少年成長記
今回初めて小説と言えるものかはわかりませんが書いてみました。
稚拙な箇所や誤字脱字はおゆるしください。
できればミスの場所は教えていただけると助かります。
温かい目で読んでくださると嬉しいです。
僕は習慣化した蒔きをとりと、野暮用のため森の中に入った。この森に入り蒔きをとる様になって3年がたつ。
すでにこの森は僕の庭と大差ないと言っても過言ではないだろう。自然は心が癒されて僕はとても森の中が好きだった。
慣れたて付きで蒔きを集める。野暮用をする前にいつものお気に入りの場所に向かう。
お気に入りの場所につくと、1人の女性がいた。甲冑を体に纏い、腰には剣が携わっている。どちらの装備にも王国軍の紋様がついている。どうやら王国軍の騎士のようだ。
お気に入りの場所は木々が開けて一面花畑である。そして彼女の長い黒髪が風になびかれ、幻想的な風景となっている。
話しかけようとしたが女剣士が僕とは逆の方に注意をしてみているようだった。
誰かいるのかな。
案の定、木々の向こう側からのそのそと出てきたのはおじさんから聞いたことのある盗賊たちであった。人数は6人いるようだ。
これは探す手間が省けた。
当初の予定にあった野暮用とは盗賊たちのアジトを見つけギルドに討伐依頼をだす事だった。
盗賊たちは女剣士を取り囲みだした。盗賊たちの顔はにやけて醜いものだった。男の考えることは一つしかないだろう。
しかし、1人の盗賊が曲刀を腰から抜き女剣士を取り押さえに女剣士の間合いに入った直後その盗賊の頭は吹き飛んでいた。
盗賊は血を撒き散らしながら地面に倒れた。
誰が見ても助かるとは思わないだろう。
女剣士は剣についた血を飛ばし言った。
「死にたくなければアジトを言え。そうすれば貴様らは見逃してやろう。」
盗賊たちは力の差を悟ったのか、アジトの場所を潔く白状した。
女剣士は聞き出したあと立ち去ろうとする盗賊5人を斬った。5人の盗賊は血を噴き出しながら倒れ、絶命した。
僕はあまりに唐突な出来事におもわず声をあげてしまった。同時にしまったと、思った。
「誰だ、でてこい」
女剣士はこちらに気づき抜刀をして戦闘体制にはいっている。
このまま見つかれば殺される。僕は恐怖の中いくつもの生存率の高い選択肢を考えていた。でも逃げても普通に出ても死ぬ確率が高いのだ。気づかれて数秒程たち女剣士はこちら側に少し近づいてきている。見つかって死ぬわけにはいかない。
葛藤の中僕は選んだ。逃げてダメなら闘うしかない。しかし、子どもの僕が勝てるはずもない。なら交渉すればいい。
「こ、こんにちは。」
「ん? 子どもか。貴様見ていたか?」
女剣士は僕の目を見て真実かどうか探っているようだった。嘘を言うと交渉の難度が上がるから嘘はいわない。
「盗賊の6人を殺したこと? 」
「そうか、見てしまったか。ならばしかたない。悪く思わないでくれよ。」
女剣士は剣を振りかぶった。交渉するならここしかない!
「ちょっと待って!
今から盗賊のアジトに行くんでしょ? 僕はアジトのある洞窟の場所を知っている。洞窟まで案内するよ。」
「ふむ、確かに道案内がほしいと思っていたところだ。ならば案内するまで殺さないよ。終われば殺すぞ。」
とりあいず女剣士は剣をおさめてくれた。
だが、まだ交渉を終わらすわけにはいかない。なんとか生き残る術を見つけねばならない。僕は死ぬわけにはいかない。
「できることなら、僕を殺さないでください。お願いします。おねが…」
「命乞いは無駄だ。私もこのことが知られると面倒でね。悪いが死んでもらう。」
最後の交渉術は失敗した。後はどこかでスキを見て逃げるしかない。
「ほら、早く案内しな。私は忙しい。」
「はい。」
僕の死の砂時計は落ちはじめた。
僕はなんとか逃げるスキを探そうと遠回りをしながら洞窟までの道のりを案内した。
でも、女剣士はなかなかスキをみせてくれない。すぐ後ろを歩く女剣士は周囲を警戒している。僕が少しでもおかしな行動を起こせば斬り殺されてしまいそうだ。
「そういえばまだ、お前の名を聞いていなかったな。名はなんというのだ?」
「僕? 僕はミカミ・コノハだよ。」
なぜ、彼女はこの時、名前は聞くのかとても疑問だった。僕を殺すと言った彼女が名前を知る必要はないのに。
「ミカミ・コノハか、珍しい名だな。」
「うん、みんなそういうんだ。信じてもらえないだろうけど僕は異世界からやってきたんだ。」
彼女は僕の名前を聞くと少し考えていたように見えた。気のせいかな。
「それが本当なら貴様は異界の地で朽ち果てるのか。哀れだな。しかし、わざわざそんな話をしてどうする? 私から同情を誘い見逃してもらいたかったのか?」
「そ、そうかもしれないね。僕に少しはそんな気持ちがあったのかもしれない。」
正直に今思ったことを言った。
彼女には僕の考えは筒抜けの様だ。それも仕方ないか。僕はまだ7歳になったばかりの子どもなのだから。そんな子どもが大人を騙すことは到底無理な話なのだ。
話をしているうちに洞窟が見えてきた。どうやら砂時計の砂は全部落ちてしまったようだ。彼女は見え洞窟が見えると剣を抜いた。
そのまま僕を切るのかと思ったが、彼女は洞窟の方を見て何かにきづいたようだ。
「まずいぞ。一旦殺すのは中断する! ここからすぐに離れるぞ。」
僕は彼女に引っ張られさっきまでいた花畑まで戻った。
「はぁ、はぁ。何があったんですか。」
全力で走ったせいで息が切れて話しづらい。
彼女も息が切れていた。お互いが息が整うのを待った。彼女は汗を流しながら答えてくれた。