尽くしてるんです。ありふれた理由付けをしようものなら、あ、またか…といってそこで読者からの期待値が下がり、そこから巻き返さなくてはいけませんし、オリジナリティに溢れた設定を思いついたとしても、それは異分子すぎて、受け入れられにくいですし、尚且つ、矛盾が発生しやすいので、これもまた、設定追加や巻き返しという作業が必要になります。そんなことするくらいなら、無難な、強くなりたいとか、目立ちたいとかいう理由にした方が、皆が持ってる欲望ゆえに受け入れられやすいです。なので、これから小説を書いてみようと思ってる方はとりあえず、無難な主人公にしてみてください。そっちの方が上手く行きます。オリジナリティを加えるのは、書くのに慣れてからにしましょう。以上です。
読み直してすらいないので多分酷い出来だと思います…異論、反論、その他諸々何でも受け付けます。思ったことを言ってください。