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関わりたくはない相手


『現在あの男は6名を殺害してここに隠れている。武器は首を断つ包丁と防具は防弾チョッキ』


『防弾チョッキ?日本人がそんな物着ているとは思えないし、そもそも何発も食らってあんなに走れるとは思えないが』


『ではどうして銃弾で倒れない?そうしないと説明がつかないだろ』


『しかしだな…』


『まぁまぁ、とにかく今はどう排除するかだ』




アウトマンの一方的な断定に、チャーシューが不満げな顔になるがそれをチャージが諌める。

と、アウトマンは先んずペインエラーに確認を取らせる。



『ペインエラー、お前の能力だとあの男はどんなダメージを食らっている?』


『ヤベェぞこいつ…今使っただけで俺まで死にそうになるぐらい苦痛を受けてる。背中に16発、胸に6発、足には2発…かすり傷に打撲も含めればその場で倒れて死んでいてもおかしくない痛みだ…こんなの初めてだよ』



いつもなら痛みに喜ぶペインエラーが、真面目に顔を青ざめてゾッとする程の相手。


アウトマンは即座に防弾チョッキは無いと考えを改め、相手の異常性を再認識する。



相手にしてはいけない相手。



ならばこのまま撤退すれば良い。

そう片付ければ良い話だった。


だが、アウトマンは良いとしても他のメンバーは快く思っていない。


例えばチャージ、彼女はモールスと恋仲であったと聞いている。

今は冷静を保ってはいるが、おそらく内にわだかまった怒りは他のメンバーの比ではない。



チャーシューだってガンマニアの友が2人も殺されているせいか落ち着きがない。


アントマン以外のメンバーはそれぞれが納得がいかない顔になっている。


このまま退却して任務を遂行するか、あっさりと殺された仲間の仇を取るか。


どっち付かずの事だった。


ただ明確なのは対象以外の抹殺。

その任務を遂行するという意味でなら彼らは引き下がるわけにはいかない。


アントマンは全員に賛否を取らせる。



『対象の確保も無事終わった、これ以上あの男に構っていたらこちらも被害が多く出てしまう。抹殺するように言われている任務を遂行するか、それとも放棄するか。ここにいるメンバーで選ぶ』


『俺は作戦遂行を選ぶ』



銃を構えてチャーシューが答える。

それと同じようにチャージも…他の6名も同じように作戦遂行の意思を見せた。


それを確認してから、アウトマンは心の奥から関わりたくないと思いながら改めて計画を練ろうとする。

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