プロローグ
ここはどこだ。真暗闇の中から突如、引っ張り上げられたかのように、私の頭は目を覚ました。
寝ぼけたような頭の片隅で、やけにはっきりと知っているのは『今』の自分と『過去』の自分だった。
私の名前はミレーネ・シャルド・イルファン、4才。自分で言うのもなんだか、何とも仰々しい名前である。隣に立つ20代の見目麗しい爽やか好青年と手を繋いでいる。ちなみにそれは、私の父親だ。…というのは知識の中から何となくわかった。そして、今私の身につけている服はフリル満点のピンクのドレス。また歩いているのが、ベルサイユ宮殿のような廊下。
…あれ?私って、ひょっとして貴族!?イケメン父の子供だ!…うわぁ、何これ!最高じゃん!
この時の私は素直な気持ちで、そう思った。のちのち後悔することになるとは、つゆとも知れずに。
何故ならば、転生先はヤンデレ系乙女ゲームの世界。前世では体験した事のない恐怖男子との戦いが待ち受けていた。
今、その未知なる戦いのドアが開こうとしていたのだった。
お読み下さりありがとうございます!(*^.^*)
ここでは主人公はまだヤンデレ系乙女ゲームの世界だと気づいていません。
次回の話にて、ヤンデレ出没注意です!(゜ロ゜;