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シュガー3

「やぁ、おはよう」


黒い手によって引きずられて意識を失った私が目が覚めた時に最初に聞いた声。

男の声でしゃがれているような声色。


私は閉じていたまぶたを開けるとそこは眩しく、一瞬ここが天国かと思ってしまう。

だがそんな妄想は目が慣れると破れそれはただの蛍光灯で、強く淡い文明の光を発していただけだ。


「コードネーム『シュガー』…だったね?」


日本語だ。

私は漠然と思ってから日本語で。


「そうですが…あなたは?」


唐突に聞かれた問いかけに私は肯定する。

すると、蛍光灯の光が逆光となり暗くなった眼鏡をかけた初老の東洋人が私の視線の端から顔を覗かせた。


覗かせた。

どうやら私は仰向けで寝ていたようだ。


「わたしは君の執刀医だよ、言うなれば命の恩人というやつかね」


「執刀医?」


「そう、君は現場で頭部に弾丸を二発も撃ち込まれていたんだ。本来なら死んでもおかしくないけど…息があったからね〜」


「私は…助かったんですか」


「うん、まさに九死に一生を得たというやつだね」


「きゅう…?」


聞いたこともない日本の熟語に私は疑問を呈した。

とそれと同時に、ずっと自分が使っている言葉にもようやく疑問を抱いた。


「あれ? …なんで私…英語じゃないの? あれ? 今喋ってるのは?」


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