第5話 父親語りと教会デビュー後
俺の名前はペーレウス。
かつて俺は若くしてAランクの冒険者としてそこそこ名の知られた冒険者だった。
これがどのくらいすごいかっていうと冒険者はCランクで一人前の世界、Bランクで大物扱い。Aランクの冒険者なんてわずかな天才にしかなることのできない領域だ。
実はこの上にSというランクがあるにはあるが、これは救国の英雄だとか魔王を討伐した勇者が与えられるものでまあ実際にはAランクが一番上なんだ。
そんな俺も現在は領主として主に内政に携わり、実践で剣を振るうことはほとんどなくなった。
ある村を襲ったドラゴンを討伐したことでロマーノ皇帝にこの領地を下賜されたのだ。
本音を言えば俺は冒険者としてまだまだいけると思っている。しかし書類と戦うのも領民のためだと思えばそこまで嫌ではない。
こんな俺だが一家の大黒柱として夫であり父でもある。
妻のテティスは我が領地の北部に隣接するスコピエ領主ネーレウスの次女で、とにかく美人。性格も良くて魔法の才能もある。不満なんて一つもない。
そんなテティスと俺の息子がアキレウス。これがまたものすごくかわいい。
俺とテティスの子なんだから当たり前っちゃ当たり前なんだけど、ちょっとずば抜けてる印象だったんだ。そしたらなんと素質が好色家。
愛神の加護まで貰っちゃっててたまげたね。
英雄は色を好むって昔からよくいわれてるし、これはアキレウスは将来は救国の英雄になったりするに違いない。
ちなみに俺はテティス一筋だよ。もちろんね。
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俺の2歳の教会デビュー?は無事終了した。
ステータスは前に見たのとほとんど同じ。
一応見せておくと、
名前:アキレウス=アセンス
種族 : 人族
職業:ーー
性別:男
年齢:2
資格 : 好色家 (愛神の加護)
とまあこんな感じで勇者と魔王の資格は隠蔽してる。
好色家の資格についてはどういう反応をされるか気になってたんだけど、特に大きな反応はなかった。その辺はもしかしたら日本と比べればゆるいのかも。
それよりかは加護持ちであることの方が反応は大きくて父さんも母さんも喜んでいた。
やっぱり、残りの加護については隠しておいてよかった。もし見られれば大変なことになりそうだ。
そういえば今度父さんの友達のメノイティオスさんが息子と家に遊びに来るらしく、その息子のパトロクロス君は僕とも年が近いらしい。
この世界に来てから初めての友達ができるかもしれないと今から楽しみにしている。