彼らほど目を引かれるものはない
ゲームセンターは盛況だった。
様々なゲーム台が置いてあり、彩取り取りの電光が走りながら大音量の音楽が響く。
そしてそれらを演出するプレイヤー、お客さんも子供を中心に大勢がゲーム台に顔を向けていた。
そんな中、ただでさえ顔だけは良い3人のイケメン殺人鬼と金髪の外人女性とオッドアイで可憐な少女が遊んだらどうなるか。
答えは簡単、注目の的だ。
大勢の人たちが奇異の目で彼らをみる。
「だぁ!これどうやりゃ良いんだよ!!」
クレーンゲームでぬいぐるみ相手に悪戦苦闘する葛原。
「ほら、ここにコインを入れるんだ」
「…こう?」
「そうそう、そしてコインを押して下にあるコインを上手く落とせばいいんだ」
「分かったかもしれない」
コインゲーム機、プッシャーマシンで何も知らない白緑にゲームのやり方を教える葉隠。
「ちょっと、それ私がやる!」
「君はイベント発生の時は弄らないでいいよ!僕が全部やるからちゃんと指示に従って!」
「イヤよ!こんな当たりとか私がやったほうがいいって!!」
「お願いだから確率的に僕がやったほうがいいから!君はコインを落とせばいいから!!」
そして葉隠と白緑の向かって反対側、違う筐体のプッシャーマシンであーだこーだ言いながら遊ぶ黒田とシュガー。
それぞれ違ったゲームをしながら楽しい時間を過ごす。
シュガーも最初は嫌な顔でしていたが、黒田が狙ったかのようにボーナスやら当たりやらを出してコインが増えていくうちに嬉しさと同時に対抗心ができ、今では彼らよりもゲームに熱中していた。
白緑も最初はうんともすんともわからずに困惑していたが、やり方がわかると笑顔で筐体にコインを入れて楽しんでいた。
「あー!また当たったよ!コイン60枚だって!」
「おー凄いな、これで6回目だな」
その姿に葉隠も満足して、さらにコインを大量に落とす才能があることに驚きながら一緒にやっていく。
そんな仲睦まじい彼らに対して、葛原は憤怒の表情を浮かばせながらケースの向こう側にあるぬいぐるみを睨む。
もうぬいぐるみ相手にかれこれ千円を消費していた彼。
別に欲しいわけではない。
ただ、一度狙った獲物は手に入れなければいけない考えの持ち主だからかそれを諦めずにはいられなかった。




